2023年10月22日日曜日

タイムトラベルは可能か



タイムマシンで過去、未来に自由に行けたらと思う人は多いと思う。個人的な見解だが、未来に行くことは不可能であるが、過去に行くことは可能だと思う。バタフライエフェクトいう言葉があり、タイムマシンで過去に戻り、蝶々一匹を捕まえると、その後の未来が変わるという理論で、確かに誰かがタイムマシンで過去に戻り、ナチスのヒトラーを暗殺すれば、その後の世界は大幅に変わる。歴史には何本もの仮想空間があり、別の世界があるという意見もあるが、実際に過去に戻ることは歴史を変えるという点では不可能なことのように思える。あくまで幽霊のような存在で、過去に戻り、誰からも見られない、また何もできない状態でしか過去あるいは未来に行けない。幽霊のような存在でも、未来に行って新しいことを知り、それを現在に戻り、利用すると未来も変わるという点では、未来へのタイムトラベルは歴史を変える。一方、幽霊のような存在で過去に戻り、実際の歴史を見たとしても、歴史学の嘘がなくなるくらいのことで、未来に大きな影響は与えない。

 

過去に戻る一つの方法としては、ストリートビューとVR(Virtual Reality)がある。グーグルのストリートビューは日本にいながらスイスの街中を自由に散歩できるという奇跡のような経験ができるツールで、行ったこともない街を仮想的に散歩することで、あたかもそこのいるような感覚となる。これとVRが一緒になると、ゴーグルをかければ、その仮想空間で離れた土地のことを体験できる。これは現実的にも可能なことであるし、実際にストリートビューの機能の中にもタイムマシンという機能があり、画面上で昔の風景が見られる。だいたい1314年前のストリートビューが見られる。画面の右上の「最新の日付を見る」をクリックすると、画面下の過去のストリートビューが現れて、普通のストリートビューにように操作すると、14年前の街を体験できる。わずか14年前とはいえ、ある程度のタイムトラベルができ、無くなった昔の建物の姿を見ることができる。

 

こうした情報が年々、より詳細に集まる、そして保存することで、数百年後の人々は、数百年前の風景を見ることができる。さらに頭にGo-proのような携帯撮影機を終日つけて、1日の経験を撮影する。それを10年後にVRで見れば、過去に戻ったのと同じような体験ができるはずである。将来的に家の中の家庭生活、外での都市生活が完全にカメラで監視されるようになれば、こうした撮影機なしでも、個人の生活を完全に再現できるようになるかもしれない。そうなると100年前の弘前の街、人物を完全に再現することができ、その情報をVRなどで見ることで、タイムマシンに乗ったのと同じような体験ができる。また自分の先祖がどんな生活をしていたのかもリアルにわかってしまう。いずれストリートビューが完全に動画化して、音声の入るようになり、ルートを指定すれば、VRで音声付きの動画を見られるようになると、一層、リアル感は増すだろう。

 

映画「トータルリコール」では、脳に直接、夢のような記憶を入れることで、全く違う世界を体験できる近未来の話であるが、こうしたことも実際に可能になるかもしれない。情報の記録、保存、再生が重要となるが、近未来はますます精細な記録を、無制限に、そして短時間で再生できるようになる。つい最近も関東大震災発生直後のフィルムをカラー化して、NHKで放送していた。かなりリアルな内容で、白黒からカラーかだけでも、あたかもタイムマシンで当時に戻った気がしたが、これが高解像度で、音声付きでの360度カメラの撮影であれば、今の技術でもVRでかなりリアルな体験ができる。8K16K3Kとなり、ハイレゾ音源と進んでいき、動画のムービーマップが普及していく、さらにこの情報が100年、1000年と保存できれば、自由に過去にタイムトラベルできることになる。


個人的には中国深圳の会社、Shenzhen Arashi VisionInsta360360度アクションカメラが面白い。5.7Kの高解像度で、手取り棒が自動的に消える仕組みになっており、街の記録には現在のところ最も優れている。欲しい。載せている渋谷の街歩きの動画は、上の矢印を押せば、側方、後方、360度の動画が見られる。これで弘前中の街を歩いて、その映像を100年後の人々に見てほしいものである。

 

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