2008年2月18日月曜日
A-dec 500 4
今回、ユニットを購入するにあたり、海外の色々な診療室をHPで調べました。アメリカの多くの診療所は、ユニットは壁側にあるキャビネットに組み込まれています。口をゆすぐボウルなどはついておらず、チェアーのみといった診療室も多いようです。患者さんが診療室に入ると、椅子とライト(これも天井取り付けが多い)以外の歯科器具が見えないようになっています。チェアーに座ると、後ろのキャビネットに隠されているタービンやエンジンを使って治療するわけです。恐怖心をとるため、できるだけ歯科器具を患者に見せないように配慮されています。また口をすすぐボウルはないところが多いようです。患者さんも治療終了後あまり口をすすがないのかもしれません。また口をすすぐボウルをチェアーにつけないことで、感染源を遠ざけることも狙ったのでしょう。多くの診療所ではユニットごとに大きな個室で分かれており、完全にプライバシーが保たれるようになっています。ただ矯正歯科の診療所は、子供が多いせいか、広い診療室に何台ものユニットを並べたオープンスタイルをとっているところが多く、またチェアーもベットのような単純なものを使っているようです。
これに対してヨーロッパでは日本のようなチエアーにエンジン、タービン、ライトなどがついているユニットが使われるようです。そのため、ヨーロッパのユニットメーカー、シーメンス、カボ、プランメカなども一体型のものが基本です。これにはおそらく保険制度の違いも反映されているかもしれません。ヨーロッパや日本では基本的には保険治療が中心ですが、アメリカでは自費治療が基本となります。そのため患者へのサービスの度合いが違うのではないでしょうか。数多くの患者を安価で見るためには、回転をよくするためオープンスタイルの方が効率がよいと思います。
A-decのユニットの取り付けはかなり選択肢が広いようですし、またキャビネットも種類が多いようです。エーデントのひとに聞くと、このキャビネットがすごいもので、かなり重い鉄板や圧縮材が使われているため、絶対に壊れないとのことです。ただ色の指定やくみ合わせが異なるため、ほぼオーダーメイドで、注文から納入まで半年かかるようです。これで揃えるとかなりかっこういい診療室が出来上がりますが、今の日本の建築法では時間的にきびしいのでは。
ちなみにA-dec 500の値段ですが、プランメカよりやや高く、シーメンス、カボの中級機よりは安いといったところです。PerformerやDecadeの機種は日本メーカと同じくらいです。数年後にはDecadeにかわる機種もでる可能性もあり、価格的にも十分に欧州、日本のメーカと対抗できると思います。
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