2015年11月13日金曜日

趣味の世界 インターネット

鉛筆コレクター

少年倶楽部付録、軍艦三笠 復刻

 インターネットの発展は、様々な変革を起こす。その一つにオークションなどを介した中古品の販売、リサイクルであろう。ここ10年程、最初は古着あるいはブランド品のリサイクルから始まった。家でいらなくなった衣料をフリーマケットで安く売り、少しでも稼ごう、あるいは彼氏からもらったブランド品を売ろう。当時は、質屋やフリーマケットが中心であったが、次第に扱うショップが増え、若者達に人気が出ると、今度はインターネットでの販売が活発化してきた。インターネットのYahooオークションなど、簡単に素人でも出品できるため、衣料から靴、インテリア、あらゆるものがオークションで売られるようになった。最初のうちは価格が安いというのが売りであったが、次第に希少価値のあるもの、滅多に手に入らないものに人気がでている。骨董の世界になったと言えよう。

 例えば、時計。これまでも古い時計を集める人はいたが、あくまでマニアで数が少なかった。ところが今ではロレックスを中心に古い時計を愛する人は多い。そのため、古い時計でも異常な値がつき、元の定価より高い場合も多い。一方、中古カメラは昔から人気があった品で、ごく最近まではライカを中心にフィルムカメラも値がついていたが、さすがにここ2、3年はフィルム自体が消滅のため、値が下がり始めたし、もともとデジタルカメラは値動きが激しいので、中古カメラ自体が厳しい状況となっている。私の持っている40年前のミノルタCLEという機種も人気のあったカメラで10年前までまだ高値をつけていたが、ここ数年は一気に値下がりして、早く売るんだったと後悔している。8mm
映写機、撮影機、スライド映写機は、オークションでは、ほとんど捨て値に近く、マニアにとってはありがたい時代かもしれない。

 家具についても、名作家具を中心に人気が高い。イタリアものより北欧ものに人気があり、中古家具を扱う店も増えている。日本からも業者がデンマークを中心に中古家具を買い集めている。昔、仙台の上杉に住んでいた時に近所に中古仙台簞笥専門店があった。明治頃のいい簞笥が15万円くらいで売っていたので、思わず買おうと思ったが、重量が100kgちかくあり、諦めた。その後の何回もの引越を考えると正解だったが、これは外国人を中心に今後人気がでるだろう。

 古着の中でも着物は人気があるようで、いまひとつである。一番大きな理由は、古着物のサイズが小さい。身長150cm前後の女性に合うサイズがたくさんあるが、160cmを越えるとサイズがなくなる。また着付けは習うといいが、洗濯などに費用がかかる。ただこれも江戸時代を考えると、おはしょりはなかったし、洗濯もほとんどしていなかったことを考えると、着方によっても身長の高い人も十分にいけるだろう。

 自動車、オートバイの名車については、昔からファンがいて、ネットの普及により、より世界的な規模となった。さらに自転車でも同様なことが起こっており、若い人の中には古い自転車を集めている人々がいる。飾るのではなく、実際に乗り、そして修理するには、素人からすれば自転車が手頃であり、古いイタリア、フランス車など人気がある。イタリアではビアンキのロードなど、フランスではルネ・エルスのツーリング車、イギリスではアレックスモートンの折りたたみ車など古いものに人気がある。かわったところでは、パチンコやピンボールのマシンそのものを買う人もいる。


 おもちゃ、切手、コイン、絵画、彫像、レコード、人形、化石など、趣味と呼ばれる分野はネットを介して、ますます多方面に深く、進んでいて、こうした流れはますます活発化して、将来は欧米だけでなく、日本、中国などのアジア諸国も、こうした趣味の世界に参入するだろう。広い意味でのオークション、ネット上での趣味の売買は、今後も最も発展する分野であろう。

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