2026年8月1日土曜日

中国による台湾侵攻はできない


中国による武力的な台湾侵攻について、最近はどうもトーンダウンしている。一番大きな理由として、ロシアによるウクライナ侵攻で、陸続きの国への武力侵攻でさえ、あれほど難しいのに、まして海を渡って台湾を武力信仰するのはほぼ不可能であるということが、世界中の集約意見になってきた。第二次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦あるいは、計画だけの幻の日本上陸作戦を見ても、梅で隔てられたところへの侵攻は防御側の数倍の兵力が必要で、損害も多い。ましてや制海、制空が完全にできていない状況では、困難度はさらに増す。そのため、中国は、武力侵攻を諦め、認知戦などの武力を使わない方法に注力しているようだ。

 

さらに高市首相、おそらくそのブレーンが中国にとって嫌なことばかりするので、さらに厳しくなっている。中国軍にとって、もっと脅威なのが、日本の中距離ミサイルで、12式地対艦ミサイル、あるいは一番怖いのは、25式高速滑空弾で、マッハ5以上の速度で不規則な運動で飛ぶため、迎撃はほぼ不可能とされている。それでいて、日本版GPS、衛星みちびきと連動したミサイル攻撃は、中国空母にとって脅威以外にない。この地対空ミサイルは、まず偵察衛星で中国空母の数分後の経路を予想し、そこまでは衛星GPSでミサイルは飛んでいく。数十キロの射程に入ると、先頭のカメラにて画像、熱源などはら船種を同定し、一番弱い部分に突入する。精度は1m以下とされ、防御もほぼ不可能である。現在、射程2000kmの改良版を開発しており、それができれば中国のほぼ沿岸部は射程に入る。このミサイルは防ぎようになく、現在ある3隻の空母は、ほぼこのミサイルだけで壊滅できる。小型、移動可能なので、隠して配置でき、予算的には厳しいが数百発、九州、離島に配備すれば、中国空母はほぼ外洋には出られない。

 

実際、台湾有事のシミレーションでは、中国軍は早期に台湾の周囲の海を封鎖して支援が入らないようにする。その間に、兵力を台湾に上陸させて侵攻するというシナリオである。日本、アメリカは、本土の基地が攻撃されない限り、直接的に武力投入はできない。もし本土基地、とりわけ米軍基地が攻撃されるや、アメリカ軍は即刻、アメリカにある中国資産を凍結する。これだけで中国は潰れる。絶対に中国はアメリカとは戦争しない。ウクライナ戦争と同じく、兵器の援助をするが、台湾は自分で守れということになろう。

 

日本政府としては、さすがに表立って中国と戦争することはないので、武器供与という支援になろう。その場合の、日本の中距離ミサイルは、凄まじい威力を発揮する。数さえあれば、中国からの船舶による輸送を遮断することも可能となる。ただ、いかにして弾薬、ミサイルを台湾に輸送するかが問題となる。おそらく深い海の台湾東側からの輸送となるが、中国も警戒、封鎖しているので、難しい。そこで最近、日米で計画されているのは、無人潜水艦やナルコサブのような半分海中に沈んだ無人船である。これは無人のAIによって海中を進む潜水艦で、大型のものも計画されている。これが完成すると、日本を中継基地として、台湾、東側から無人の潜水艦を利用し、中距離の地対艦ミサイルや弾薬を供給することができる。ウクライナ戦争のように輸送車が攻撃されても犠牲者は10名以下であるが、中国から台湾への兵員輸送船が撃沈されると千人単位の犠牲となる。これでは怖い。

 

中国が台湾に侵攻した場合、日本の米軍基地を攻撃することはまずないというのが常識である。というのは攻撃された瞬間にアメリカにある中国資本の凍結手続きが行われ、発動されるからである。これは中国にとって、旧ソ連型の世界に戻ることを意味する。亡国に近いリスクを犯して日本の米軍基地を攻撃することはあり得ない。結局、日本としては中国にとって、いやらしい兵器、中距離ミサイル、無人潜水艦、位置情報、通信、探索衛星、音響監視システムとそれに連動したスマート機雷、たいげい型潜水艦、もがみ型護衛艦、レールガンなどの装備を高めていくことであろう。またフィリピンへの中古護衛艦の供与、オーストラリアへのフリゲート艦の輸出など、中国周囲国への武器供与も嫌なことである。

 

