上がエコタンク(EW-M873)、下が最高級プリンター(PV5VII)白黒写真の深みとしては負けるが普通のレントゲン写真としては全く問題はない。
25年前に開業してから20年以上、キャノンのビジネス用レーザープリンターを使ってきた。この機械は結構高く、本体価格は40万円以上するが、それ以上にバカにならないのが、カートリッジ代で、4色の大型のカートリッジをほぼ2年おきに交換する必要があり、一本25000円、4本で10万円くらいかかる。そして保守点検費もかかり、また10年もすれば劣化して修理できないようなる。つまり10年で本体価格、カートリッジ代、さらに保守点検、修理代で100万円以上かかることなる。年で10万円以上かかることなる。これば馬鹿らしい。 そこで三年ほど前に、エプソンのエコタンクシリーズのビジネス向けのEW-M5071という機種を購入した。これまで一度、インクを補充したが、3000円くらいで済んだ。本体価格が9万円程度で、3年間の維持費がこれにインク代の3000円を加えても、一年あたり31000円くらいとなる。10年使えれば、1万円くらいとなる。ビジネス用レーダープリンターの1/3から1/10以下であり、圧倒的に安い。印刷スピードは遅いが、写真印刷で言えばレーザープリンターよりは綺麗である。3年間ですでに元は完全にとった。感覚的にはカラープリントがほぼタダになった。 こうしたエコタンクの経済性に味をしめ、次に金のかかるレントゲン写真のプロンターを見直した。これまで出来るだけ綺麗な印刷をしたいと考え、エプソンのPX5VIIというプロ向けの高級機種を使っていた。この機種はエプソンのフラッグシップで、最高級の印刷をする。ただあくまで印刷はレントゲン写真であり、白黒の色合いを忠実に再現する必要はない。それでもここ4年ほど使ってきたが、カートリッジの消費がひどい。白黒の印刷だけなのでブラックやグレイの消費が多いのはわかるが、他の色の消費も多い。なにでもインクジェットノズルの洗浄に余計なインクを使うという。このプリンターは8色のカートリッジを交換し、年間に少なくとも2、3回は各色交換する。カートリッジは一本2000円くらいするので、8色で16000円、これが年に3回とすると48000円かかることになる。本体が10年持つと考えても本体価格の8万円に加えて、カートリッジ代合わせて、年に6万円くらいの出費となる。 オフィース用のプリンターがエコタンクプリンターで十分であることがわかったので、このレントゲン写真用のプリンターもエコタンクにしようと思った。これまでエコタンクプリンターでは写真高画質プリンターがなく、新製品の登場を待っていたが、ようやく昨年の12月に高画質シリーズが出た。また実際にA3のプリントをすることがないので、より小型のEW-M873を購入することにした。 EW-M873を実際に使ってみると、エコタンクも進歩しており、まずインクの補充がより簡単になった。前の機種ではタンクにインクを入れる際に若干液が溢れて周囲を汚す心配があったが、新機種では実に簡単に補充できる。さらにコンピュターとの設定も指示通りに進めば簡単に繋がる。コピー時間はややかかるものの、画質がPV5VIIに比べて青っぽい感じがするが、普通のレントゲン写真としては全然問題ない。これで自由に印刷代を気にしないで使えることは嬉しい。この機種のインクは6色で、1色2000円くらいであるが、補充用としてはかなり持ちそうなので、予想年間インク代は数千円くらいとなり、これまでのプリンターの10分の一くらいのインク代になりそうである。 現在、エコタンクのビジネスモデルの最新型が出ており(PX-M6712と6711)の2機種が出ている。印刷速度により値段が違うようだが、私のところの旧モデルに比べて耐久枚数が増えた。旧モデルは8万ページであったが、この新しいモデルは25万ページで4倍になった。1日で私の診療所では50-100枚くらいの印刷をするが、年間で1から2万枚、旧モデルでは8年間くらいであるが、新モデルでは15年以上もつ計算となる。また印刷速度も旧モデルでは10ipmであったが、高い方の新機種では25ipmと倍以上になっている。ほぼ旧モデルへの不満、速度が遅いことと耐久性は向上したようだ。これは診療所など小規模店では、絶対にオススメの印刷機であり、古いプリンターは壊れていなくてもカートリッジコストを考えると即刻交換を検討した方が良い。
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