2013年7月27日土曜日

お買い得品



今週は、お買い得品を二つ購入でき、大阪人としてはうれしい。まず年に数回行われるLLビーンのセール、これは50-70%OFFと驚くほど安くなる。といっても欲しくないものであれば、安くなっても買わないが、今回は最近気に入っている、イヤー・ラウンド・ウール・トラウザー12000円が5000円、さらにモンヒーガン・ハンドソーンというワークーシューズ、15000円が6500円、ビーンズタイ4900円が2900円と半額以下で安い。カタログが来たと同時に即刻ファックスを送り、購入した。以前、何度も買おうとしたが、大抵は売り切れで買うことができなかった。今回は、サイズも含めて、すべて購入でき、ズボンを2着、靴を一足、ネクタイ一本の計43900円が半額以下の19400円で購入できた。大阪人はこういうことがあると自慢したくなる。

 イヤーラウンドウールトラウザーは、かなりゆったりしたタイプのズボンで、特にヒドウィン・コンフォートというタイプは、両サイドに伸びるゴムが入っており、食い過ぎで、お腹が大きくなっても、ウェストが伸びてくれるので、楽である。まるで、ジャージのような快適さで、今はやりの細身でないスタイルだが、私のように歳をとると、ゆったりしたズボンは誠に心地よい。このズボンと紺ブレが最近の定番となっている。

 もう一つのお買い得品は、丸山直文の直筆アクリル画。以前から丸山さんのやさしい絵が好きで、オークションに作品がでないか、2007年ころからアラームをかけていたが、先日、2005-2007年ころの作品がオークションに出た。オークションでも数件の入礼者もいたが、35000円が即決価格だったので、すぐに落札、さらに好意で2000円まけてもらって購入価格は33000 円だった。

 丸山直文さんの作品は、初期は抽象画であまり面白くないが、2000年ころからアクリル絵具を滲ましたホンワリした作品を発表し、注目を浴び、多くの美術館所蔵となっている。私も一時、アクリル画に興味があったので、「絵のある暮らし」(BT美術手帖2006年4月号増刊)を購入し、丸山さんの手法を研究したことがあるので、オークションの画像を見て、すぐに丸山さんの作品と直感した。ただ値段があまりに安く、現代作家ではあまりないことだが、偽物の可能性もあると考えた。幸い、同書の丸山さん掲載のページに当時のサインが載っていたので、大きく拡大してオークションのサインと比べると完全に一致し、本物と確信し、すぐに購入した。本日、商品が到着したが、取扱画廊の箱付きで、おそらく画廊での販売価格は購入価格の数倍はしたであろう。コンデションも良好で、早速診療室に飾ることにする。

 丸山さんは大きな作品を書く前に、小さなドローイングを何枚も書き、構想する。といっても簡単なドローイングではなく、紙を湿らし、色々な色は重ねていきながらステイニングという技法で下地を作り、その上にモチーフを描いていく。結構、小さなものでも手間がかかっている。今回、購入した作品はこういった小さなドローイングの一枚で、小さな作品であるが、絵としては完成している。そのため、作者のサインも入っており、正式な画廊の箱にも入っている。

 いつも思うのは、絵の価格についてである。うちの母もアマチュアながら何度か銀座で個展をしたが、銀座では小さな作品でも十万円以下の値段は付けないようである。画家は大きな絵を展覧会や個展でも客引きとして描くが、30号を越えるような大きな絵は、日本の狭い住宅事情では買い手が限られてくる。そのため、小さな作品も併せて展示する。実際に売れるのは、こういった商品が多い。うちの母親の場合でも同様で、画廊に払う金を考えると、大きな作品はその場で売るよりは個人で売った方がもうけがよい。そういったことをすると他の作品まで値が下がるため、画廊としては、抱えている作家が個人で売るのを禁じる。ただ今回の作品のような、コレクターからの放出品では、価格維持は難しく、こういった常識外れの価格設定となったのであろう。

といっても好きな画家の作品がこんなに安く買え、ラッキーであった。


0 件のコメント: