2021年3月2日火曜日

Google レビューの問題点


 

 Googleで医院を検索すると、医院の住所、場所、診療時間や写真などの他、Googleクチコミというものがあり、星による点数付けが行われます。私のところも厳しい点数を付けられています。

 

*`

“とても評判がよいと聞いていたので、予約しようと電話しましたが、電話に出た受付の方の対応が非常に悪くてとても残念でした。今すごく混んでいてーーーとなんか予約受けるのさえ嫌そうな感じだったので、別の歯科医さんにお願いすることにしました。どの業種でも、いちばん先に接する方はそこの顔だと思います”

 

“受付の態度が悪すぎる”

 

 この2名の投書の方のご意見の通り、最近はかなり混んでおり、なかなか患者さんの希望の日に予約が取れません。その結果、こうした対応になったのは申し訳ないと思います。ただ受付は、午前中は私の家内が、午後は勤続20年以上のベテランがしており、私は絶対の信頼を置いており、患者さんに対して通常の意味での失礼な対応は決してないと思います。というのは受付と診療室は近くなので、受付の電話内容は聞こえ、把握しているからです。おそらく“来週火曜日の5時に予約できますか”、“その日はすでに予約が入っています”、“それでは水曜日の4時はどうですか”、“その日の予約が入っています”、このような会話が数回続き、患者さんが怒ったと推測します。確かにこうしたやり取りは気を悪くするので、こちらから空いている時間帯を先に話すようにすることにしました。

 

 ただ他の歯科医院のクチコミを見ていても、同じように受付の応対で星一つの厳しい評価をしているケースがたくさんあります。レストランなどで有名な食べログでは、実際にその店で食べていない評価を断っています。つまりレストランでの予約の際の電話対応は、あくまでその店のサービスの一部であり、実際にその店にも行かず、料理も食べもせず、電話応対だけでの評価を受けないとしています。あくまで星は総合評価であり、店の雰囲気、従業員のサービス、料理の内容、値段などを総合したものです。上記のように電話応対はあくまでサービスの一部であり、これだけで医院を評価することは全く一面しか見ていないことになります。もしある人に電話をかけてその応対だけで、その人に会いもせず、話もせずに、こいつは星一つの最低の人物であると評価するのと同じようなものです。

 

 SNSではこうした匿名のコメントが多いのですが、私からみると非常に卑怯なやり方のように思え、子供の自殺に追い込む誹謗中傷と基本的には同質なもののように見えます。匿名で好き勝手に責任も取らず、悪口を述べ、自分が上のものとして人を評価する。自由とは制限と責任が同居するものであり、そろそろSNSにおいても匿名のコメントについては、何らかの規制をすべきでしょう。医院以外に美容院も、かなりGoogleでは厳しい評価がされる仕事ですが、少なくともその店で治療、サービスも受けないでの評価はなしにして欲しいところです。予約の受付応対だけで1評価はないと思います。

 

 中国では、強豪相手の美容院や医院を潰す目的で、悪口を書き込む低評価レビューの戦争が起こっているようですが、日本ではGoogleのレビューがその対象となっており、私のところにも低評価のレビューを一件5万円で消すという怪しげな会社からの電話が多くきます。流石にGoogle 社がこうした会社とタイアップしていることは考えられませんが、それでも利用されているのは確実であり、詐欺に加担したと言われても仕方ありません。ある矯正の先生は、こうした厳しいレビューに断固として戦い、弁護士に依頼して名誉毀損で訴訟しました。Google社も投稿者の名前を教えるようで、結果、そこの患者がちょっとしたことで腹を立てて、誹謗中傷するような投稿をしたようです。父親は平謝りし、投稿の削除とお詫びのコメントをしましたが、これでは怒りが収まらず200万円の損害賠償をしているところです。ちょっとした発言も場合によっては大変なことになってしまいます。ただこうした反論をする人は少なく、私も含めて多くの歯科医あるいは医者、従業員は、こうした低評価には凹むようで、早く辞めたいと漏らす人も多くいます。無責任に1のレビューを評価をする人はこうした影響もあることを考えておいて欲しいと思います。


 

0 件のコメント: