2014年8月3日日曜日

弘前藩の武士の作法と技


 今日は本当に暑かった。しばらく歩くだけでも汗がしたたり落ちる。何度かメールをいただきながら、なかなか会えなかった古武術の方と会うために、仲町の旧笹森家で行われた「弘前藩の武士の作法と技」というイベントに参加してきた。

 昨年、旧伊東家近くにできた武家屋敷の庭および室内を利用して、古武術を研究している修武堂のメンバーの実演があった。修武堂とは幕末、今の弘前図書館あたりにあった弘前藩の道場で、それまで師範役の自宅で行われた武術をここで教えることになった。幕末と言えば西洋式砲術が盛んな時で、どれだけの士族がここで習いに来たかは不明であるが、柔術、剣術、棒術などがここで教えられた。この修武堂にちなんだ会のメンバーが集まり、イベントを実施した

 今回、一番面白かったのは、士族の作法と武術の関係を実際の家の中、所作の中で説明いただいたことだ。NHKの「タイムスクープハンター」のように江戸時代に遡って、ある武士が他家に訪問するシチュエーションで説明が始まる。家に入っても、刀の持ち方から寝方、さらには長刀を用いた屋内での居合いなど、短い時間にも関わらず、中味は充実していた。新撰組の寺田屋事件など狭い屋内でどうやって刀を振るうのか、こういったことは武士にとっては最大の問題で、解決への技の開発がある。実際に見てみるとその合理的な考えに納得する。

 3040人くらいの参加者があったが、みんな満足しただろう。サムライのイベントは外人には最も喜ばれるもので、できれば外人にも見せたい。きっと大受けするであろう。日本人にとっては江戸時代の士族の生活は、時代劇で馴染みがあるように思えるが、実際の江戸時代の作法を見ると、テレビの作法とかなり異なることがわかる。これだけのメンバーを揃えるとなると常設でするのは難しいと思うが、できれば、ビデオを撮って、旧笹森家で放映すればいいと思うし、展示館にいるボランティアの係の人から少し見学者へ説明があってもいいだろう。観光のトレンドは、見学型より体験型に進んでおり、士族の生活を実体験できることはおもしろい観光要素となろう。

 屋内を完全に江戸時代に戻し、台所で実際に煮炊きができ、井戸で水を汲み、釜でごはんをたき、おかずを作り、食べる。こういったことができれば江戸時代の料理教室として面白い。以前、東京の小金井の江戸東京たてものの園では、ボランティアーの方が建物の中でいろりを焚き、お茶のサービスがあった。火災の問題もあるが、昔の生活を体験する意味ではこういった冒険も必要かもしれない。

 さらに仲町には伊東家、岩田家、梅田家、そしてこの笹森家があるが、単なる見学施設だけで、見るべきところが少ない。もう少し室内に歴史的な説明があってもよさそうである。岩田平吉のこと、今東光と伊東家との関わりなど全くわからない。これでは歴史好きの見学者には物足りない。

 今回のイベントではアイディア次第で、歴史的な建造物もおもしろく活用できることがわかったし、本気で海外からの観光客を呼ぶつもりなら、こういったイベントも市の職員がビデオで取り、Youtubeで流すくらいの気持ちがほしい。ALTの教師などに声をかければ興味をもつ外国人教師もきっといるはずで、英語で説明を加えれば、 japan guideなどで取り上げられるかもしれない。津軽一般がそうなのだが、宣伝がへたで、おもしろいイベントならもっと宣伝しなくっちゃ。

8/7  関係者の方がビデオを撮り、Youtubeに載せて下さいました。早とちりして申し訳ございません。イベントに参加できなかった方はこの動画でご堪能ください。


4 件のコメント:

三上直樹 さんのコメント...

三上 直樹です。私は最終回の午後に行きましたので、お会いできず残念でした。感想はこちらのBlogに書きましたが、武道を生かす必要を実感したところです。
http://hirosaki2015.blogspot.jp/2014/08/blog-post_3.html

広瀬寿秀 さんのコメント...

仰るように、子供達の体験教育などにも使えますし、観光にも積極的に活用すべきです。場合によっては民間活用も考えていいかもしれません。笹森順造旧宅など今後、保存候補ですが、武術体験型の施設であってもいいかもしれません。

武文研/居合文化研究会 川村景信 さんのコメント...

素人撮影ですが、動画をYouTubeにアップロードしました。ご紹介頂ければ幸いです。よろしくお願いします。

観光PR/弘前市笹森家住宅・体験イベント『弘前藩の武士の作法と技』
http://youtu.be/lToEcxCW2ns

広瀬寿秀 さんのコメント...

早とちりして申し訳ございませんでした。今後とも、こういった情報はどんどん全国、世界に発信してください。今回は初めての試みですが、来年の桜祭りの期間にも是非、行ってほしいものです。また小中学校教育にも活用していただき、子供達にも興味を持ってほしいものです。
ありがとうございました。