2010年1月28日木曜日
顎変形症の手術方法
下あごが大きい、小さいといった顎変形症の手術方法については、大きく分けて下あごののみ移動させる方法と上下のあごを移動する方法の2つがあります。下あごの手術については、下顎枝矢状分割術(SSRO)と垂直骨切り術(IV)の2つがありますが、最近ではほとんどがSSROで行われます。上あごの手術は変法がありますが、上顎骨骨切り術(ルフォー骨切り術)がほとんどです。いずれも口の中から手術するため外には傷跡は残りません。
顎変形症の患者さんには治療前に手術の概略についてお話ししますが、上に述べた下顎枝矢状分割術の説明は難しく、困っていました。人のからだという雑誌のおまけについていた頭骨の模型に印を入れて説明していましたが、どうも患者さんの反応から理解しにくいようです。
最近では動画検索も大変充実していますので、何かいい説明用の動画がないかと探したところアメリカのドルフィン社(三次元分析の会社です)のものが非常にわかりやすかったので載せておきます。上の動画は下あごの後退術の経過を示したもので、最初に矯正装置が入り、上の歯を内側に(上の小臼歯を抜歯するのが多いのですが)、下の前歯を外に出して、手術した後きれいに咬めるようにしてから手術します。下あごを半分に割るようにしてずらし、そこをチタン製のプレートで止めます。ネジを3、4本打って止めることもありますが、最近ではプレートで止める方が一般的です。手術後の1、2週間はワイヤーで上下のあごを固定します。その後はゴムによる弱い固定をしながら、術後の細かい修正を行ってから装置を外して矯正治療は終了します。動画で示すとあっと言う間ですが、実際には2年くらいはかかる治療です。
上下のあごのずれが大きい場合や、下あごの回転を増やす、顔全体の長さを短くさせる場合は、上下のあごを移動させます。下の動画に当たります。術式としては簡単そうに見えますが、上あごを分割する場合、出血量が多くなることがあり、術式自体もよりリスクがあります。
最近では、こういった動画も簡単に手に入り便利になりました。Firefoxというウエブプラウザにはアドオンという便利な機能があり、色々なソフトをfirefoxに組み込むことができます。Youtubeをダウンロードする場合もFast video downloadというソフトを組み込むと、表示画面下のFVDの印が現れ、それを押すことで各種の形式でダウンロードできます。この動画もダウンロードして患者さんの説明に用いたいと思います。
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