2014年3月21日金曜日

歯科用カメラ2



 矯正歯科では、口腔内写真を撮ることが非常に多く、以前はすべてスライド写真でしたので、ずいぶんフィルム代、現像料がかかりました。それがデジタル写真になってからはほとんどランニングコストがかからなくなり、助かります。それでも私のところでは、未だに初回検査、二期治療検査、マルチブラケット前検査、保定保定開始時、保定2年終了時の写真はスライド写真を使っています。もはや骨董扱いで、若い患者さんからすれば、フィルム自体が珍しいようです。

 なぜ未だにスライドを使うかというと、プリントするのが面倒だという理由だけです。デジタルの場合、手軽に撮れ、どんどんコンピューターに放り込み、それをモニター上で見て、おしまいです。なかなかプリントしません。プリンターが高速になったとしても、マウント、セッティングから印刷まで結構時間がかかるため、結局はプリントしないことになってしまいます。

 いろいろな画像ソフトや、最近ではSDカード自体に無線機能があり、撮った瞬間にコンピューターに転送されるものもあります。ただしコンピューター上で個人のIDをつけ、ファイルに入れ、印刷の場合は貼付けて、出力します。これが面倒です。最近、学会で注目された画像管理ソフトに「OrthPics(Bebop)というのがあります(https://orthopics.jp/)。これの凄いところは、すべての画像をクラウドで管理し、歯の形態などのより自動的に分別することです。簡単に言えば、I-Photoの、顔のイメージで人物検索できる、あの手法です。一致度は90%?以上とのことで、ほとんどの写真で分別できるようです。ある患者さんの写真を撮り、コンピューターからクラウドに転送されると、自動的にその患者さんのファイルに入り、さらに組み写真も作られるようです。マウント、セッテングまでの作業が自動化され、後は印刷だけです。また画像データーは世界の3カ所に保存されるため、基本的にはハードディスクでの保存はいりません。ただこういた基本的なソフトは医院全体のシステムを変更する必要があり、現在、導入については検討中です。


 普段のカメラは3、4年ごとに替えますが、デジタル口腔内カメラについては、もう8年ほど使っているので、そろそろ替え時です。現在、ニコンのD80という機種を使っていますが、現行の7100の前の7000くらいに替えたいところです(歯科の場合、ファインダー性能が重要で、解像度などは関係ありません)。さらにリングストロボについては、東京の金子先生のブログでは、自分の開発したミニリング(私が今使っていますが)よりニッシンからでたリングストロボの方がよい旨と書かれています。正直な先生です。ミニリングより大きな感じがしますが、重さをそれほどでもないようです。ニッシンの製品説明の動画が、口腔内撮影法についてくわしく説明されていますので、ここに載せます。これまで主として、ピントはファインダーで、目測で合わせていましたが、こういったオートフォーカスの使い方もあるとわかり、勉強になりました。ぎりぎりまで目測で合わせてからシャッターボタンを半押し、オートフォーカスをロックするやり方です。最初からオートフォーカスにするとレンズが前後に伸び、とても撮れません。

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