私自身、年間100冊以上の本を読むし、映画も映画館やAmazonプライムを入れるとこれも100本以上見ているし、漫画も好きなので100冊近くは買っている。こうした生活を30年以上しているのだから、総計するととんでもない数となる。ただ一度読んだ本をもう一度読むかといえば、本を書くときの資料として同じ本を何度か読むことはあっても、面白いからという理由で、2度読んだ本はない。漫画についても二度読みをすることはない。
映画については、好きな作品はDVD を買って、これは何度も見ることがあり、一番多く見たのが、オードリ・ヘップバーンの「いつも2人で」は4回見たし、「マイフェアーレディー」、「ローマの休日」も同じくらい見た。これはオードリーのフアンである要素が強い。内容だけで3回以上見た映画は、「砂の器」、これは名作である。「八甲田山」、高倉健がかっこいい。「東京物語」、「麦秋」、「秋刀魚の味」などの小津安二郎の作品も何度も見ている。戦争ものでは、「トラトラトラ」は何度見ても、すごいと思うし、アニメでは「紅の豚」もいい。本は読むのに少なくとも2、3日はかかるのに対して映画は2時間くらいなので、何度も見ることのできるものである。
ところが、ここにテレビのドラマ、連続番組というジャンルがある。一話は30分、1時間でも何十話となるとさすがに何度も見ることはない。最近ではテレビ番組もDVD化されて、高校の時に夢中になった「スタートレック」と「タイムトンネル」のDVDを買ったが、まだ全巻見ていない。
その中でも、個人的に中毒性のある番組がある。韓国ドラマの「ホジュン」である。日本で放送されたのが1999年なので、26年前のドラマで、全64話である。2013年にも内容はほぼ同じで、キャストが変わった「ホジュン 伝説の心医」という作品がある。最初の1999年のホジュンは再放送の度に何となく見てしまい、少なくと5回以上は見ている。筋はすでに覚えているが、何度見ても全く飽きない。一つは主演のチャン・グアンリョルの演技がすごいだけでなく、周りのキャストの演技もよく、特に師匠、ユ・ウイテ役のイ・スンジュも彼の最高の役である。また、何度再放送されても私のように中毒性のある人が全国に多く存在するのだろう。再放送されてもある程度の視聴率が取れるので、何度も何度も再放送される。おそらく日本のテレビ史上でもアニメを除くとこれほど再放送されるのは、「暴れん坊将軍」、「鬼平犯科帳」くらいか。個人的にはホジュンの再放送回数の方が多いように思えるのだが、誰か教えて欲しい。
韓国ドラマといえば、まず最初に日本でブームになった「冬のソナタ」があったが、今見るとあまりに古臭く二度と見る気はしないし、当時のものはどれも古臭くて、見る気にはならない。そうしたこともあり、冬のソナタも最近ではほとんど再放送されない。あれだけ日本中を夢中にした「宮廷女官チャングム」もそれほど再放送されていない。逆にいうと、これだけ韓ドラがあるにも関わらず、25年以上前の作品がいまだに何度も再放送されているのは、ホジュン以外の韓ドラにない。それだけ突出して番組といえよう。
テレビ、映画にも言えるのだが、いわゆる名作、何度でも見られる作品には、まず脚本が良いこと、キャストが良いことが揃っていないといけない。特にキャストについては、主人公だけでなく、全てのキャストが有機的に連動して名作となる。おそらくは監督は、それほど厳選してキャストを選んだわけではなく、結果的にそうなったのだろう。実際、ホジュンの続編、「ホジュン 伝説の心医」は、前作の人気があまりに高かったので、セリフも含めて内容はほぼ一緒で、キャストを変えた。ただそれだけで、全く見る気がしない作品となった。内容のいい作品は、映画では何度もリメークされるが、ことホジュンについては、リメークはあまりうまくいかなかったので、オリジナルを何度も再放送することになった。
もし見ていない人がいたら、今もBS日テレでやっているので是非見てほしい。本ドラマの最大の見せ場、師匠ユ・ウイテの死と死体の提供がある。これはすごい場面である。
0 件のコメント:
コメントを投稿