AIを使った質問合戦が面白い。質問し、AIがそれに答えるのだが、この答えに対して矛盾点をつき、再度の訂正解答について、さらにおかしな点を追求する。こうした応酬を続けると、自分では気づかないアイデアに行き着くことがある。特に自分がよく知っている事柄に関する質疑応答は議論が深まる。
「お掃除ロボ、ルンバに匹敵する最近の革命的な電化製品は」と質問すると、ダイソンのAirwrap、フィリップのノンフライヤー、Anker Nebulaなどが出てくる。もちろん、こんなものは革命的とは言えず、単純な改良くらいのもので、皆が欲しがるものでもない。さらにこれがなかった時代は想像できないようなものを、家電以外について挙げてもらい、誰が発明したのを調べた。
すると、1。消せるボールペン(パイロット、フリクション)、2。ジェルボール型洗剤(P&J Japan)、3。使い捨てカイロ(旭化成)、4。レトルト食品(大塚食品、ボンカレー)、5。温水洗浄便座(ウォシュレット、トート)、6。インスタンラーメン(チキンラーメン、カップヌードル、日清)、7。液晶電子体温計(テルモ)、8、QRコード(デンソー)、9。アシストバイク(ヤマハ)、10. ハイブリットエンジン(トヨタ)、11. クオーツ時計(セイコー)、12。LED電球(青色LED)、13. リチウム電池(イギリス、アメリカ、日本)、14. エアコンの省エネ(インバーター制御、東芝)、15.家庭用デジタル自動血圧計(オムロン)、16. 家庭用IH調理器(ウェスティングハウス、松下)、17, スタッドレスタイヤ(ブリヂストン、ヨコハマタイヤ)、18. デジタルカメラ(コダック、カシオ)、19. MIDI(電子楽器を繋ぐ世界標準の規格、ローランド)、19. 電子楽器(ヤマハ、ローランド、コルグ、カシオ)、20. DCモーター扇風機(バルミューダー)、21. ヒートテック(東レ)さらに今後の実用が期待できるものとして 21. ペロブスカイト太陽電池(宮坂)、22. 人工血液(酒井)、23. 全固体電池(トヨタ)、 24. セラミックタービン(京セラなど)がある。他には、25. カーナビ(ホンダ)、26. フラッシュメモリー(東芝)、27. 胃カメラ(オリンパス)、28. カッターナイフ(オルファ)などもある。これに対して、韓国、中国の革命的な発明品をAIで答えさせると。1。衣類リフレッシャー(プレミアムスタイラー、LG、韓国)、2。超高速100%モバイル決済(中国)、3。クッションファンデーション(アモーレパシフィック、韓国)、4。民生用マルチコプター(DJI、中国)などが出てくるが、4のドローンくらいしか日本の発明品に匹敵しない。私の専門で言えば、ブラケットを歯につける接着剤は、東京医科歯科大学の三浦不二夫教授が発明したもので、矯正歯科史上ではアングルのエッジワイズブラケットの発明に匹敵する。
これ以外にも、SONYのプレイステーション、任天堂のゲームボーイなどのテレビゲームコンテンツ、あるいはマンガ、アニメ、カラオケなどのソフト部門を入れると、少し言い過ぎであるが、ここ50年の生活を革命的に変えた発明品のほとんどは日本発と言っても過言でない。これらのものがない世界は想像もできない。さらに言うと世界で最も革新的な製品といえば、アップルのi-phoneであろう。もちろんこの製品はスティーブ・ジョブズのアイデアによるところであるが、個人的にはソニーのクリエという端末の影響はあったのではと思うし、ジュブズのソニー好きは有名で、またI-Phoneの設計には日本の禅思想が深く関係している。
一方、隣の韓国、中国は、日本を超える世界の生産国になってきたが、今のところ、世界の人々の生活を一新させる発明品を生んでいない。もちろん近代化の遅れという要素があるものの、家電で言うなら韓国、中国企業が日本を追い越したのは2000年中頃からですでに20年は経過している。具体的にいえば、サムソン(韓国)、ハイアール(中国)の製品は私の家には一つもない。逆に最初に挙げた28の日本の発明品、ゲームが一つもない家は世界でも少ないだろう。京セラの稲盛和夫氏は、会社の意義は「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」としているが、この言葉を忘れずに、これからも日本人は発明をしていくだろう。そういえば空調服(ファン付きウエアー)、冷却シート(熱さまシート)、小型魔法瓶(サーモス、タイガーなど)、電卓(シャープ)、ノートパソコン(東芝)、魚群探知機(古野電気)、自動改札システム(オムロン)、布団圧縮袋(アール)、3D プリンターも日本発で、荷物運びによく用いられている非電動アシストスーツや急速冷凍技術(凍眠、CAS、プロトン凍結)も日本の研究者が発明した。まだまだ日本人は世界に貢献している。