防衛というのは高い費用の掛け捨て保険であり、掛け捨て金はもったいなくても何もないことが一番である。戦争だけでなく、自然災害に対する自衛隊の貢献を加味すると決して高い費用ではないように思えるが。



 

大人気の海上自衛隊の護衛艦、もがみ型

 


海上自衛隊のもがみ型護衛艦は、今、世界中で大人気である。その要目をWikipediaで調べると、基準排水量は3900トン、全長133m、最大幅16.3mという。帝国海軍で言えば、駆逐艦にしては大きく、軽巡洋艦にしては小さいというレベルで、軽巡洋艦“夕張”の基準排水量が3560トン、全長が137mで近い。ただ現行の自衛艦で言えば、あたご型が7750トン、まや型が8200トンなので、小型艦、フリゲート艦の扱いとなる。

 

もがみ型の最大の特徴は、そのステルス性で、現行の艦艇の中では、さすがにアメリカ海軍のズムウォルト級には敵わないにしても、特殊塗装の効果と相まって、レーダー上では小型ボートくらいの大きさにしか分からず、海上で20-30km、空中からでも30-40km程度まで近づかないと発見できないと言われている。ステルス機能のない通常艦では海上で35-40km、空中では100-200kmであり、この差は大きく、相手が発見できない距離で攻撃ができる。

 

さらにすごいのは乗組員数が少なく、標準で90名、これは従来の護衛艦の1/2-1/3の省力で、さらに対空、対艦だけでなく、対潜、対機雷にも対応できるマルチ機能を持つ。またこれまで一号艦の“もがみ”が令和4年に就航したのを皮切りに、12番艦の“よしい”まで順調に建造され、当初の建造費は一隻で約500億円、令和6年予算では1隻、1000億円となっている。かなり建造費が上昇しているが、アメリカのズムウォルト級は大きさが全く違うが、建造費が1隻あたり6000億円、総費用で3兆円以上かかっており、今はあまりに高いため3隻で建造中止となった。

 

ステルス性能、少ない乗務員、マルチ機能、それでいて建造費は高くないことから、コスパのいい艦艇として世界中から注目されている。つい最近ではオーストラリアの次期フリゲート艦としてこのもがみ型の性能向上型を採用することに決まった。さらにニュージランド、インドネシアも導入予定である。オーストラリアへの輸出とその後の評価を見て、さらに多くの国からの受注が見込まれる。

 

とりわけ米国海軍は、このところ、新型艦艇の開発の失敗が続いている。前述したようにズムウォルト型を当初30隻、導入する予定であったが、あまりに建造費が高く、3隻した就航せず、1988年に就航したアーレイ・バーク級が、いまだに最新艦である。さらに2017年には新型フリーゲート艦の開発を進めたが、二番艦まで建造することになったが、それ以降の建造計画は全くに白紙となった。こうした度重なる新型艦艇の計画が失敗に終わったが、中国海軍が着々と勢力を増し、それに対応するために排水量4750トンくらいの小型な艦艇の開発を早めている。ただ計画しているこの新型艦艇にはステルス性能はない。

 

さらにアメリカの造船能力の問題もあり、緊急の手段として、どうも日本との共同開発を企んでいるようである。もがみ型はレーダーや電子兵器はほぼアメリカ製のものであり、建造のノウハーを知れば、すぐに使える。カナダの次期駆逐艦が一隻8000億円という巨額な費用に比べると、もがみ型は1000億円で安く、また生産性が高い。古くなったアーレンバーグ級に変わる戦闘艦がすぐにでも大量に欲しいアメリカ海軍としては、もがみ型の向上艦は興味のある艦艇である。

 

安くて、性能が良いという日本製品が、ついには軍用品にも及ぼうとしている。軍事品の価格が恐ろしく高騰しており、最新戦闘機F-35200億円、空母で約2兆円、パトリオットミサイルが一発7億円くらい。どれも高くて、実戦に使えないレベルに達している。ウクライナ戦争でもあまりに戦闘機、爆撃機が高価、数が少ないので、もはや空中戦とう概念もなくなった。日本が開発を進めている25式地対艦誘導弾などの出現で、ほぼ中国海軍の空母も怖くて活動できない。核兵器による抑止力だけでなく、通常兵器のよる抑止力も強くなっており、もしこうした空母キラーミサイルを台湾に大量に供給するだけで、ほぼ中国の台湾侵攻は阻止できる。