新国立競技場 約2500億円
ある本に最新のジェット戦闘機は高額で、ほぼ純金と同じくらいであると書かれていた。流石にこれはないだろうと思ったが、調べてみると全く嘘とは言えず、驚くほど高いことが判明した。 もっとも高い戦闘機、爆撃機は、アメリカ空軍のB-2爆撃機で一機の価格は約2000億円、空虚重量が71.7トン、71700kgなので1kgは279万円となる。現在、金の価格はグラムで6825円と高いので、1kgでは683万円で、倍以上となる。またF-22ラプターは350億円と言われ、空虚重量19.7トンで割ると、1kgは127万円となる。ただ日本が購入しているF-35についても一機あたりの価格は116億円であるが、その維持費は370億円で、合わせると486億円かかり、1kgでは366万円となる。同様な計算、すなわち、維持費が購入費の3倍かかると考えると、B-2爆撃機は1kgで1116万円、F-22は508万円となり、B-2は金以上、B-22は金と同等と考えてもよかろう。 第二次世界戦争中の零戦の一機あたりの生産費は15万6787円で、現在の価格に直しても1億6000万円程度であり、当時の97中戦車と同じくらいであった。ちなみに最新戦車、10式戦車の価格は9.5億円で、B-35の本体価格の1/70以下である。安いと言われるスウェーデンのグリペンや新型のF-15EXも100億円以上かかることから、以前に比べて戦闘機の価格上昇が著しい。ロシアの戦闘機も一機あたりの価格は50億円程度で欧米の機体に比べて安いが、エンジンの寿命が短いのでトータルコストとして280億円以上かかるとされている。中国の戦闘機についてはわからないが、それでも安くはない。 第二次世界大戦では、ドイツのメッサーシュミットBf109だけで35000機、零戦は11000機、イギリスのスピットファイアーが23000機生産している。現在のジェット戦闘機B-35を10000機揃えるだけで、本体価格で116兆円かかる。維持費も入れると486兆円というすごい数値となる。日本の国家予算のほぼ五年分に当たる。もちろんこうした数の戦闘機を持つことは絶対に不可能である。アメリカの最新鋭の空母、フォードの建造費は1兆4000億円、維持費は年間500億円以上、また搭載機数は75機以上で、それだけで1兆円以上、合わせて空母1隻と搭載機でしめて2兆4000億円となり、維持費も年間1000億円以上かかるであろう。 こうした値段をみると、一つの戦争で500機以上の戦闘機、爆撃機、2隻以上の空母を失うと、それぞれ5兆円以上の損失となり、戦争を継続できない恐れがある。第一次、第二次界大戦のような数年も続くような長期戦争はもはや財政的に不可能である。 さらに戦闘機の高騰のため、各国でも保有機数がかなり少なく、ドイツでタイフーン戦闘機149機とトーネード攻撃機が89機の計238機、フランスもミラージュで260機くらい、イギリスで200機くらい、ノルウエイはF-16が48機、スイスはF/A-18が33機、スペインはタイフーンなど89機くらいであり、F-15、201機、F-2、91機、F-35,17機の計317機を持つ我が国は戦闘機数としては多い方である。第三世代以上の戦闘機で言えば、アメリカ、ロシア、中国、インドに次ぐ機数である。 第二次世界大戦時の零戦の価格は、現在の価格にすれば1億6000万円、B-35に比べて本体価格で1/70、維持費も含めると1/300と安く、価格だけ考えれば、B-35が10機撃墜されれば、零戦3000機撃墜されたことになり、恐ろしくて戦争もできない。ベトナム戦争、ラインバッカー作戦では、5ヶ月でベトナム軍63機、アメリカ軍124機の損害が出たが、現代戦では、これだけ被害が出れば、もはや戦争継続も厳しく、こうした作戦も難しい。あまりに戦闘機、爆撃機が高すぎて戦争ができないというおかしな状況となっている。 |
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