2018年9月7日金曜日

ソニー RX100


サイバーショットT200は背面すべて液晶画面で、Iphoneに似ている


 カメラというと私たちの世代は、同じ機種をずっと使ってきたが、最近のデジタルカメラではある程度すれば、買い替えるのが常識となっている。コンピューターもそうであるが、古くなると性能が劣り、陳腐化するためである。コンピューターの場合は、ほぼ5、6年間隔で買い替えるようにしている。

 私メインカメラはシグマのSD Quattroで、これに標準とズームレンズ18-300mmを装着している。このカメラは色合いがニコンやキャノンなどとは違い、独特なので気に入っているが、いかんせん重くてとても旅行には持って行けない。

 そこで旅行には、7年前に買ったフジフィルムX10を持って行くことが多い。このカメラはレトロな雰囲気があり、焦点距離は28-112mm、画素も1200万と性能もよい。ただ最近ではこちらも歳をとったせいか、このカメラでも重い。家内と旅行に行く場合、1、2泊なら一人用の1、2泊のLLビーンのキャリーバックと Timbuk2にカメラ、携帯電話、I-Pad、イヤーホーン、老眼鏡、財布、小銭入れ、タオル、龍角散、手帳、筆記用具と文庫分2冊を入れている。まだまだ入るが、それでも重い。夏場はこれにクリーンカンティーンに水を入れている。クリーンカンティーンはヤマダ電気で30%オフで売っていたので買ったが、重い。性能的には日本製のサーモス山専ボトルが性能が高く、軽い。こちらの方がよかった。

 そういうこともあり、現在の課題は、すべてのものの軽量化である。そこでまずカメラを軽くしようと考えた。候補はソニーしかない。小型、軽量で性能のいいのはソニーである。といってもあまり高いものは買う気はなく、予算は35000円以下。評判のいいのはソニーサイバーショットDSC-RX100で現在IVまで出ているが、買うなら初代である。おそらく最新のものは、背面の液晶画面がタッチパネル、可動式になり、有機パネルになっているが、性能は初代とそれほど変わらない。初代RX100は確か6万円くらいしていたが、最近はかなり値下がりしているので、本日、近くのヤマダ電機に行ってみた。貯金しているこずかいが38000円あるので、何とかなると思っていくと、価格は税込みで38200円くらいする。全財産すべて放出で残り100円となる。さすがに本日の購入は止めようかと思ったが、一応、値引き交渉するとヤマダウェブカムの値段、31400円くらいでよいという。これなら税込みでも34000円、さらにポイントが1000円くらいあったので、実際の支払いはちょうど33000円ということなので、すぐに買った。帰ってフジフィルムのX10に比べると、重さは350から240gに、大きさも117×70×57mm101×58×36mmと二周り小さくなった。販売日は2012.6月と古いが元々の設計がいいのか古くささを感じさせない名器である。

 撮影すると、質感やディーテルはそれほどではないが、それでも画素数は2090万画素、レンズもF-1.8と明るい。暗い所でどこまでとれるかこれからチェックしたいが、昼間の撮影はきれいに撮れる。有効画素数が2000万を越えると、そろそろカメラも限界があるようで、通常のプリントでは差は見られない。ただコンピューター画面像では画素数が4000万に上がると立体感は増す。スマホとデジタルカメラの性能差が減ってきているが、それでもレンズ性能が違うのか、画像はカメラの方が未だに優れている。

 昔使っていたソニーのサイバーショットのDSC-T200は、背面液晶がタッチパネル式であり、当時、出始めたアップルのIphoneと非常に近いものであった。一方は携帯電話、一方はカメラであったが、ソニーサイドでも技術的には充分にIphoneは開発できたであろうが、その技術をカメラに限定したのが、スチーブジョブズとソニーの社長の差なのだろう。ただソニーの利益の80%を稼ぎだすイメージセンサーはその時の技術が基礎となっているので、カメラに特化したこともマイナスだけではなかった。

2018年9月6日木曜日

小学校での英語





 日本人は英語が苦手で、これからの国際化のためにと、小学校から英語を学ぶようになってきた。2020年度から予定されている小学校英語教育では、まず小学3、4年から年間35単位時間、簡単な英会話を学び、さらに小学5、6年生からは年間で70単位時間、単語数で言えば600-700語にふれる。現在、中学で扱う単語が1200くらいなので、かなり単語数を小学校からふれることになる。そして教科となるため、通知簿として評価されることになる。ただ英語教育の専門家によれば、こうした英語教育の早期化に否定的な意見が多い。まず普通に考えるなら、小学校で英語を習うなら、中学校と連携しなくてはいけないが、両者の話し合いはない。小学校、中学校でそれぞれ勝手に英語教育を行う。小学校で700語の単語を学ぶのであれば、当たり前だが中学の最初の授業でABCを教えることはないはずだが、どうやらABCから教えるようだ。

