2022年11月15日火曜日

ガニ股歩き









昨年、入院を気に毎日、散歩をするようにしている。散歩自体は昔から好きだったが、冬季、雪の多い時期に外に出て散歩をするのは、気が滅入り、例年、冬の時期には散歩をしていなかった。ところが昨年は、どんな天候でも絶対に散歩をすると決意し、雪で吹雪く時も、防寒着で身を包み、散歩を決行した。と言っても朝飯を食べて、家の周り、2000歩くらい、15分くらいの軽い散歩である。習慣化すれば、散歩途中で便意を催し、少し便秘気味だったのもよくなった気がする。

 

近所でも、私くらいの年齢の方が散歩しているのをよく見る。朝の散歩の折にも、よく2人くらいの方と一緒になる。ただ困ったことに二人ともかなりガニ股の歩き方で、スピードが遅い。追い越せば良さそうだが、どうも気詰まりで、違う道を迂回するようにしている。おそらく私と同様に健康のために散歩しているのだろうが、ガニ股での散歩はかえって腰や膝の負担を増やし、故障に繋がるように思えて気になる。女の人でガニ股の人は少ないが、年配の男の人は多いような気がする。ガニ股歩きはとにかく遅い。ただ若い男の人でも片方の足は正常でも、もう一方の足が外に向く人は結構いる。奥さんでもいいから誰か注意しないのだろうか。せっかく運動するなら、故障の少ない方法ですればいいと思うのだが。

 

私の父の歩く姿は、かっこよく、早く、また長距離歩けた。これは軍隊時代の賜物と思われ、「兵隊やくざ」の勝新太郎のようなガニ股歩きでは、集団歩行できない。集団歩行するためには、速さと綺麗さが必要で、必然的に正しい歩き方が求められる。ガニ股のような両足を外向けにして歩いていたのでは、皆のスピードについていけず、指導者からもちろん注意されるであろう。父親も大学を卒業して4年ほど軍隊生活をしていたので、こうした行進の癖が身についたのであろう。そういえば昭和40年代、周りの大人は全て軍隊経験者で、ヤクザ以外にガニ股で歩き人は少なかったように思える。

 

私の場合も、六甲学院で行進の訓練を6年間してきたので、歩く訓練はここで学んだと思う。毎年、秋になると体育祭が行われるが、そのメイン種目として全学年の生徒による集団行進がある。その準備のために半年くらい、2時間目の授業が終わり15分の訓練があり、また体育祭が近づくと特訓もある。流石にここで歩き方の直接の指導はないものの、周りの同級生に合わせて歩くために自然と歩きやすい、格好の良い歩き方を学ぶ。背をまっすぐに、腕を振り、顎を引いて、大きなスライドで歩き、横から見て5人が一直線になるように揃える。こうしたことを6年間してきたことから、それほどひどい歩き方はしていないと思う。それでもできれば一度、専門家から正しい歩き方を学びたいと思っている。

 

おそらく近所のガニ股で歩く同年輩の方は、これまであまり歩いてこなかった、あるいは行進など経験のない方かもしれないし、散歩と言っても、こうしたダラダラ歩きを続けるのは別の意味があるのかもしれない。個人的には、こうした歩き方をする人には、「散歩をするなら、もっとシャキッと歩け」と言いたくなり、どうも好きになれない。





 

0 件のコメント: