2010年8月23日月曜日

北欧陶器 4




 インターネットオークションを初めて5、6年になりますが、最近のオークションは管理がしっかりしているせいか、これまでとんでもないものをつかませられたことはありません。どの出品者も連絡はきちんとしており、梱包も厳重にして送付されてきます。よくインターネットオークションでだまされたという声も聞きますが、私の場合はこれまでそういった経験はありません。

 よくチェックするのは北欧陶器ですが、ここ1、2年は北欧陶器も人気がでて、おそろしい位高くなっています。最近ではあまり掘り出し物には当たりません。つい最近、同一出品者からStig LindbergのGustavsberg のstudio ものが4点出品されていました。ファイアンス焼き の2つの変形皿とポット、もう一つは”Falling leaves”(枯葉)シリーズの花瓶でした。どれも1000円スタートで、手書きのスタジオものは人気があるため、かなり高値の落札と予想しました。この中で花瓶があまり見たことがなかったので興味を持ちました。

 以前は終了時間ぎりぎりまでねばり、秒単位で落札したりしていましたが、競い合いになると意外に張り合うもので、当初の予算より高く、買うこともありました。そこで最近では、自分の決めた価格を早い時間から入札して、終了までに高値更新されたら、運がなかったとあきらめます。

 気にいったものを見つけると、それをインターネットで検索して大体の値段とコンデションを調べます。コンデションにより値段がかなり違うものとそうでないものがあります。日本のショップは随分高い値段をつけているので、大体その1/4の値段を入札価格と決めています。

 この花瓶については、スウェーデンのCOOPで110周年を記念して、このデザインのマグカップとキッチンタオルが昨年発売され、人気が出ています。オリジナルのものはもっと人気があるだろうと思い、同じ花瓶を画像検索するとスウェーデンでのつい最近2010.7のオークションで、3300KRの値段がついていました。日本円で33000円、おそらく日本のショップではその倍の価格ですので、その1/4で大体今回の入札価格となります。

 たまたま4点一緒に出品されたせいか、落札できました。他の3点も大体市価の1/4くらいで落札されたようで、今回のオークションの落札者はみんなラッキーでした。

 届いた品物は想像以上に大きく、重いもので、多少のかけやクラックもありましたが、1940-50年ころのものと思えばしょうがないと思います。ファイアンス焼きの大きなものではこの程度の欠けやクラックはあるようです。何より手書きでこれだけの模様を書くのはずいぶん骨の折れる作業でしょう。底には手書きの証拠であるサインが入っており、絵付けの人のマーク、チュリップ印もかわいいです。ただでかいので棚にも飾れず、床に直接置くと、家内にしかられるので、仕方なく、床の間に飾っていますが、全く似合いません。隣に鎮座するのは五代目の清風与平の染め付けの花瓶で、Stig Lindbergより後の作品と思いますが、画面一杯に描かれた絵はくらくらします。リンドベリ(1916-1982)と五代清風与平(1921-1990)は、はほぼ同時代のアーチストですが、2つの壷を並べると、これほど合わないコンビはないように思えます。底のマークも日本のものは、よくよく見て“清風”と読める程度です。

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