 根本的な意見としては、すべての日本人が将来的に英語をしゃべる必要はないのに、どうして小中高校の10年間、大学まで入れれば14年間も英語を学ぶ必要があるのか。一生、外国人と話す機会がない人も多く、それなのに莫大な時間をそうしたことに費やす価値があるのか。逆に本当に仕事のために英語が必要なら、その時点から学んでも充分だ。太平洋戦争中のアメリカ海軍の日本語修得プログラムは毎日4時間の日本語のレッスンを1年間行うものであった。これだけ短時間でもある程度の日本語が修得できる。当然、英語を学ぶのはもっと早いはずだ。

 また教育内容についても、過去の日本の英語教育、主として読み書きの教育を改め、会話を重視したものとなっている。英語ができるというとアメリカ人のように流暢な会話をしゃべる人を思い浮かべるが、話に内容のない人はいくら流暢な会話ができても学校に入られないし、仕事もない。逆に会話がたどたどしくても、聞くこと、書くこと、そして一番重要なことは読むことができれば、大学など高等教育も受けられし、仕事もできる。こうしたことは“英会話だけでは無理!米国留学、外資系勤務で一番重要なことは?”(黒坂岳央、https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180905-00010009-agora-bus_all&p=1)や同じ著者による“帰国子女=英語力上級者ではありません”(http://agora-web.jp/archives/2034498-2.html)でも強調され、本当の国際的人物になるためには、何より本を読み、語彙力、読解力を高めること、そして英語の本、論文、ネットなどを大量に読み、理解し、話せることが重要としている。

 おそらくは後十年もすれば、英語翻訳機がかなり発達し、日常の会話はこれで充分となる。英文翻訳も早く、正確になっていくが、その前提として日本語の会話がきちんとでき、日本語の文をきちんと理解できる能力が必要である。いくら翻訳機がよくなっても、訳された日本語文が理解できないのでは話にならないし、話の内容がなければ、それを英語に翻訳しても内容はない。これらを考えると、私も日本語の読書と作文こそが、初等教育では一番大事だと考える。それができてから、外国語を学んでも遅くない。日本語の本を読み、自分の考えを正確な日本語でしゃべり、そして文にできること、これが日本人として最低、義務教育で修得するものと考える。そうした点では、フランスの試験は、こうした考えに沿ったもので、有名なバカロニア試験、哲学試験の例でみれば、白紙に、「働くことで何を得るのか」、「あらゆる信仰は理性に対立するのか」の問いの答えを書く。アメリカでも論述式の試験は多く、面接による口頭試問も重視される。国際化を目指すなら、小学校から英語を習わすのではなく、議論、論述式試験を重視するような教育を進めることだと思う。

2018年9月4日火曜日

絵画コレクションの勧め

土屋嶺雪、最晩年の作品、主題が凡庸で、内容は薄い

戦後の作品。よく描けている、着物の線が美しい


 絵画コレクターというのは、一つは同じ作家のものを集める人(これが一般的である)と色んなジャンルのものを幅広く集める人がいる。私の場合は、同じ作家のものを集め、最終的にはどこかの美術館などに寄付することを目的にしている。今現在、集まったのは“土屋嶺雪”の作品が7点、近藤翠石のものが画帳も含めて8点ある。他には土佐光貞(偽物)、あとはお袋の作品が十点ほどあるだけでコレクションとしては非常にお粗末である。

 こうして同じ作品を集めていくと、落款、印章は違っていても画風が、何となくわかるし、年齢による変化も理解できるようになる。土屋嶺雪について言えば、若者〜壮年にかけては野心作が多く、かなり気合いを入れて描いているが、年齢を重ねるにつれ、どうも下手になっている。これは絵に対する情熱が少なくなったのか、いわゆる世間に認められようと思わなくなったからかもしれない。土屋嶺雪は橋本関雪に師事したと言われ、若い頃の画風はそうした傾向があるものの、師の関雪は歳をとるにつれ、作品に深みが出たのに対して、嶺雪はどちらかというと世俗的となっていてつまらない。これまで集めた7点の作品のうち、まともなのは“唐美人”、“楠木正成”、“大石内蔵助”のような人物画で、他の作品はあまり良くない。コレクターであるから買うがそうでなければ多分買わないだろう。

 一方、近藤翠石について言えば、この作家は山水しか書かないこともあり、作品のアベレージは高い。まあ70点くらいと言えるのか。ただ南画というジャンルは今では全く人気はなく、高名な画家でも評価は低く、近藤翠石のような70点作家は全く顧みられない。ほとんどの作品を1万円前後で買ったが、おそらく評価もそんなもので、池大雅、浦上玉堂、富岡鉄斎などのS級画家、あるいは松林桂月、小室翠雲などのA級作家を除く、近藤翠石などのB級作家は一点10万円以上になることはないし、今後はもっと安くなることはあっても、高くなることはない。むしろ絵の投資としてもう少し古い江戸期の画家の価値が上がるかもしれない。

