2023年3月2日木曜日

コロナ禍により変化したこと

 




コロナ禍もようやく終息しつつあり、以前のような穏やかな日々になるのを心待ちにしている。2年間にわたる、中世時代のペスト流行に匹敵する、世界的な禍は歴史的な意味を持つ。多くの人命を失い、経済的な損失も膨大なものであろう。もし、その原因が、巷で噂されているような中国の研究所からのものであれば、戦争を除く人類史上最大の人為的ミスによる損失となろう。仮に一人、あるいは数人の研究者の不注意、研究、開発していた新しいウイルスの流出による災害であれば、世界中で約500万人の死者を出した責任は計り知れない。14世紀のペスロ流行では世界で約5000万人、1920年頃のスペイン風邪では約5000万人から1億人が亡くなった。さらに1957年に流行ったアジア風邪では100から400万人、1958年の香港風邪では約50万人が亡くなった。また近年では重症旧制呼吸器症候群SARSの記憶も新しい。問題は、中国起源の感染症が多い点であるが、一切、中国政府が情報を遮断しているだけに同じようなことが今後も起こることが心配される。

 

この2年間でそれまでの慣習がずいぶんなくなったり、新しい産業が出ている。

 

1.葬式の簡素化

これまで葬式といえば、多くの会葬者が集まるものであったが、コロナ禍により葬式そのものが身内だけでする小規模なものになり、今後ともそうした葬式を望む人が多くなった。大規模な葬儀は少なくなるだろう。

 

2.忘年会、新年会、パーティーの中止、縮小

これらもコロナ禍では、中止され、制限が緩んでも、そのままなくなったところが多い。以前から会社では、若い人を中心にあまり会社の忘年会などには参加したくないという人が多かったが、一旦、中止されてしまうと、再開する声も少なく、そのままなくなってしまったところも多い。団体客を中心として飲食店の経営は、今後とも厳しく、小グループや家族単位の客が中心になろう。

 

3.結婚式の簡素化、省略

これもコロナ前から家族や身内だけである小規模の結婚式の流れであったのが、コロナ禍で一気に加勢し、ほとんど大規模な結婚式は行われないようになった。以前は、年に2、3回は友人の子供の結婚式に呼ばれたが、ここ数年、こうしたこともほとんどなくなり、この2年はゼロとなった。また結婚式、披露宴をしないというカップルも多い。感覚的には半分以上のカップルは婚姻届を出すだけである。

 

4.会議の短縮、リモートワークの普及

コロナ災では、会社には出勤せず、在宅でのリモートワークが多くなった。最初は、そんなことは無理だと思われたが、やってみると、それほど問題がなくなったらことから、外出自粛が解禁されても、リモートワークを残す会社が現れてきたし、長い会議も減ってきた。会社によっては、従業員が出勤しないのであれば、オフィース自体必要ないと判断し、高い賃料で借りていたビルを解約し、都内から出る会社も出てきた。こうした傾向はコロナ禍が終焉しても、何らかの形で残りそうである。

 

5.アウトドア、自転車の流行

コロナ禍により、家族揃って外出する場所が減ることで、せめて感染する機会が少ない野外で、家族で楽しむアウトドアがブームになっている。車にテントやシュラフなどを積み込み、テント場に行けば、ほぼ感染リスクはなく、家族で楽しめる、こうしたことも流行の理由であろう。年配者を中心に、低い山を登る登山も流行っていたが、今のアウトドアの主流は、車を使ってのアウトドアで、これはコロナ禍を通じて広まった。また家に引きこもってばかりだと、精神的に疲れるため、自転車で遠出したり、散歩で近所を探索するのも日常的になってきた。車を持たないが、高いロードバイクを買う若者は多い。

 

6.不登校児童の増加

2021年度の不登校児童は約255千人で、20年度より25%増えて過去最高となっている。2016年が13万人程度であったから、大幅な増加であり、2022年度はさらに増えていると思われる。理由として、学校でも一時リモート授業や、コロナ禍による運動会や遠足がなくなり、学校に行く意欲がなくなったとされる。私はむしろ、学校に行かず、リモート授業でも十分に教育を受けられることに気づいた生徒が、学校に行くのを拒否したのではないかと思う。そのため、通信制の高校なども以前に比べると生徒数も増え、授業内容も進歩している。トライ式高等学校のような塾経営の学校が増えると思う。大学受験予備校の時、そこの教師の授業能力の高さ、生徒に受験テクニックを教える能力、に驚いたことがある。優秀な教師を雇いオンラインできめ細かく学習させれば、普通校と遜色ないかもしれない。

 

7.歯科医院での衛生管理

以前から、歯科医院ではマスクと手袋はかなり多くの歯科医院で実施されていたが、それでも患者ごとに手袋を変えない先生がいたり、アルコール綿で拭くだけで滅菌していない器具を使う、あるいはエプロンなども使い回しで使っている歯科医院もあった。ところがコロナ禍になると、日本でもほぼアメリカ並みの衛生管理の状況となってきた。アメリカでは1991年、キンバリーという女性が歯科医院でエイズに感染したという事件があった。真相は不明であるが、この事件をきっかけにアメリカでは一気に衛生管理が徹底されてきた。日本でも、アメリカに遅れて30年、ようやく同じようなレベルに達したし、今後もその傾向は続く。今回のコロナウイルスに関しても、歯科医院で明らかに感染したという報告はないし、知る限りにおいて、患者さんからうつされた先生もいない。

 

 

ざっとコロナ禍終焉後も引き続きそうなものを挙げてみたが、ウクライナ戦争とそれに続く、エネルギー問題などがコロナ禍とは直接関係していないことを祈る。これ以上、混乱した世界はもううんざりだ。


 


0 件のコメント: