2009年12月3日木曜日

弘前観光ガイドプランナー養成講座





 本日、ふれーふれーファミリー ひろさきエスコートガイド(代表 一條敦子)主催による観光ガイドプランナー養成講座の講師として講演してきました。矯正歯科のお話はこれまで何十回も講演してきましたので慣れたものですが、今回は「弘前の生んだ偉人 山田良政・純三郎兄弟」というテーマの文化講演?で、いささか勝手が違い緊張しました。こういった雰囲気というのは、ふと思い出したのは、以前鹿児島で栄養士さん、養護教員を集めて食育、食習慣の講演をした時と同じで、一部観光コンベンション協会の男性を除き聴衆はすべて女性で、その熱心さには圧倒されるおもいです。

 来年度から青森にも待望の新幹線がやってきます。観光客の増加を見込んで、地元でもその受け入れ対策が立てられています。そのひとつに観光ガイド、これ自体は桜祭りの季節に地元ボランティアによるガイドが行われていましたが、これを発展させて個別観光客に合わせて地域全体のガイドをしようとするものと理解しました。お仕着せの観光案内にとどまらず、旅行客のそれぞれの要望に合わせた弘前市内のガイドをエスコートして行うもので、そのエスコートガイドにも広い知識と経験が求められます。そのため、こういった講義を聞くことにより知識を高めようとの狙いのようです。

 私も学会や純粋の旅行で、日本は熊本、大分、愛媛、山梨、群馬以外の県についてはすべて行ったことがありますが、旅行の思い出というと、名所、旧跡を見ることも大事ですが、いかに地元のひとと接することができるかが、大事だと思います。今まで一番記憶の残る思い出は、高校生の時に学校をさぼって一人で沖永良部島に行った折、地元の高校生、女の子と知り合い、そこの家に行き、すいかをごちそうになったこと、地元民しか知らないビーチで泳いだことなど、鮮明な記憶として残っています。

 ここでポイントとなるのは、普段あまりに日常化してしまい見過ごされているようなところがかえって観光客にとって面白く、青森市内でいうと今のアウガの地下の魚市場より昔の狭い魚市場の方が断然おもしろい。私の近くで言うと、まずは名曲喫茶「ひまわり」でしょう。そしてハイパーホテル横の岡野建具の「りんご脚立」、その横の情張り鋸やの「リンゴ用の鋸」、さらに行くと宮本工芸の「あけび細工」、さらに南横町の梅の湯、このあたりはしぶいところです。こういったところは観光客がふらりと来るところではないし、私自身もとくに用もないので行ったことはありませんが、エスコートガイドであれば交渉次第で見学ができるでしょう。絶対に通常の観光地廻りでは行けないところ、おまけのようなものが必要であり、それこそが地元に長らく住んでいるコネと人脈を駆使して、一般には開放していないところをガイドするのが、エスコートガイドに求められし、それを公的に支援するのが弘前市だと思います。

 さらに言うと、こういったガイドがいても、それを利用してくれるひとがいないと困ります。当然、幾ばくかのガイド料やガイドの飲食代は観光客持ちになりますが、弘前公園の入場料や他の施設への入館料は、ガイドはただ、一緒につれてきた観光客も20%オフといったサービスも必要でしょう。また旅行代理店やインターネットでの予約以外にも、ふらりとやってきた観光客のために駅あるいはホテルのフロントなどでも気軽に、前日にも予約ができることが望ましいでしょう。またゆくゆくは海外からの観光客、中国や台湾の人々にも、英語、中国語でのガイドも必要でしょうし、そういった人材なら大学にいくらでもいます。

 弘前は東北屈指の観光資源があり、これをどう活用するかが、町おこしのキーとなることでしょう。エスコートガイドの皆様の活躍が、今後弘前の活性化につながるものと信じています。是非とも若いひと達もこういった活動に興味をもってほしいと思います。

 以前ご紹介した禅林街の忠霊塔からの岩木山の風景です。ここからの眺めもいいですよ。

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