2011年5月1日日曜日

ロイヤルウェディング




 昨日、イギリスのウイリアム王子とケイトさんの華麗な結婚式が行われました。二人の美しい笑顔は、最近の暗い世相を癒してくれます。

 ウイリアム王子とヘンリー王子は、共に子供のころに矯正治療を受けています。おそらく母親のダイアナ妃の勧めによるものでしょう。ウイリアム王子は、14歳ころから通常の歯の外側からつける矯正治療を始め、2年間治療して16歳ころに終了したようです。驚くことはその後、10年後に撮られた写真(2番目、3番目の写真は弟のヘンリー王子)でも、まだ下の前歯の裏側に固定式の保定装置を入れていることです。拡大してみてください。海外の報道では、10年以上矯正治療を続けているとされていますが、これは保定装置といい、矯正治療後の後戻りを防ぐためのものです。ウイリアム王子がつけているタイプは犬歯—犬歯間固定装置と呼ばれるもので、犬歯の部分が金属製の平坦なパッドになっていて、前歯は中から太いワイヤーが歯に当たるようになっています。長さが色々ある既成のものの中から、患者に合った長さのものを選び、装着します。このタイプの保定装置は後戻りをおこしやすいので、最近では細い針金を犬歯から犬歯も6本の歯に直接くっつける方法が一般的で、ウイリアム王子の場合でも下の左犬歯と隣の側切歯に後戻りが起こっています。また笑顔の写真を見ると歯を抜かない非抜歯の治療を受けていますが、歯列の幅が狭く、奥さんのケイトさんの方がはるかにグッドスマイルです。それでも保定装置を治療終了後もずっと続けている点は、王子な真面目な性格が見て取れます。

 一方、ケイトさんは、子供のころ、12歳くらいの時に通常のブラケットをつけて矯正治療をしたようです。ところが後戻りがあり、上の前歯2本に段差がでてきたため、最近、セレブ御用達の矯正歯科医のFillion先生のところで歯の裏側に装置をつける舌側矯正による治療を受け、結婚式前にもここでホワイトニングの治療を受けたようです。このFillion先生はパリとジェノバ、ロンドンに診療所があり、自分が開発した3Dブラケットによる症例ごとのオーダシステムを韓国に注文して治療しているようです(Orapix システム)。Fillion先生は日本にもよく講習会に来る先生で、多くの矯正専門医がそのコースを受講していますが(私は受けていません)、こんなに有名なセレブ御用達な先生とは知りませんでした。今回の騒ぎで、有名になってしまいました。

 それでは日本のロイヤルファミリーはどうかと言うと、紀子様は子供のころ矯正治療を受けていますし、他の皇室関係者の中にも受けている方はいます。どこでするかというと、これも大体決まっていて、皇室は東京大学系ですが、東京大学医学部には矯正科はないので、東京医科歯科大学で治療を受けます。SP付きで教授が担当するようです。ただ紀子様は皇室に入る前に治療受けたようで、確か日本歯科大学で矯正治療を受けたと思います。雅子様はどうして矯正治療しないんだと、昔新潟大学の教授が言っていました。お父様が外交官で、海外生活が長い、国際人であるのにどうして矯正治療しなかったのかとは思いますが、逆に転勤が多く、治療する時間がなかったのでしょう。あの手の不正咬合は叢生と呼ばれるもので、おそらく抜歯ケースになると思いますが、比較的簡単な治療で治ります。今からでも年齢的には治療には全く問題はありません。

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