戦後のアメリカ空軍の歴史がわかり、面白かった
患者が歯科医院で新型コロナウイルに感染するのか、逆に歯科医師が患者から新型コロナウイルスに感染するのか、気になるところである。結論からいえば、これまでの経過から患者が歯科医院で感染することはなく、逆もないようである。
最初に歯科医あるいは従業員の感染が報告されたのは、4月15日に三重県桑名市のハート歯科で、50歳代の歯科医師が新型コロナウイルスに感染した。その後、4月17日で同医院の30歳代の歯科衛生士が感染したことがわかった。ハート歯科医院では最初に名古屋市で4月14日に陽性と判明したスタッフがいたようで、誰が一番最初に感染したかの報告はないが、このスタッフから医院内にクラスター感染が発生したようである。この歯科医は発熱後も10日ほど診療をしていたようで、多くの患者を診察している。ところがその後、桑名市では感染者の報告はなく、ハート歯科の感染した歯科医から患者への感染はないようである。
次に滋賀県草津市のみなみ草津ファミリー歯科で、4月17日に50歳代の歯科衛生士が感染し、その後、4月22日に他の歯科衛生士ら四人のクラスター感染が発生した。これについても最初の50歳代の歯科衛生士が患者から感染したのか、それともそれ以外から感染したかは不明であるが、ここで治療した患者から感染者は見つからず、歯科医院から患者への感染がないことがわかる。
この二つがこれまで報告された新型コロナウイルスに感染した歯科医院であるが、どこから従業員が感染したかは不明であるが、少なくとも歯科医院から患者に感染した例はない。特に桑名市の歯科医院のケースは、院長が発熱後も長く診療していたことから、患者への感染が危惧されていたが、結果、感染者はいなかった。
歯科医あるいは歯科衛生士はマスクをし、手袋をし、使用する器具はタービンなど切削器具を含めて全て滅菌しており、コップ、エプロンは使い捨て、さらに最近は、歯科用チェアーの患者ごとの清掃などかなり徹底しているため、患者が歯科医あるいは従業員と触れる機会は少ない。もちろん医院のドアの取手や待合室の椅子なども感染源になるが、これは他の職種と同じ条件となる。つまり歯科医院は仮に歯科医やスタッフが感染していても、患者には感染しないような構造になっていることを理解してほしい。それでもそうした可能性はゼロではないとは思うが。
話は変わるが、新型コロナウイルスに罹り重症化すると息が苦しくなり、酸素飽和度が下がり、人工呼吸器が必要となる。この酸素飽和度を簡単に測る機械がパルオキシメーターで、日本光電の青柳卓雄らによって発明され、ミノルタカメラで製品化された。指先に挟むだけの簡単な装置により、赤色光と赤外光の透過率をセンサーで測り、分析して酸素飽和度を測定する。それまでどうして測定していたかというと、深部にある動脈血管に注射針を刺し、血液を分析していた。痛いし大変は作業である。もちろん正確なガス分析をする場合は、現在でも動脈血採取は行うが、連続的な酸素飽和度をモニターするにはパルオキシメーターを使う。これがないと新型コロナウイルス患者の管理は不可能なことから、この発明は大きな意義を持つ。日本人の医学機器での他の発明といえば、東京大学の宇治達郎とオリンパスが発明した内視鏡で、この医療への貢献は申すまでもなく、他の医療器具でいえばCTやMRIに匹敵するものである。胃がん、大腸がんなどの検診、診察には不可欠なものとなっている。
新型コロナウイルスの治療薬候補として日本人の発明したアビガン、関節リウマチ薬、アクテムラ、シクレソニドなどが挙がっているが、これもすごいことだと思う。
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