2007年7月19日木曜日

三橋美智也とアルファー波



三橋美智也といっても若いひとにはピンこないと思います。私たちの世代でも「怪傑ハリマオ」の主題歌を歌ったひとという認識しかありません。若いひとにはむしろお菓子の「カール」のCMソングを歌っているひとと言った方がよいかもしれません。
最近、怪傑ハリマオを偶然聞く機会があり、三橋美智也おもしろそうと思い、買ったのが上のCDです。東京のタワーレコードなどを見てみたのですが売っておらず、地元弘前の小さなレコード屋の店頭にワゴン販売されていました。さっそく帰って聞いてみたのですが、さすがに古くさく、しまったと思いましたが、一応は習慣でIpodに入れておきました。後日、散歩しながら聞いていると、これがすごい。高音が脳に響き渡ります。もともとBang&Olufsenのイヤフォーンはへたなスピーカより定位がよく、ほぼ両耳の間の頭の中で音楽が流れますが、ミッチーの高音はそれがより上方で鳴っています。さらに口蓋からのどの奥がバイブレーションするような感覚もあり、すごいと思いました。以前、ユーミンの声はモンゴルのホーミーのように可聴できないアルファー波がたくさん入っているから心地よいというテレビ番組がありましたが、ミッチーの声はまさしくそうです。定位のいいイヤフォーンで試してみてください。スピーカーでは味わえない、脳の中で(やや上の方)音楽が鳴っている実感が味わえると思います。
このアルバムの中では星屑の街(ゴスペラーズではありません)は、なかなかしぶい。

両手をまわして帰ろう揺れながら
涙の中をたったひとりで

聞いているうちにこれを主題歌でアキ・カウリマスキ監督(フィンランド)が映画でも作ってくれないかと思いました。この監督の映画音楽はいつも変な曲が選択されていて、「過去のない男」でも列車のシーンでいきなり日本の曲が流れていていました。きっとカウリマスキ監督も三橋美智也のファンになると思います。彼の映画にぴったりです。「浮き雲」と同様、この映画も本当に何度みても笑わせます。

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