2020年11月4日水曜日

現代アートの額縁

 

たばたせいいち さんの絵本原画

タカノ綾さんの新作


 家の新築祝いや誕生祝いに絵をプレゼントする人も多いと思います。最近では、部屋も洋風になり、古臭いモチーフの絵よりは、現代絵画を選ぶ傾向があると思います。現代絵画は、従来の額縁に収まる絵からの脱却を図っているため、額縁なしでの展示を基本にしているものがあり、絵によってはキャンパスの側面にも図柄が描かれている作品があります。ただ絵の展示からすれば、額縁に入れておいた方が保管の点では優れており、また人にプレゼントするためには、やはり額縁をつけて贈った方が喜ばれます。

 

 私は、古い掛け軸が好きですが、診療所にはまさか掛け軸は飾れないので、現代絵画もどきのものを中心に飾っています。画廊などで飾っている現代絵画を見ると、白あるいは白木の立体額に浮かして飾っているようです。厚みのある額縁に額装マットを使わず、額縁内部の背面に絵を固定して使います。オークションで買った丸山直文さんのアクリル画の作品もそうした額に入っていましたが、ただ作品自体はそれほど厚い水彩紙に描かれていませんので、湿気を吸ってシワができています。できれば、額装マットを使った飾ったほうが保存には良いと思います。

 

 また額縁の色については、白もいいのですが、私は写真も飾れるため白木のものが好きです。白木の立体額に額装マットを使って展示しています。ほとんどの額縁は、「額縁のタカハシ」から買っています。安くて大きさも指定できるからです。前は立体額の19mmのものを使っていましたが、白木の種類がなくなり、今は7916希という23mmの立体額の白木のものを使っています。大きさにもよりますが額装マットも含めて3000-5000円くらいです。それほど高くはありません。部屋の中の額縁を全て白木の立体額に統一するのも、いいでしょう。

 

 上の写真は、最近亡くなった絵本作家、田畑晴一さんの“ダンプえんちょうやっつけた”の原画です(一枚は“だんち5階がぼくのうち”の原画です)。もともと字の入る場所は空欄ですが、どうも間が抜けているので、絵本から字の部分をコピーして貼っています。いずれもヤフーオークションで購入したものです。こうして5つの作品をまとめて並べると、白黒の絵ですが、楽しい雰囲気が出ます。気に入っています。

 

 下の写真は、ごく最近買ったタカノ綾さんの新作版画です。Kaikai kikiを扱うZingaroで購入したものです。店舗販売をせずにネット販売だけで、この作品も10分くらいで完売しました。ただその後、メルカリやヤフーオークションで転売事例がたくさんあることから、ファン以外の購入者も多かったのかもしれません。調べるとタカノ綾さんもかってほどの人気はないようで、少し画風が飽きられてきたのかもしれません。それでも日本人作家の中で海外でも知られた作家の一人で、今回の版画も50部という製作数には惹かれます。若い患者さんの多い私の診療所には似合っています。

 

 以前、フィンランドのイラストレータ、マッティ・ピックヤサムさんのイラスト原画が、神戸のMarkkaというお店で、6000-12000円くらいで売っていました。額縁も入れて10000-18000円くらいで、友人に贈ると大変喜ばれましたし、またアメリカの友人には、明治版画の楊州周園の作品をヤフオクで、1万円くらいで購入し、プレゼントしましたが、これも大変、喜ばれました。ヤフオクで“シルクスクリーン”などで検索すれば、比較的手頃な現代絵画の作品が見つかりますので、何かいいプレゼントと考えている人はご参考にしてください。


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