2022年9月7日水曜日

私の趣味 原画収集

石井崇さんの作品

西原比呂志の作品




ここ数年、個人的に収集しているのが、本や絵本の原画である。もちろん原画は一点もので、本の挿絵や表紙に使った絵は、この世に一枚しかない。そうかと言って画家の作品かといわれれば、もともと絵として売るものではなく、あくまで本の下絵であり、出版されると世にでるものではない。

 

そうした原画がどうして、ヤフーオークションなどにでるかというと、流出ルートとして、まず出版社が預かった原画を古書店などに売ったと思われるものがある。例えば、上の写真は、春陽文庫の表紙に使われた3人の画家の原画であり、他にも昭和30年代の春陽文庫の表紙がオークションに出ていることから、出版社経由で流出した可能性が高い。もう一つは、このブログでも以前、紹介した絵本作家、田畑精一さんの原画のように、作者が亡くなる前に大量にオークションに出たことから、断捨離の一部として、作家のところから流出したケースである。おそらく作家あるいはその関係者から古書店に話があり、家にある原画の一部を、古書店を介してオークションに流したものと思われる。レディコミの女王、井出智香恵さんの漫画原稿が大量に出回った時期があったが、ちょうど作者が国際ロマンス詐欺で騒がれていた時期に一致し、もう必要なくなった原画原稿を流したものと思われる。

 

まず最初に購入したのが、「おしいれのぼうけん」などで有名は田畑精一さんの原画で、これは入札数も多く、1万円から2万円くらいの落札額となった。ただ作品によっては数点まとめて出品されているので、小さな作品は友達にあげると喜ばれた。大小合わせて10点くらい購入した。次に購入したのが、スペイン在住の洋画家、石井崇さんの「スペイン四季暦」に使われた原画で、あっさりした画風と色彩が楽しい。本自体も購入したが、ここで使われた絵はかなり多く、今後もまだまだオークションに出るだろう。特にファンがいないようで、5000円以下の安い値段で落札できる。そしてつい最近、購入したのは画家の西原比呂志さんが描いた春陽文庫の表紙、「お嬢さん」(鳴山草平)、「緑の旅行カバン」(鹿島孝二)、「恋愛百メートル」(中野実)の3点で、落札価格は3つで4400円であった。

 

こうした本の原画は、大きさを本によって指定するため、かなり大きな紙に描かれている場合が多い。原則的には元の原画原稿そのものを保存するようにしているが、西原さんの原画ではどうしても額にうまく収まらなかったので、原画の余白部分をカットした。以前は、安い額縁を注文して、それに原画を納めて飾っていたが、最近ではイケアのピクチャーフレームがかなり安くてオシャレなので愛用している。写真で示した、白と黒のフレームは大きい方が1499円くらい、小さい方が999円である。診療所の壁に飾っているが、楽しい。

 

最近では、娘や知人のプレゼントに、こうしたヤフーオークションで購入した絵を額に入れて送ることが多い。大抵、額も含めて1万円以内のものだが、皆から喜ばれる。個人的には、リトグラフなどの版画よりは、一点ものとして肉筆原画が好きなので、今後もオークションからは目が離せられない。どの作品も決して将来的に値上がりするようなものではないが、肉筆画にはそれを描いた作者の労力が必ずあるので、好きである。アニメのセル画などは、以前はウォルトデズニー以外のものはヤフーオークションでも安かったが、最近ではセーラームーンなどのフアンが多い作品ではかなり高くなっているし、セル画専門の画廊まで現れている。今後、こうした原画やセル画などもうまく売り方を考えれば、結構売れるかもしれない。

 


 







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