 こうした同じ作家の作品をコレクションできるのは、まさしくデジタル社会の恩恵である。インターネットのなかった時代であれば、全国各地の画廊を訪れ、仮にあっても店主にコレクターであることが見透かされば、言い値で買うことになるし、7点とはいえ、こうしたマイナーな作者の絵を集めるとなると大変な期間を要する。素人、金のないコレクターにとっては、本当にいい時代なのだろう。ただインターネット時代とはグローバル時代を意味し、コンデションがよく、時代がそこそこある、江戸、明治、大正、昭和戦前の絵画は、一部の海外のマニアが買っている。中国人の中には投資目的で買う人もいるが、かなり熱心に日本絵画を研究し、集めている人もいる。かって根付は、日本ではそれほど人気がなく、海外での人気が沸騰して、再上陸した経緯がある。はっきり言って、明治、大正、昭和戦前の洋画は、欧米人からすれば、全く自分たちの絵画の模倣であり、価値を認めないであろう。また日本での人気作家、例えば東山魁夷の版画を20万円で買うなら、江戸後期の日本画を購入するであろう。

 絵に興味がある人なら、是非、ヤフーオークションをのぞいてほしい。その中で作者名の、全く知られていない作品が穴場で、偽物も少ないし、値段も安い。




2018年9月2日日曜日

全国学力テスト結果より




 毎年、全国の小中学校の学力調査が行われ、その結果が報告されているが、さらに踏み込んで、親の所得や学歴などとの関連を調べた研究がある(保護者に対する調査結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究、お茶の水女子大学、 平成30年)。対象者は小学生で約60000人、中学生で77000人、さらに有効回収率は91.7%86.7%と高く、アンケート調査として信頼性は高い。
その結果を概略示すと、1. いずれの教科においても世帯収入が高いほど子供の学力が高い、2. 保護者の最終学齢が高いほど子供の学力が高い、3. 社会経済的背景が高いほど子供の学力が高いなどである。

 細かく見てみよう。世帯収入と学力の関係をみると、小学6年生、中学3年生とも、またすべての教科において、世帯収入200万円未満が最も低く、ほぼ直線的に収入が増えるにつれ、学力も上がっている。そして1200-1500万円でほぼプラトーになり、1500万円以上と変わらなくなる。小学6年生で、国語Aでは25ポイント、国語Bでは18ポイント、算数Aでは28ポイント、算数B23ポイントの差がある。同様に中学3年生でも、それぞれ12ポイント、18ポイント、22ポイント、19ポイントの差がある。かなりはっきりした傾向であり、よく言われる貧困世帯の負の連鎖を示している。

 さらに保護者の最終学歴と学力の関係をみると、父親の最終学歴が中学校と大学では、小学6年生で国語A25ポイント、国語B18%、算数A9ポイント、算数B19ポイントの差があり、中学3年生ではそれぞれ16ポイント、19ポイント、24ポイント、20ポイントの差がある。最終学歴が高校と大学では最大で中学3年生の数学A14ポイントの差があり、他の教科でも8ポイント以上の差がある。さらに母親の最終学歴でみると、この傾向はもっと顕著で、母親の最終学歴が中学と大学では最大32ポイント、19ポイント以上の差があり、高校と大学でも最大18ポイント、10ポイント以上の差があった。父親の最終学歴より母親の最終学歴の方が関係深い。

 他には保護者の単身赴任と子供の学力の関係では、父親が単身赴任している方が子供の学力がやや高く、逆に母親の単身赴任では10ポイント以上、子供の学力が低くなる。一番面白かったのは家庭の蔵書数と子供学力の関係で、小学6年生、中学3年生に関わらず、蔵書数が多くなれば子供の学力はほぼ直線的に高くなる。010冊の家庭と501冊以上の家庭では、中学3年生の数学A20ポイントの差がある。また父親の帰宅時間が遅いほど子供の学力が高い傾向があり、逆に母親の帰宅時間が遅いほど子供の学力が低くなる。

 また300万円以下の貧困家庭における学力差を調べた研究では、学力の高いA層と低いD層を比較すると、「毎日子供に朝食を食べさせている」、「子供に本や新聞を読むようにすすめている」、「子供が小さいころ、絵本の読み聞かせをした」に違いが大きく、最も大きな差となっているのは「子供と一緒に図書館に行く」(一年に一回程度以上)でA層では61.6%に対してD層では29.9%と明らかに低い。他には子供本人の蔵書数が多いほど学力が高い傾向があり、どうやら子供の学力は母親と収入と本によってある程度決まってくることがわかる。

 他にも多くの調査結果が出ていて、全国統一学力試験はビッグデーターとして大きな価値がある。都市部では優秀な子供たちは私立に行くことが多く、この学力試験を受けておらず、それらの生徒を除外した結果という意見もあるが、地方では小中学で私立に行く子供はきわめて少数であり、これだけ多くを対象にした調査は意味を持つ。

 母子家庭で経済的に苦しくとも、休みの日には図書館に子供と一緒に行き、絵本を借りてきて、寝る前に読んであげること、これだけで子供の学力を高めることにつながる。すべての教科において語彙力、読解力が重要であり、子供のころから書物に触れることは、金がなくても充分にやれることである。