2022年8月25日木曜日

日本人の発明



 






最近では、日本の科学力は後退していて、論文数、検索の多い重要論文数でも隣国の中国に負けているし、人口が半分の韓国にも迫られている。また世界大学ランキングでも、東京大学は清華大学、北京大学の中国の大学やシンガポール国立大学にも負けて7位、京都大学は12位で、上位20校のうち中国が7校、香港が4校、韓国が5校、シンガポールが2校となる。このランキングは集計方法などに問題があるが、それでもアジアにおける日本のポジションは以前に比べるとかなり下がっているのは確実である。ところがである。日本人が発明した、あるいは世界に広めたものというと、アジアの他国を圧倒している。ちなみ現在、世界で普通になっているもの、なくてはならないものを挙げると。

 

1.     カラオケ

2.     家庭用コンピューターゲーム

3.     インスタントラーメン

4.     ウォークマン(のちのアップル、iPod、さらにはiPhoneにつながる)

5.     漫画、アニメ

6.     土足厳禁(室内では靴を脱ぐ)

7.     空手、柔道

8.     俳句

9.     抹茶

10.日本料理(寿司、カレー、ラーメン、うどん)

11.点字ブロック

12.光通信

13.マイクロプロセッサー

14.3Dプリンター

15.LED

16.クオーツ時計

17.カッターナイフ

18.囲碁、将棋

19.カーナビ

20.アシストバイク(E-bike

21.医療器具(パルオキシメーター、胃カメラ)

22.

23.味の素

 

一方、日本以外のアジア、中国、韓国、シンガポールなどで発明されたもので世界的に普及しているものはほとんどない。一つあげるとなると、韓流ドラマ、歌手などの韓国のエンタメで、これは世界中にフアンがいる。また中華料理は世界中のどんな僻地にも中華料理屋があるほど広く世界に普及している。ただエンタメも中華料理も、とても発明品と呼ばれるものではない。

 

昔、日本人には想像力がなく、これは詰め込み教育の弊害と言われてきたが、上記のような発明の多くは詰め込み教育全盛の時に生まれたものであり、あまり関係ないし、むしろ他国に比べても日本人の創造性は高いように思える。一つには江戸時代から日本人は好奇心が強く、わからないことを知ろう、あるいは工夫をすることが得意であった。韓国、中国は、新しいものを開発するよりは、似たようなものがあれば、それをパクってしまえというのが一般的である。1から開発するよりは、開発したものをパクった方が早いし、安いという合理的な判断からそうする。実際、家電の分野で、韓国のサムソン、中国のハイアールが日本メーカーを抜いた時期から、新しい、革命的な製品は出ていない。LEDの開発には、ノーベル賞を受賞した赤崎勇、天野浩、中村修二などが絡んでいるが、照明やテレビなどにも利用されていて、その発明の恩恵は大きい。また八木秀次、宇田新太郎博士が発明した八木・宇田アンテナも100年近い歴史があるが、いまだにテレビアンテナとして世界中で使われている。

 

2000年代になり急速に普及したグッツとして、まず商用ドローンがある。元々は軍事用であったが、誰でも簡単に飛ばせるようにしたのが、フランスのパロー社のもので2010年に販売された「AR.Drone」。これは一気に広まり、同タイプのドローンはウクライナ戦争にも使われている。もちろん21世紀最大の発明はアメリカ、アップル社のiphoneで、これは世界中の人々の生き方を大きく変えた。ファイスブック、ツイッターなどSNSの分野では日本人の活躍はなく、21世紀になると,日本人による大きな発明はなくなった。ビットコインの発明者、サトシ・ナカモトがもし日本人であれば、これは大きな発明であるが、どうもそうでないらしい。近年、日本人による世界を幸せにする発明品が減ったのは気になる。ただ最近の日本人が発明した製品で気になるの、筑波大学の山海教授が発明したロボットスーツは、実際の工事現場や倉庫などで実際に使い始められ、今後、加速度的に世界に広がるだろうし、21歳の村木さんが発明した二酸化炭素回収装置も注目され、金儲けでなく人々を幸福にしたい、楽にしたいという思いからの発明は日本人がもっとも得意な分野である。

 

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