2015年10月12日月曜日

ラグビーワールドカップ2015 その2


 以前ブログ(2015.9.8)ではラグビーワールドカップのことを書いたが、連日の報道通り、日本中が大騒ぎとなった。何しろ、誰もが予想しなかった南アフリカの勝利、これは効いた。日本ラグビー史上最高の試合で、他の団体スポーツも含めてこれほどみごとな勝利はない。サッカーではマイアミの奇跡と呼ばれる、日本対ブラジルの試合がある。ただこの試合は圧倒的にブラジルが攻撃していたが、まぐれで日本が得点し、そのまま勝ったようなもので、先日のワールカップサッカー予選、日本対シンガポールでは00であったが、もしキーパのチョンボで負ければ同じようなことになる。サッカーではこうした試合はある。

 ラグビーは得点が多いため、比較的番狂わせが少ないスポーツで、大体が順等に勝ち進む。今回のワールドカップでもベストエイトは、オーストラリア、ウェールズ、南アフリカ、スコットランド、ニュージランド、アルゼンチン、アイルランド、フランスと全く予想通りとなっている。さらにいうと南アフリカ、ニュージランド、オーストラリアの中から優勝国がでる。こうした中で日本は、南アフリカ(34-32)、スコットランド(10-45)、サモア(26-5)、アメリカ(28-18)で、スコットランドとは点数差ほど実力差はないと思われるが、現状では22敗であったのだろう。それでもすごい。最初の試合に4年間のすべてを捧げた戦術は、明らかに次戦のスコットランドに影響したが、それでもこの勝利は日本ラグビー史の転換点となった。実力で完全に勝ちきった。まぐれではない。この試合のために努力し、作戦を練り、勝った。4年後のワールドカップでは是非ともベストエイトになってほしいが、そのためには、これまで勝っていないオーストラリア、ニュージランドなどの強豪国にも勝ってほしい。

 ワールドカップのようなプロ選手の試合では、ヘッドキャップを被る選手は少ないが、日本では高校生までキャップを被るのが義務化されている。昔のラグビーは怪我をしても交代はなく、魔法の水、やかんの水で大抵の選手が元気になった。それでも脳震盪はよくあるため、ヘッドキャップは多くの選手がしていた。出血を伴う接触にはこうしたキャップは多少とも効果があるだろう。アメリカンフットボールほどではないにしても、日本の技術で、より頭部に安全なヘッドキャップを発明してほしいものである。実は、このヘッドキャップはうちの伯父さんの長谷川茂雄が発明したもので、少しでも頭を保護しようと、布に綿をつめて、伯母さんが試作品を作り、それをウシトラという会社で製品化した。

 私の場合、ずっとサッカーをしてきたので、基本的にはサッカーが好きだが、実際に観戦するとなると、圧倒的にラグビーが面白い。というのは大相撲でもそうだが、こうした肉弾がぶつかる試合は、生でみると音がして、迫力が全く異なる。ガツンガツンと音がして、さらにスクラムになると組む瞬間の音や押している時に選手のウンウンうなる声など、すごい。相撲、ボクシングもそうだが、こうしたスポーツについては、もう少し音響に工夫があってもよさそうで、テレビで見るのとはだいぶ異なる。それでも多くの人にとっては今回のラグビーワールドカップで初めてラグビーを見たという人も多いと思われ、これを契機にサッカー同様にラグビーでも国際試合は是非ともテレビ中継してほしいものだ。ラグビーは、ボクシングやプロレスのように「それいけ。それいけ」と感情を試合に込められるスポーツで、試合後に泣いている応援の人の気持ちはよくわかる。いつも負けているチームが王者に勝つのだから、これは泣きます。

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