2024年11月2日土曜日

土手町 大鰐線

 




土手町にあった中三デパートがなくなったこともあり、家から歩いて5分くらいであるが、土手町に行くことが少なくなった。たまに行くのは大学イモを買いに行く時か、古書店「まわりみち文庫」に行く時くらいである。こちらに来たのが1994年で、かれこれ30年になるが、30年前も人通りは少なかったが、今はさらに少なくなり、ほとんどいない状態となっている。こんな土手町も、人が増えるのは10月に行われるカルチャーロード、これは土手町も道を歩行者天国にして多くの店が出店するお祭りである。あるいはよさこい、弘前ネブタの時も多くの人が集まるが、それ以外の時はほとんど人はおらず、車もどこに寄るではなく、単純な道として速度を出して走っていく。

 

同様に土手町から50m離れた弘南鉄道、大鰐線の弘前中央駅、この駅はノスタルジーがあって本当に好きな駅であるが、朝夕を除くとほとんど人はおらず、たまに大鰐温泉にいく時もひどい時には一車両に私しかいないことがあった。最近では、赤字幅も拡大し、弘前市議会からは廃止との声も相次いでいる。土手町、弘南電鉄ともに、もはやきびしいというよりは、やばい状況となっている。もちろんこれまでもそれこそ何度も地元有志が熱心に再建しようと動いたのだが、効果はない。もはや打つ手はなく、このまま消えていく感じである。

 

これはあくまで私の空想であり、こんなことは現実的には不可能であるが、夢のような話として読んでほしい。

1.土手町

土手町の道をいっそのこと、車の通行止めにしたらどうだろうか。全国のアーケード商店街をみていると、アーケードのためにもともと車は侵入禁止になっており、商店街を覆う屋根の老朽化のためにアーケードを撤廃したところがある。そして木や花を植えたり、彫刻を置いた遊歩道にようにしている。もちろん遊歩道にしたからお客が増えるわけでないが、それでも公園として利用する人もいて、喫茶店やレストランなどの新たな店もオープンしている。弘前でいえば、駅前から上土手町に続く、遊歩道を延長したようなものである。道全体を融雪にして、ベンチ、椅子や広場があるような土手町全体を公園のようにする計画である。欧米では街の中心部への車の侵入を禁止し、街自体を公園化、歩行者天国、遊歩道化しているところが多く、こうしたエリアとして土手町を存在づける。木が繁り、小鳥がやってくるような歩道は楽しい。

2.弘南鉄道大鰐線

先日、九州福岡県の秋月にいくために、甘木鉄道というローカル線に乗った。佐賀県の基山から福岡県の甘木までの全長13.7kmの小さな鉄道である。一両編成のディーゼル車で、後方から乗って、前方ドアのところで運賃を払うワンマン運転である。ほぼ30分おきに朝の5時半から夜の11時半まで、わずか28名の従業員で営業している。車両は古いものを使っているが、観光客も含めて行き帰りとも平日で20名くらいの乗客がいた。ウィキペディアで調べると経営状態も良好とのことである。最近では宇都宮LRTが登場し、人気を集めている。ここでは新型LRT「ライトライン」が使われており、近年、LRT(Light Rail Train)BRT(Bus Rapid Transit)などの交通機関が着目され、水素燃料も含めた種々の新型車両が開発されている。極端な話、弘南鉄道は路線が45kmと長いが、線路、電化をやめて、バス専用路線、それもバスぽくない新型BRT車両などどうであろうか。別に駅舎を新しくする必要はないが、運行回数を増やし、すべてSuicaなど使えるようにする。甘木鉄道は現金だけで不便であった。

 

土手町、大鰐線も再建するには、莫大な費用がかかる。それでも放っておけば、両者ともおそらくは消滅するだろう。市民の中には別になくなってもいいやと声も多かろう。ただ一度なくなってしまうと絶対に復活することはない。政治家は、こうした案件に真摯に向き合い、存続するように努力すべきである。市の予算がなければ県の予算、県の予算がなければ国の予算、こうした資金をとってくるのが政治家の大切な仕事であり、一部の市会議員は赤字なので廃止せよというが、あまりに芸がない。またバス便に転換しろという声もあるが、民間の弘南バスも経営はきびしく、できれば弘前―大鰐のバス便もなくしたいのだろう。




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