少し前までのマイブームは、矯正用ワイヤーを用いての1/24の自転車作りであった。矯正用機材の一つ、コバルト・ニッケル合金、0.4mm、0.5mm、0.8mm、0.9mmサイズのワイヤーが多量にあったので、これを活かして何かできないかと思ったのが、ミニチュア自転車作りであった。自転車の構成としては、ホイール+タイヤ、フレーム、ステム、ハンドル、ペダル、変速機、チェーンとなる。ロードレーサーのフレームは大体22mmくらいなので、やや細いが0.9mm線で構成すれば作れると考えた。トップ、ダウンチューブなどは0.9mm線をろう着すれば、なんとかできると考え、最初は得意の自在ろう着、つまりフリーハンドで2つ、3つのワイヤーを銀ロウでろう着した。ただ平行性などが難しく、アマゾンで自由に動くジグが安く売っていたので、これを使うと完全に思ったようにろう着できる。ステム、ハンドル、ペダルあるいはブレーキも何とか自作でき、フロントギアも腕時計の部品を使える。ただホイールについては金属製の丸リングに0.4mm線をろう着したりしたが、うまくできなかった。それでも何とかできたので、三点ほど知り合いの中古家具屋さんに東京(Tokyo Modernism 2025)に持って行ってもらって、売れるか試してもらった。3000円くらいで売れるなら、老後の趣味にしようと思っていたが、これがさっぱり売れない。
Facebookで調べると、埼玉のMasayuki Yamamotoさんという方が1/12であるが、超人的な技術を駆使して極めて精巧な自転車模型を作っているのを知った。チェンを一個づつ作るという信じられない精巧さで、依頼を受けて製作しているプロ?の方である。この人に作品に比べれば、私のものなど大人と赤ちゃん、虫以下のレベルで、これで自転車製作は諦めた。矯正用ワイヤー、プライヤー、ジグ、バーナも他の先生にあげた。もう作れない。
その後、1/24のタミヤ、ハセガワのフィギュアを作っていたが、どうもオタクぽくなり、ややエッチな路線に行きそうになったので、子供の頃に描いていた飛行機の絵を描くことにした。中学1、2年生の頃から航空ファンという雑誌が好きで、別冊の世界の傑作機シリーズも模型作りの参考に買った。そこにはおまけのような形で折りたたみ紙面でカラーの美しい飛行機の側面図が描かれていて、楽しみだった。その後、小池繁夫という天才的な飛行機画家が現れ、タミヤやハセガワのプラモデルの多くのボックスアートは彼が描いた。独特の空気感があり、飛行機イラストでは世界的に人気がある。私も彼のイラスト作品集を買ったが、本当にすごい。さすがにこの領域に行くのは無理であるが、老後の楽しみ程度で、飛行機の絵を描いてみることにした。
一つには戦記物漫画で有名な滝沢聖嶺さんの絵を参考に、2B鉛筆でざっとラフ画を描いていき、次第に細い鉛筆、0.01のサクラ、ピグマで輪郭を描き、水彩で着色しようと思った。飛行機のイメージは、前の家から捨てずに持ってきた世界の傑作機シリーズが百冊くらいあるので、その中から好きな飛行機を選んで、写真を探した。また最近はYouTube で飛行中の飛行機をデジタルで再現している作品がたくさんあるので、それも参考にした。他にも飛行機イラストレーターで有名なのは、ロマン・ユーゴーという方で、その著書「Angel Wings」を購入した。絵は素晴らしいが、内容はあまり理解できず、アニメのストーリーについて外国ものは違和感が強い。
日本の爆撃機を中心に描いてきたが、少し風景も入れようと、昭和12年、朝日新聞主催で、東京―ロンドン間を飛行した神風号を描いた。最初は着陸地のロンドン上空を飛んでいる姿を描こうと思ったが、急遽、弘前上空を飛んでいるところを描こうと思った。史実にそうしたことはない。昭和12年当時の弘前といえば、ほぼ民家は板葺で、押さえに石を多数、屋根の上に置いた。トタン屋根も少しずつ普及してはいたものの、まだまだである。そうした弘前の上空を飛ぶ神風号を描いた。今回はマスキング液を使って光沢部を描こうとした。まあまあうまくいったが、背景が全くいただけない。水彩画の基本を学ばなければいけない。
最近のイラストは、ほとんどデジタルで書いており、飛行機イラストも、飛行機の位置を自由に動かし、構図も色々と変更できるし、雲や海、森などの表現やボカシも自由にできる。それに比べて筆で描くのはかなり面倒であるが、逆にAIを使えばいくらでも精密な絵を描けるため、デジタルで描いた絵とAIで描いた絵の見分けはできない。














