2007年4月16日月曜日

Q&A 指しぶりはいつごろまでにやめさせるのですか


昨日、「Thumsucker」という映画を見ました。キアヌ・リーブスが診療室でタバコを吸い、催眠術を使う変わった矯正歯科医の役で出ています。一人の少年が指しゃぶりに悩みながらも、自立していく青春物語です。
5,6歳のお子さまを持つお母さんによく指しゃぶりはいつごろまでにやめさせるのですかという質問をされることがあります。かっては指にからしをつけたり、包帯で手を縛ったりしたこともあったようです。また代償のものとしておしゃぶりを与える親もいるようです。歯ならびに影響する場合、期間と長さ、力が関係するとされ、特に一日にどれくらいするかが最も重要です。聞いてみると夜間のみの場合が多く、直接的には指しゃぶりが歯ならび、特に永久歯の歯ならびに関係することは少なく、それほど神経質になることはないと思います。ただ多くの場合、指しゃぶりが治っても、舌突出癖というくせが出てきます。これは歯と歯の間に舌を突っ込むくせで、つばを飲み込み際にこのくせが出てきます。通常、つばを飲み込むときの舌の位置はスポットと呼ばれる上の前歯の付け根の下あたりになりますが、舌突出癖をもつお子さんでは歯と歯の間に舌を入れるために垂直的な隙間が出来てきます。これを直すのが非常に難しい。ブラケットをつけワイヤーやゴムを使い、この隙間を閉じても、また舌を入れてくるため隙間があいてきます。舌が入らないような刺やループを付けた装置を入れたりもしますが、くせはなかなかとれません。舌機能訓練という方法を用いて、正しいつばの飲み込み方や舌の機能を訓練しますが、うまくいきません。
この映画の少年のように、この年齢まで指しゃぶりをする子どもは少ないでしょうし、影響も少ないと思います。舌突出癖は意外に多くの患者さん、成人も含めて、多くいます。これらの患者さんの矯正治療は非常に難しく、後戻りも多いようです。

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