抗日70年中国軍事パレードを期待してみていたが、女性兵士の行進がなく、いささか残念であった。こうした大掛かりな軍事パレードはもはや中国以外はなく、そのガチョウ足行進は圧巻である。ロシアの行進も、民主化に伴い一時ほどガチョウ足行進となっておらず、北朝鮮はかっこいいという以上に滑稽である。おそらく中国解放軍の行進が世界で最高で、なかんずく女性兵士の行進は美しい。今回の女性兵士は平均身長178cmという長身の兵を揃えていると聞いていたため、それはすごいなあと思っていたが、実際は男女混合の行進で、人数も少なくがっかりした。
おなじみの“人民解放軍進行曲”で始まったパレードは、その3曲名には最近では珍しい“三大紀律八項注意”に変わった。この曲は、毛沢東時代にはさかんにかけられていた曲であるが、今の若い中国人にはほとんど知られていない古い行進曲である。日本に来ている中国人留学生に聞いても親、祖父の世代の曲だと言っていた。汚職摘発にやっきになっている習近平主席の好きな曲であろうか、記念軍事パレードで演奏されることは珍しい。毛沢東主義への復活の現れか。
軍事パレードには05式水陸両用戦車が、かなりの数、写っていたが、この戦車はいわくつきで、重い戦車を水に浮かすために、かなり前方部が大型化したが、戦車としては非常に脆弱で、装甲も薄い。テレビでは水中走行時に戦車砲による攻撃できるとしているが、それは無理であろう。実際の海上での演習では、2両の戦車が水没して8名の死者を出している。波の高い場所では、運用は難しく、こうしたタイプの水陸両用戦車は第二次世界大戦後なく、珍兵器の一種である。またパレードの目玉である対艦弾道ミサイルDF-21も同様に、全く使いものにならないもので、おそらく一度も高速行動している船舶に当てたことはないであろう。パレードの上空を飛んでいたヘリコプターも落ちないかとヒヤヒヤした。中国のヘリコプター用エンジンは非力で、このパレードの2週間前のパレード練習中にも墜落した。あのパレード中に落ちたら、それこそ大惨事となっただろう。
韓国の朴大統領は、満州国軍士官であった父親の親日像を払拭するあまり、中国の属国化したことを世界に示した。また国連事務総長の潘 基文は、次の大統領選を狙ったのか、ばかなことをした。これでは中国の対外政策にお墨付きを与えたようなものであり、両韓国のトップが軍事パレードに出席したことは、米韓の軍事協力に亀裂を与えた。今後、在韓米軍の撤退はほぼ決定するであろうし、F-35の韓国への輸出も難しくなった。
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