2020年4月16日木曜日

”コロナクリニック” 長尾先生の提案

勝手に貼りました。すいません。

比較的簡単に作れるようなので家内に作ってもらいます


 コロナウイルス問題は、あまりに変化が激しくついていけない。現在のところ日本におけるコロナウイルスの死亡率は10万人あたり一人くらいと言われているが、やはりこれだけ報道されると恐れるのは無理ない。

 尼崎市の実家近くにある長尾クリニックでは“発熱外来”を開設して市民の要望に応えている。ここでは診療所の外に診察コーナーを設営し、発熱など10項目のアンケートで5つ以上に該当する患者さんについて電話で予約して、ここで診察して、CT検査を行っている。

 CTの保険診療の負担金額が6400円なので、患者さんからは1万円札を用意してもらい、それに消毒スプレーをかけて、おつりの3600円を渡すようにしている。検査は月曜、火曜、水曜の14時から15時の完全予約制とし、医師と放射技師が2m以上離れて対応し、約5分で終了する。新型コロナウイルスCT所見がかなりはっきりしてきたので、90%以上の確率で陽性かどうか判定でき、80%以下のPCR検査より制度は高い。さらに新型コロナウイルスに罹っても症状がほとんどなければ何も恐れる必要はなく、その重症化、致死が問題となる。初期から中等度の症状であれば、日本が開発したアビガンの副作用が少なく、効果があるようなので、早くCTで検査をしてアビガン投与で重症化しないであれば、これほど安心なことはない。

 長尾先生は、PCR検査よりCT検査を勧めているが、これは日本だけで提唱できるもので、他の国ではこうしたことは全くできない。例えば、日本では百万人あたり107.2台のCTがある。弘前でもCTのある病院、医院が29軒ある。17万人に人口だから百万人あたり170台と全国平均より多い。アメリカは比較的CTが多い国だが、40台くらいしかなく、日本の半分以下で、今回の新型コロナウイルスで被害が深刻な、ヨーロッパではイギリスが10台、フランスは17台くらいと日本とは桁が違い、長尾先生の提唱するようなことは日本以外、不可能なことである。同様なことは人工呼吸器や人工心肺装置(ECMO)もそれぞれ全国で22254台、1412台あり、青森県でも270台、15台ある。医療の先進国と呼ばれるアメリカでもECMO250台しかなく、他の欧米諸国も同様であろう。こうした意味でも日本の医療環境は世界でもトップクラスと言える。

 さらに日本の医療の凄いところは、いわゆるフリーアクセス、好きなところに通院できることと国民皆保険制度がある。先の長尾クリニックの例で言えば、予約制とは言え、すぐに見てもらい、料金はたったの6400円。イギリスではこうした騒動がなかった時でも、まず家庭医で見てもらい、CT装置のある大きな病院に紹介されるが、ここまで1ヶ月以上かかることは珍しくない。イギリスでは保険が効いて費用はかからないが、こうした不便がある。一方、国民皆保険のないアメリカではCT撮影の費用は580ドルから1500ドルかかり、日本円で6万から16万円くらいかかることになり、簡単にCT撮影できるものではない。

 日本ではむしろ院内感染などを考えると、全ての人に感度が悪いPCR検査を実施するより、あくまで肺炎症状のある患者についてのみCT検査をし、その後に感染が疑われる患者のPCR検査をした方が良いように思える。こうしたことを言うとCT検査の被ばく線量を問題視する意見も出ようが、現状の1から3%の致死率は十分にリスクを上回る価値がある。できれば長尾医師の提唱するようなCTのある一般内科医院での“風邪外来”、”コロナクリニック”と“コロナ専門病院”が長期化するであろう日本の新型コロナウイルスへの現実的な対応であろう。さらにこうした病院、医院については県、市町村から相応の補助金を出すべきであり、また放射線診断専門医などのインターネットによる診断確認も合わせて必要となろう。元々の医療基盤のない国では、こうしたことは夢物語であるが、幸せなことに日本ではこうしたことが実施可能な国である。
http://blog.drnagao.com/2020/04/post-7131.html

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