2014年12月21日日曜日

39年目のロレックス


 以前のブログ(2010.1.2)で私の愛用のロレックスを紹介しましたが、その後、誤って床に落とし、ガラスケースの一部にひびが入りました(写真右下)。またリューズも壊れて別のもので代用しています。それでも19歳の時に買ったこの時計は、季節により遅くなったり、早くなったりするものの、大体正確で、2、3か月に1回くらいの時刻合わせでよかったのです。ところがここ2か月くらいは1週間で1分くらい狂うようになり、さらに一日で1分、そして急に止まってしまいました。

 19歳の時からですので、39年間、ずっと動き続けていたのが、急に止まると淋しいものです。毎日使っていれば、機械ですので、いつかは壊れるとは思っていました。ただ実際に壊れるとあせり、取りあえずイトーヨーカー堂で9000円のシチズンのエコドライブの時計を買いました。この時計はチタンで軽いし、正確ですが、視認性がひどく、失敗でした。一方、壊れたロレックスは近所の時計屋に持っていくと直るとのことでしたので、修理に出しました。2週間して、ようやく直り、また動き始めました。うれしいことです。

 私が初めて時計を持ったのは、中学1年生の頃で、当時はやっていた“セイコーファイブ”というものでした。しばらく使っていたのですが、母親の知人からスイス製42石の中古の時計をいただいたので、これを気に入って使っていました。名前は忘れましたが、いいものだったと思います。石数が多いと正確と思っていました。高校3年生のある夜、二階で勉強していたのですが、机にこの腕時計を置いて、下の部屋に降りてテレビを見ていました。階段を誰かが降りる音と玄関のドアが開く音が聞こえました。母親に聞いても、気のせいということで、そのまま2時間ほどして二階に上がると、時計がありません。泥棒が入ったと思いましたが、下には母と私がいたのですから、あまりにも大胆です。時計が盗まれただけでかえってよかったかもしれません。

 その後、安い時計を使っていたのですが、一浪して大学に入る際に父親がいい時計を買えばよいといい、以前時計をもらった方が近々香港に行くというので、確か10万円くらい渡して買ってきてもらったのが、このロレックスの時計です。おそらくこの方もお祝い代わりに足して買ってくれたのだと思いますが、オイスターパーペチュアルの一番安いモデルだったと思います。たぶん15万円以下だったでしょう。大阪のロレックスの会社でバンドの調整をしてもらい、一度無料でオーバホイルしてから35年以上、何もしていません。ホテルや風呂屋に何度も忘れたりしましたが、不思議に盗まれることもなく、今まで常に腕につけていました。実はもうひとつ、親父が患者さんからもらった1990年代のデイジャストもあったのですが、自動巻の場合は片方を使うと片方が止まってしまうので、ほとんど使わないまま甥っ子にあげました。

 もうすぐ40年、そろそろ時計も人間同様、引退かと思い、新しい時計をと、ひさびさにロレックスを調べました。ところが信じられないくらい値段が上がっていて驚きました。10年前くらいに一度、サブマリナーが欲しかったので調べたことがありました。並行輸入品であれば確か40万円前後でしたが、今はこの倍近くします。他のエクスプローラーなども2030万円だったのが50万円以上します。とてもじゃないですが、ぼったくりです。それじゃということで、グランドセイコーについても調べましたが、ロレックスほどではありませんが、機械式はかなり上がっています。セイコーがクオーツを発明し、特許公開したことで、スイス、アメリカの時計会社が大打撃を受けました(クオーツショック)。ロレックス社も1970-80年代は非常に危ない状態でした。ただこれは経営モデルにできるでしょうが、時計マニア化を図りました。今や若者向けの時計雑誌が数多くあり、世界中に時計マニアがいます。

 直っちゃうと、まあこれでもう少しがまんしょうということになりました。今回、調べた時計の中で、一番引かれたのは、セイコーのスプリングドライブという機械式の最新版で、これは電池いらずで、多分20年はもつでしょう。この中でもSBGA001とうモデルには引かれますが、48万円。これからしばらく貯金します。

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