2022年12月8日木曜日

老人とアウトドアグッズ

 

下のサーモス500mlにこの200mlのマグが蓋にぴったり収まります。

スタバでグランデサイズのコーヒを頼み、これに入れておくと3回分は楽しめます


ここ10年ほど、年配の方が近所の比較的低い山を登るのが流行っていて、電車の中でも数人の年配の方が登山服、リュックなどの格好をして乗っているのをよく見る。電車で山の近くまで行って目的の山に登るのであろう。また車で登山道の入り口で集合し、そこからみんなで登る人の方がもっと多いかもしれない。

 

ところがこうした登山用のファッション、アウトドアファッションを、登山以外にも普通の生活で着る老人が増えてきた。最初に入ってきたのは、デイパック、リュックである。私がポパイなどの雑誌に触発されて、初めてデイパックを買ったのが、20歳の時で今から48年前である。その当時、バックといえば、ショルダーあるいは手提げバックで、両肩からのリュックは、登山あるいは子どもにとっては遠足用であった。赤のデイパックに教科書などを詰めて歩いていると、年配の方からはどこの山に行くのかと聞かれるくらい、一般的ではなかった。その後、若者を中心にデイパックは一般的になっていったが、大人の人が使うようになるのはもう少し時間がかかった。2000年代になると、スーツにリュックを背負うサラリーマンが現れ、主婦層にもおしゃれなリュックが流行りだした。そうこうするうちに、年配の方がリュックを背負いだした。重いものを手で持つより、リュックで担ぐ方がよほど楽だし、また両手が自由に使えることは事故防止にも繋がるからだ。今は70歳以上のほとんどの老人はリュックがあるいはショッピングカートを日常的に使っている。

 

その次に老人が愛用しだしたのは、ダウンジャケットとフリースである。フリーはユニクロの安いものが出回り、若者だけでなく、老人を着用するようになった。それまでのセーターに比べて軽くて楽だし、何より暖かいので、これもすぐに広まった。そしてダウンについても、その軽さと温かさが知られるようになると、それまでの重いウールのコートを一気に締め出し、今は青森県の老人のほとんどが冬になるとダウンジャケットを着ている。フリース以上の普及率で、一度、着てみると、もう重いコートには戻れず、ホテルなどで開かれる正式なパーティでも、スーツとトレンチコート、ステンカラーコート、チェスターコートなどのコーディネートより、スーツとダウンジャケットのコンビが多くなっている。寒い北国では、上に着るコートは、フォーマルな場でもアウトドア派のダウンコートでも許されている。私などのスーツに平気で、エディバウアーのカラコルムパーカ、アメリカ登山隊のカラコルム遠征で使われたダウンジャケット、を合わせている。

 

フリースにダウンジャケット、そしてリュック、さらに足元は雪に滑らないようなブーツを履いている老人が周りを見渡しても、すごく多い。こうしたファッション性より機能性、具体的にいえば、軽くて、暖かく、動きやすい衣料が老人に愛され、そうしたファッションをする年配の方が非常に多くなっている。 百歳になる私の母親も、秋から次の初春までは、パタゴニアのR2フリースを家の中では着ていて、外に出るときはモンペルの軽量ダウンジャケットをその上に羽織っている。

 

意外なところでは、サーモスの山用ボトル、スノーピークのチタンの二重構造のマグも老人に愛されている。前者は、通常の魔法瓶に比べて保温力がすごく朝、熱い湯を入れておくと夕方まで保温できる。母親は好きな阿波茶を朝に500ml作り、それをこのボトルに入れて飲んでいる。こうした使い方をしている人も多い。またスノーピークのチタンマグも、年配の男性の方で、お酒の好きな方は、冷たいピールやお湯わりの焼酎などで活躍する。こうした山用の製品は軽くて、使いやすく、それは登山家にとっても便利であるし、老人にとっても便利となる。





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