2013年10月25日金曜日

世界一雪の降る町


 人口30万人以上の都市で、世界で最も雪が降る都市は青森市だそうです。一年間の降雪量は765cm、一番高く積もった最深積雪は111cmと、世界でもダントツの雪の多いところです。世界で最も雪の積もる都市のランキングでは、二番目に多いのが、アメリカのシラキューズで308cmですから、すごいものです。三番目はカナダのケベック、四番目はアラスカのヴァルデズ、五番目はロシアのモスクワ、六番目はアメリカのクリーブランド、七番目はアメリカのデンバー、八番目はアイスランドのレイキャベック、九番目はアルゼンチンのサンカルロス、十番目はフィンランドのヘルシンキだそうで、ちなみにこのランキングではサッポロが世界一となっています。確かに100万人以上の都市ではサッポロが一番ですが、都市となると青森市が一番と言ってもうそではなさそうです。
この青森が最近の異常気象により、例年になく豪雪が続いており、ここ弘前も場合によっては青森市より積もることがあります。ただ世界的には“The snowiest city in the world”で検索しても、Aomoriとでないようで、折角、世界一であれば、もっと宣伝したらよかろうかと思いますし、ある意味世界遺産に登録してもよさそうです。

 私たち日本人の描く楽園、パラダイスと言えば、ハワイ、フィジのような南国の景色をまず思い浮かべると思います。椰子の木の下で、海辺の潮風にふかれ、ビーチチェアーに寝そべってビール、こんな感じでしょうか。ただよく考えれば、これは寒い国の人々の夢で、ヨーロッパ、アメリカは基本的には寒い国であり、そういった所に住む人の夢でしょう。それでは、インドやタイ、アフリカの人のパラダイスはどこかというと、必ずしもハワイやフィジーではないでしょう。もう暑いのはこりごりのはずです。むしろ死ぬまでに一度でいいから雪を見てみたい、スキーをしてみたいと思う人も多いと思います。事実、つがる市の行っている地吹雪ツアーのハワイやタイからの参加者のはしゃぎっぷりはすごいものです。

 札幌の雪祭りは、ことに台湾からの観光客には大評判で、旧暦正月の旅行パックでは最も人気があります。札幌の雪祭りに匹敵するような催しは、青森県にありません。確かに弘前でも雪灯篭祭りがありますが、これは地元民向けの催しで、とても観光客を呼べるようなものではありません。以前、弘前青年会議所が土手持ちに小さな雪のかわいい灯籠を作って、飾っていたことがありました。これは面白い試みで、土手町だけでなく、町中の家が家の前に雪灯篭を作り、ロウソクをおけば、これは幻想的な景色で、見るに値するものとなるでしょうし、さらにスケールの大きな試みとしては、岩木山のライトアップがあります。一度、新坂より岩木山山頂が月光にスポットライトを浴びた美しい景色を見たことがあります。山頂付近に大きなライトを設置すれば山頂のみのライトアップも可能かもしれません。岩木山山頂は誰もいませんので、少しの灯りでもはっきり確認できることでしょう。また山頂から照明弾を打ち上げる手もあります。

 冬こそ、最も青森らしい季節であり、これをいかに観光客、とくに日本では九州、世界的には東南アジア、インド、アフリカの人々に知ってほしいものです。

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