弘前の産んだ全国的なタレント王林さんとシロンヌのじろうさん、二人とも弘前が活気付くようにと一生懸命に動いている。最近では王林さんが廃線の決まった弘南鉄道大鰐線を何とかしようと、弘前中央駅内にアップルパイのお店とつけ麺のお店を出したりしている。それでも生活手段として大鰐線が活用されることは少ないため、経営的には厳しい状態が続いており、廃止が撤回されることはなかろう。
以前から、大鰐線は赤字続きで、市の方でも補填をして経営を続けていたが、ある市会議員が正論、赤字が大きく、これ以上補填はできないと強く廃止を迫ったところ、経営陣も全く無理と思っていただけに、そのまま廃止という方向で決まった。これまで弘前市は何とか経営陣に続けて欲しいと頼んでいたのだが、向こうから廃止案が出たので、これ幸いと廃止が決定した。鉄道、バスのような公共交通機関で黒字のところは全国でも少なく、ほとんどの路線は公的に赤字を補填し続けている。海外ではむしろ公共交通機関は、公的に補助するのが当たり前である。なぜこうまでして鉄道の廃止を阻止しようとするかと言うと、鉄道による輸送は地球温暖化の決め手と考えられ、都市中心部への自動車に侵入が禁止されているところも多いからである。都市では自転車と路面電車だけというところも多い。
そうは言っても大鰐線の廃止は既定路線となっているので、今更撤回するのはよほど難しく、今後はそれをどうするかという議論が必要となろう。一番簡単な方法は、すべての路線、駅が壊して更地する、あるいは道路にする方法である。跡形もなく消滅させる方法である。今のところ議論もないことから、この方法になろう。市では大鰐線の代替わりの交通機関としてバスを考えているようだが、これも弘南バスという民間会社がしているので、客のいない路線を作るわけにはいかない。いくら市議会で議論してもどうしようもならず、弘前市でバス会社を作るならわかるが。
大鰐線が開業したのが昭和27年(1952)なので74年、まだ歴史的建造物ではなかろう。ただ駅舎や列車はレトロなもので鉄道ファンからは人気がある。できれば短い区間でも残せないだろうか。電化のまま、長い距離の路線を残すのは莫大な管理費用がかかるので、短い距離で、尚且つディーゼル車となろう。大鰐線には保守点検用のモーターカーがあるので、これを気動車にして貨物車を引くということなら何とかできるだろう。また踏切はすべて廃止となるが、中央弘前駅から弘高下までの1kmくらいの区間であれば、踏切部分を人による誘導で行けそうである。黄色い車体の可愛い車両で、冬場は前方に装置をつけて除雪ができるようになっており、今年の1月にも一人10万円で体験乗車を募集して、あっという間に完売した。大鰐線が保有する貨物車をトロッコ車に改良し、日曜、平日、花見期間、それと売りは、冬場のラッセル車体験、などに活用できそうである。また鉄道マニアにボランティア募集をして、駅の管理、車両の管理、運転、なども頼んでもいいだろう。好きな人にとっては本物の駅舎で硬券を売り、改札バサミで検札するのはたまらないであろう。こうした鉄道業一式を体験できるならボランティアをしたいという人はいるはずだ。
雪の中をラッセル車で走るトロッコ電車。多分、世界でもここしかない観光資源となる。ぜひ弘前市の予算とクラウドファンドで実現してほしい案である。実際に制服を着て、発券所で硬券を売り、改札をする、金を出してもやりたいという人は全国に山のようにいるし、駅舎や車両を整備したいという人もいるし、実際に運転できる退職者もいよう。ただ責任母体としてNPO法人などが必要で、そこには弘前市も観光政策として介入してほしい。壊すのは簡単であるし、あっという間である。どのように残すのか、広く市民、あるいは全国的な知恵を借りたいものである。







