2、3年前からカナダのアークテリックスの服が若者に人気があり、製品によってはなかなか買えないようだ。値段の高く、アウトドアメーカーでいうと、LLビーンの2倍、パタゴニアより1.5倍といったところか。ということもあり、おじさんには関係ないと思っていたが、私の好きな、YouTubeチャンネル「わたぬき社長・アパレルの勝算」で、このアークテリクスのことが何度か紹介されていて、会社は比較的、きちんとした登山ツールメーカーということがわかり、格好いいだけでなく、機能も優れているのがわかった。そうなると急に欲しくなり、今年の9月に最初に買ったのは、ベータLTジャケットというもので、現行はSLジャケットになっている。ゴアテックスの最新のePEメンブレンを使った軽量タイプである。この生地は従来のゴアテックスの比べて軽いだけでなく、少しやわらなくなり、ゴワゴワ感が減っている。さらに環境汚染で問題になっているフッ素化合物を使っていないのが最大の特徴となっている。ゴアテックについては、モンペルのものを持っているが、それに比べてもかなり薄く、軽く、動きやすい。ただ耐久性はフッ素化合物を使って従来型よりは劣るという。まだこの生地を使っているメーカーは少なく、実際の登山での機能評価はわからない。少し涼しくなった10月頃からずっと使っているが、さすがに12月になり雪が降る季節になると、使う機会はあまりなくなり、ダウンの季節となる。
中間着としては、ここ10年ほどずっとパタゴニアのR2を中心にR1、R3を使ってきたが、アークテリックスのものとしては、カイヤナイト、デルタ、コパートなどのフリースがある。このうち、実店舗でポーラテックの Power Stretch Proを使ったカイヤナイトジャケットが動きやすそうなので、どんなものか買ってみた。
結論からいうと、非常に着心地がよく、それでいて暖かい。R2は起毛したフリースで少し厚みがあるが、カイヤナイトはそれよりはるかに薄いにも関わらず、暖かさはそれほど変わらない。軽くて動きやすく、暖かい。冬の中間着、室内着としては理想的である。見た目は通常のコットンのスポーツジャージであるが、機能は全く違い、高い製品であるが、十分に価値がある。
ただ耐久性が高いといっているが、買ってわずか3日、実質数時間で、右腕の内側に毛玉がたくさんできた。3万円近いものなので、さすがに3日で、毛玉はできるのはどうかと、買った店に相談すると、アークテリックの会社に送って調べてみるということになった。二週間後に連絡があり、取りに行くと、生地の性格上、毛玉になるのは仕方がないとのことであった。会社の方で少し毛玉は取ったようだが、すぐにまた毛玉が発生した。その後、毎日使っていると左腕の内側にもできてきたが、黒のジャケットを買ったので、それほど目立たないので、最近は全く気にならなくなった。何らかの耐久性を高める加工ができ、毛玉が発生しなければ、星5つの製品である。
アークテリックの製品を2つ買ったが、いずれもかっこよく、若者に人気があるのは頷ける。ただ私のような年寄りが着ると、そうならないのが不思議で、ほぼくたびれたジャージを着ているおじさんである。
0 件のコメント:
コメントを投稿