八戸鯖 |
今年の弘前桜祭りのポスターです。おしゃれです。海外にも拡散してほしい写真です
最近の健康食ブームのせいか、鯖の水煮の缶詰がすごく売れている。確かに缶詰だと、身だけでなく、骨ごと食べられるため、魚の栄養を丸ごと食べられる。また以前は缶詰といえば、生魚より鮮度が劣るとされたが、今はとれたてをすぐに缶詰にするため生魚より鮮度が良いかもしれない。さらに値段も安く、一年中食べられるため、人気が出ている。
とりわけ、私が今まで食べた鯖缶の中でも最も美味かったのは、八戸の味の加久の屋の“八戸鯖”という缶詰で、600g以上の大型の脂ののった秋鯖を缶詰にし、それを一年以上熟成したものだ。一缶、600円くらいしてかなり高いのだが、これは本当に美味しい。一番美味しい食べ方は、そのまま器に盛って、電子レンジで少し温めてネギをたっぷりのせて、ポン酢でいただく。これだけでメインの料理となる。ただ数年前までは青森空港やアスパムでも売っていたが、一時生産中止したり、流通量が極めて少なく、最近では全く手に入らず、幻の缶詰となってしまった。二年ほど前に買った3缶があって、これが最後となる。大阪に住む料理通の方に、かなり躊躇したが、この缶詰をお土産の持っていくと、後日、大変美味しかったという感想をいただいた。通常の鯖缶とは全く違うもので、確かに原材料の調達が難しいのはわかるが、もう少し手に入ればと思う。
料理はほとんど家内に任せているが、ひじきの煮物だけが何とか作れるようになった。以前、上沼恵美子のおしゃべりクッキングで“サバ缶とひじきのうま煮”が紹介されていた。美味しそうなので、家内に作りかたを教えてもらって作ったところ、サバを入れたことで、味に深みが出て、本当に美味しい。その後、味をしめて、何度か作ったが、少し多めに作れば、2、3日冷蔵庫で保つため、それだけで十分にご飯のおかずになる。是非、試してほしい料理である。作り方はhttps://www.asahi.co.jp/oshaberi/recipe/20170109.htmlに載っているので、参考にしてほしいが、このレシピでは水分がかなり残るので、出汁の分量は少なくした方が良い。先日、実家に帰った時には、これを大量に作り、小さな容器に分けて冷凍した。解凍して食べれば、野菜だけだけでなく、魚丸ごと食べられるので老人の料理としては理想的ではないだろうか。かなり喜んでくれた。
昔はサバといえば、秋の魚のように思っていたが、最近では年がら年中、とれているような気がして、こんなところにも温暖化現象が出ているのかと思ったりする。ただ鯖は魚の中でも鮮度が落ちやすい魚で、缶詰にする場合でも生魚の場合はすぐに加工しないといけないので、八戸港沖のものでないといけない。大型で、近くのもので時期が限定されているとなると、今後も八戸鯖缶詰はレアものになるだろう。おそらくノルウェイの鯖は大型で脂ものっているので、現地での加工処置を高めれば、同じ品質の鯖缶がノルウェイでもできるかもしれない。できれば、誰かノルウェイに指導に行ってほしいところである。ヨーロッパではあまり脂ののったサバは好まれないようだが、日本料理がこれだけ普及していけば、脂ののったサバの美味しさもきっと理解されるだろうし、それを使った鯖缶も売れるのではないだろうか。
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