Saucony Grid 9000とNew Balance 996 |
靴がかわいそうなくらい横に広がっている |
スニーカーと呼ばれるようなものを履き始めたのはいつのころだろうか。小学生の頃は、尼崎、三和商店街の一番奥の方に靴屋さんがあって、そこに運動靴、大抵は白のキャンバス地のものが置かれていた。子供達には軽くて底の薄い運動靴が好まれていた。中学生になると、サッカー部に入ったので、トレーニング用シューズも兼ねて、今のアシックス、当時はオニツカタイガーのリンバーという靴がサッカー部でははやっていた。白地に赤いラインのもので、トレーニング以外にもちょっとしたサッカー練習にもこれを使った。このあたりがスニーカーと呼ばれるものだろう。その後、高校生になると監督や先輩が履いていたアディダスのローマ、白地に青の三本線のものをずっと履いていた。このシューズは耐久性に優れ、スパイクなしでもサッカーの練習に十分に耐える。
大学生になると、おしゃれスニーカーを履くようになり、アディダス、ナイキ、プーマと色々なスニーカーを履いたが、当時、雑誌“ポパイ”でよく紹介されていたNew Balanceはどうもナイロン素材が使われていて耐久性の弱い割にに値段が高く、買ったことはない。一番よく履いたのはアディダスのスタンスミスでこれは5足以上買ったと思う。
昨年、あまりのNew Balance人気で、相当遅れて、M996という評価の高いスニーカーを買った。確かに履き心地はよく、いっぺんに気に入った。ただアメリカの靴は横幅が狭く、通常26cmのサイズがNew Balanceでは9.5(27.5cm)となる。また靴ひもを締めると横に広がってかっこうは悪い。それも長い距離歩くには快適な靴で、雪が降るまではかなり使っていた。今年も雪が溶け、そろそろ散歩でもしようと考え、新しいスニーカーを物色することにした。
候補はやはり、New Balanceで今度はM996の上位機種の1300、1500、あるいは990などを検討した。ただ最初の996は12000円くらい(アジア製)であったが、候補に挙げたものはいずれも20000円以上、30000円近くする。いくら何でもスニーカーに3万円は高すぎる。この値段を払うなら革製のブーツなり、ビジネスシューズの方がよい、今年は古いNew Balanceで済まし、ダメになったらM996に買い替えようと考えた。
先月、アメリカ人の友人は会うと、アメリカで最も売れているスニーカーはSauconyというメーカーのもので、ランニングシューズを米国で買ったが、非常に走りやすいと言っていた。日本ではサッカニーというが、ABCマートで独占販売しているようである。といってもどこのABCマートにもあるわけでないため、先日、東京に行った折に新宿のABCマートに寄ってみた。ランニングシューズ、タウンシューズなど種類は多く、レディースものなどはセールになっていた。私の買ったのはSaucony Grid9000というモデルで、10000円くらいだった。ランニングシューズは高いものもあったが、それでも15000円くらい、セールのものでは3000円くらいで売っていた。
作りはきちんとしていてNew Balanceと遜色はなく、今回買ったGrid9000というシリーズでも、ベロが片方の固定されている変わった構造で、ソールも厚くて、NewBalance996よりは凝っている。それでいて値段は安い。早速、履き比べてみると、New
Balanceに比べてソールの反発力が大きい。New balanceではアスファルトの固さを吸収するクッションはあるものの、それが歩行へ影響することはないが、サッカニーは反発力そのものが歩行をサポートする構造となっている。踏み込む力が足を持ち上げる力となるため、歩きやすい。少なくともNew Balance996よりGrido9000の方がコストパーフォーマンスは高いし、1300や1500に3万円も出すくらいなら、こちらの方が断然お得だし、人とかぶらない。
サッカニーは1898年に創立された全米でも最も古いアスレチックシューズメーカーであるが、宣伝が下手なせいか、情報通の私でも全く知らなかった。全米での人気は高い一方、かなり流通量が多いのか、Amazon USAをみると、むちゃくちゃに安売りされている。Saucony Grid9000のサイズ9.5でみると、何と43.95ドル、日本円で4800円くらいになる。191人のレビューで4.5の評価はうなずける。ちなみに世界で最も有名なランニング雑誌のRunner’s
Worldの2016年春のお勧めシューズでは、SauconyではHurricane iso2、kinvara7が、2015年冬ではTriumph ISO2、Guide9、Hurricane ISO、Triumph ISOが選ばれ、とりわけTriumph ISO2は2015年度ランニング部門でNew Balance1500v2とともにEditor’s Choiceに選ばれている。アマゾン(日本)で見るとNew Balance1500は25900円(アメリカ定価110ドル)に対して、ABCマートでISO2は17200円(アメリカ定価150ドル)で安い。要はNew Balanceは中間業者が、人気があるのに乗じてボッテいるだけで、実用性を考えるとSauconyはお勧めできるシューズブランドである。サイズはNew Balanceとほぼ一致するが、実際に履いてみることを勧める。
0 件のコメント:
コメントを投稿