2020年1月10日金曜日

お金持ちのための弘前旅行 2

二唐刃物

ルイヴィトンのBORO

弘前大学裏にある空き地 桜が綺麗

2)料理
 イタリア料理であれば“サスィーノ”、フランス料理であれば“山崎”などが候補となる。いずれも特別料理にし、ワインも最高級のものにすれば、かなり高い価格を提示することができよう。また日本料理であれば“すずめのお宿”で、深浦のマグロやズワイガニ、天然物のホタテなど地元の高級食材を使った料理もいいだろう。サスィーノとすずめのお宿の料理は、豪華寝台列車“四季島でも提供されている。津軽は、魚などの自然の幸に恵まれ、良質の食材が手に入る。ただそれを十分に生かされているかと言うとまだまだであり、ミシェランガイドのレストラン部門は仙台だけだが、二つ星は仙台の寿司屋、結委のみで、他は全て一つ星である。青森県まで拡大されたとしても、弘前では上記のレストランが何とか一つ星を取れるかどうかだろう。特に弘前では、夕食に1万円を超えるものを食べることはまずあり得ないところであり、せいぜい酒も含めて5000円以下が普通である。良質な材料を使い、最高のサービスを持つレストランを作っても利用者がごく限られており、商売としてやっていくのは難しい。東京のような数万円の食事代がかかっても、それなりの客がいるところと違い、弘前ではせいぜいディナーで5000-8000円の価格設定でないといけない条件下で、ミシュランの星を取るのはいかに優秀な料理人でも難しい。こういうところで世界中のお金持ちが満足するような料理を提供するのはかなり厳しい。特に中国人についていえば、彼らは高い価格=いいものという考えが徹底しているため、金持ちになれば安い料理は食べない。世界中でよくやっている地元民価格と観光客価格を別にするのも一つの方法かもしれない。

3)お土産
 観光地に行ったら、お土産も買いたい。弘前と言えばまずリンゴがお土産の筆頭として考えられるが、検疫の関係で、生のリンゴを持ち帰ることはできない。となるとリンゴの加工品としてお菓子、ジュースやお酒がある。例えばイタリア料理店のサスィーノが作ったアポーワインがあるが、これでも2500円で、映画で有名になった木村さんの奇跡のリンゴで作ったジャムも1500円くらいで高いものはない。日本酒で言えば、最近、地元で有名な豊盃で20年古酒、“大吟醸津軽の時間”を販売したが、これは500ml13200円でめちゃくちゃ高く、これこそお金持ち向けのお土産になる。さらに青森県の最高の贅沢品と言えば、青森県陸奥湾産、高級干しなまこは世界最高と言われていて値段も高いが、そもそも地元でも売っていない。また乾燥ホタテもサイズが大きくなれば高いが、お土産店には並んでいない。どちらも中華料理によく使う食材であり、中国のお金持ちには好まれる。弘前の北、十三湖で取れるしじみを使ったしじみ本舗の大和蜆純粋エキス肝助やペーストも高いが、健康志向のある中国人には売れるだろう。

 他に高いお土産と言えば、まず津軽塗がある。座卓となると百万円以上のものもあり、作家の展覧会用に作ったものであれば、小さなものでも数十万円する。現代アーティストの奈良美智と津軽塗のコラボ作品があれば、2-30cmくらいの小さな人形でも、数百万円以上の価格はつきそうである。あとは二唐刃物で作っている暗紋シリーズのナイフ、包丁は、かなり高いが、そのデザインと切れ味を示せば、お金持ちには売れそうである。ただ全品を扱うようなお店が一軒もないのは残念である。

 さらに衣料では、まず麻の布に保温のために綿糸で縫った“津軽こぎん刺し”がある。百年以上前のコンデションの良い名品であれば、残存数が少ないので、かなり高価で取引されよう。これもこうした古いこぎん刺しを専門に扱う店がない。同様にボロと呼ばれるパッチワーク式の古着が世界中で注目されているが、それを何らかの形で昇華して製品化されていない。イランのミーリー社はペルシャ絨毯の逸品を自然染色の糸から作って復元して販売しているが、ボロの逸品をジャケットやジーンズなどに復元、応用して高く売る方法もあろう。あるいはルイヴィトンなどとコラボして地域限定バック、衣装などを作れば高級土産となる。嘘のような話であるが、中古のルイヴィトンのBOROパッチワーク半袖シャツは500000円、短パンは350000円くらいで売られている。また岡山のジーンズメーカーのKAPITALBOROビーチベストを83000円くらいで売っているが、BOROの本家である弘前ではこうした商品はない。

4)観光
 弘前観光の目玉といえば、これは桜である。豪華に咲き誇る桜は日本一である。ただこのシーズン中の旅館、ホテルは早い段階でおさえられているし、もう一つも問題点は満開の時期がはっきりしないことである。例年、半年くらい前から開花、満開予想が出るが、かなり不正確であり、2週間前くらいにならないと満開日は決定しない。満開でベストの時期は23日しかないので、それに合わせるのは大変である。逆に言えば、金持ちの旅行では、こうした満開日に合わせた日程が取られる。早めにいい旅館、ホテルをおさえるのもいいのだが、こうした必要がない豪華客船による旅行が勧められる。それも大型の豪華客船ではなく、豪華ヨットを利用したものがお金持ちの旅である。昨年だったがロシアの大富豪が持つスーパーヨットAが青森湾に停泊していたが、こうしたスーパーヨットを拠点に桜を楽しむ旅が究極であろう。さらには桜の時期に岩木山の頂上までヘリコプターで行き、そこからスキーで滑走する春山スキーも贅沢であるが、これは許可されないだろう。確か以前は雪上車であれば使えたが、自然環境保護からダメになったはずである。夏のネプタについては会期が決まっているので、宿泊先さえ決めておけば問題ない。特別感を出すならねぷた自体に参加することである。ねぷたを引っ張るのは誰でも参加できるが、台の上に乗るのは特別である。ただしかなり怖い。運行団体に寄付金を多く出せば全く問題ない。また桟敷席についても駅前に有料観覧席があり、一人、2000円だが、これも金さえ出せば優雅な桟敷席にすることはできよう。市内観光には、アルファードのようなハイヤーなどを貸切りにし、弘前大学の留学生などに母国語でガイドするようにしてもらう。

 またナイトセッションとしてはやはり津軽民謡で、津軽三味線奏者、名人渋谷和生さんや手踊りの綺麗どころ、民謡歌手などを宴会場に呼び、演じてもらえば最高な津軽の夜である。



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