2011年7月13日水曜日

日本女子サッカー


 先日、ワールドカップ女子サッカーの日本対ドイツ戦を見ました。勝ったとわかっている試合で、なおかつアウェーでの試合は見ていて非常に気持ちのいいものです。
 
 サッカーはその国の文化、国民性を表すものと言われますが、女子でもそのプレースタイルは男子日本代表と非常に良く似ています。日本はパスとスピードで、ドイツは縦のキレのよいパスと頑強なセンタフォアードと、両者の男子代表のプレースタイルとほとんど同じです。

 女子と男子を比較するのは、意味ないことかもしれませんが、昨日の試合をみる限り、その実力は大学の普通のサッカー部より上、高校の強豪チーム、例えば青森県で言えば山田高校より下といったところでしょうか。10年前から日本女子サッカーチームは時々見ていますが、かっては中学生並みだったことを考えると随分強くなったものです。

 それ以上に今回の大会で感じたことは、長身の外国人選手に対しても全くびびらない点でした。サッカーの場合は技術だけでなく、経験がものをいうのはこういった点で、日本人相手ではドリブルで抜けても足の長い外人には通用しないことがよくあります。こういった場合も、あと10cm動きを広げることで抜きさるようになります。

 そういった点では日本男子もそうですが、今回の女子日本代表も半分以上の選手が海外でプレーしている、あるいは過去にしていた選手で、外人相手の経験値は十分に持っています。それが今回の大会でも生かされていると思いました。

 ただ残念なことはふたつ。ひとつは18歳の岩渕選手の不調です。彼女は子供のころから日本のマラドーナと呼ばれるほど抜群のテクニックを持った選手です。ところがこの大会では全くといっていいほど、存在感がありません。全く仕事させてもらえない状態です。アルゼンチンのメッシ選手と同じく、いったんボールを受けとってからドリブルするタイプのため、ボールを受け取る瞬間につぶされます。大型のバックが体重をかけて覆いかぶさることで、つぶされていました。岩渕選手は日本のチームにしか所属していませんので、こういった大型の外人選手への経験値が非常に低いものと思われます。今年駒沢女子大学に入学したようですが、できれば海外のチームでプレーした方がよかったと思います。テクニックは十分ですので、フィジカルと5mのスピード、経験がつけば、これからの日本の中心選手になるのは間違いないでしょう。

 もうひとつ残念なことは、日本のゴールキーパのレベルがあまりに低すぎます。これは男子にも言えますが、MFなどに比べると日本のゴールキーパのレベルは低くて、これではとても優勝は難しいと思われます。おそらく、女子の日本代表と言っても弘前市内の中学生ベストゴールキーパレベルで、高校生レベルでは普通以下くらいでしょう。現在の正GKの山郷のぞみさんも身長が低く(163cm)、横に飛びついてボールを捕る、はじくセービングができていません(ドイツ戦では海堀あゆみさん、170cmを起用)。セービングは瞬発力が必要なため女子では難しい技術ですが、現状では足が空中から離れる状態ではなく、むしろ横に倒れるセービングになっています。女子といっても身長は少なくとも170cm以上できれば175cmはほしいところですし、左にセーブするなら左手、肘、肩、胴、腰、足の順で着地するセービングがみたいものです。

 うちには2人の娘がいて、オリンピックに出られる一番簡単な方法は女子サッカーのゴールキーパーになることで、俺が鍛えてやるからと、子供のころから誘ってはみたのですが、二人とも興味はないし、身長が165cmくらいしかないので諦めました。中学1年生くらいで身長が170cm以上あるお嬢さんがいて、運動神経がいいなら、バスケットやバレーにいくよりは、是非サッカーのゴールキーパにした方が、オリンピックやワールドカップに出られる確立は高いですよ(同じようなことは日本サッカー協会も考えていたようで、すでに187cmの山根恵理奈という若手を発掘していました)。

 さて今日の準決勝はどうなるでしょうか。結果が解ってからみます。

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