2021年6月6日日曜日

メールによる対応

弘前レンガ倉庫美術館のあるところである



 仕事と趣味の関係で、多くの人とメールや電話をするが、分野によってその対応、返信の速さが違う。

 

1.     新聞記者とマスコミ関係者

 新聞記者やテレビのスタッフは、メールを送っても返信は早いし、場合によってはすぐに電話、あるいは直接に会いたいという連絡がある。大抵は、その日のうちに連絡がきて、数日、一週間以上かかる場合は、その旨の断りがある。これは多くのビジネスでの対応に準じたものであるが、さらにこの人たちは、腰が軽く、必要があれば、すぐに一度会って話をしたいとかの連絡が来る場合が多く、こちらが連絡すると数分後には別の質問が来るようなLine的な受け答えが多い。個人的には一番、好きなパターンである。

 

2.     矯正歯科、歯科関係者

 返事は比較的早いものの、一、二回の応答で終わる場合が多く、あくまでビジネスライクである。ただ矯正歯科の先生は、全く面識のない先生に、自分のところの患者を紹介することも多いため、人見知りは少なく、割と普通に連絡してくるが、一般歯科の先生もこうした応対は不得意の先生が多い。例えば、患者が進学のために県外に行く場合は、その近くの矯正歯科の先生をインターネットで調べて、電話し、了解を得てから、紹介するようにしているが、一般歯科の先生は面識のない先生に連絡することはできないようで、患者に探すように求めることが多い。私自身、海外の矯正歯科医も含めて面識の全くない先生に連絡するのは、それほど負担ではない。

 

3.     文系の大学の先生

 郷土史関係では、文系の大学の先生に連絡することは多い。この分野の先生は、申し訳ないが、少し非常識の先生も多く、本を送ったり、質問しても全く無視されることが多い。私なら、自分の研究に興味を持っていただき、質問されれば、あくまでわかる範囲であるが、調べてすぐに返事をする。あるいは本をいただければ、礼状を書く。当たり前のことである。ただこれができない文系の学者は意外に多い。ある美術史家の先生に私の調べている“芳園”に関する資料を5ページほどにカラーコピーでまとめて送ったことがある。それも二回送ったが、半年以上経った今だに返事はない。わからなければ、わからない旨の返事をすればいいだけなのだが、それができないようだ。また本を送っても全く礼状もない場合も多い。歯科の場合でも、論文のコピーや質問がくる場合があるが、無視されることはない。もちろん学長、部長など組織のトップに立つような先生は、本を送ったり、質問をすればそれは恐縮するほど丁寧な返事がきたりするが、社会問題にツイッターやフェイスブックで積極的に発言する先生に限って世間的な感覚で言えば少し非常識な感じがする。どうも2週間、ルールのようなものがあり、どんな質問でも2週間くらいしてから返事がくることが多い。少し待たすくらいがいいというのが、この分野の先生で多いパターンである。

 

4、役人

 市町村の役人の対応は遅くて、最悪である。手紙やメールで質問をしても返事はなく、行動もない。以前、藤田記念庭園の洋館に藤田謙一と孫文が一緒に写った写真を飾ってもらおうとしたがある。写真の掲載許可まで得て、管理者の弘前市緑地課に資料を送ったが、その後、一年間無視された。流石に知り合いの上の方に事情を話して善処してもらったところ、すぐに展示となった。事情を聞くと担当者が変わって引き継ぎができなったからだと説明を受けた。また明治二年弘前絵図を五年以上前に弘前図書館に寄贈したが、いまだに正式な寄贈となっていない。専門家の鑑定がないためである。何しろ動かない。先日も、下澤木鉢郎の版画を博物館に寄贈しようとして係員に、もし同じような作品がなければと寄贈したいと申し出たが、同じ作品があり、受け入れられないという返事が来たのが2週間以上経ってからである。収蔵品のデータベースがあれば、数分でわかることである。

 知人に聞くと、役人はいろんなことを想定して対応するために、すぐに返事をせず、じっくりと検討してから返事をする習慣があると言っていた。もちろんそうした事案もあるとは思うが、仕事は溜め込まず、さっさと片付けないと、どんどん溜まっていく。以前の葛西弘前前市長の頃は、市の仕事がスピーディーであったので、要はトップ、弘前市で言えば、市長、部長、課長、係長など部門のトップが早い対応を面倒がるためであり、トップがスピーディーな仕事を厳命すれば簡単に変わるのだろう。

 

4.     メールで質問してくる一般の人

 年に数十通のメールでの問い合わせがある。半分は本職の矯正治療についての問い合わせで、これは実際に診てみないとわからないので、予約の電話をしてもらうようにしている。後の半分は弘前の郷土史、とりわけ多いのは先祖についての質問である。これに対しては、本気で調べようとすると、図書館で資料を探し、かなりの時間を割くことになるため、1時間くらいで調べて、すぐに返事をするようにしている。だいたい調べる資料は数冊の本と明治二年弘前絵図、六年地籍図などであるため、それほど労力はかからないが、それでも時間は浪費している。中にはこれまで調べた膨大な資料を一緒に送ってくれる方もいて、こうした資料はこちらにとっても貴重な情報でありがたいが、一方、自分の知りたいことをただ質問する、それも少し調べればわかるようなことをメースしてくる方も多い。

 

 

 

 


 

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