2022年6月24日金曜日

青森県気質

 


「汝を愛し、汝を憎む」、太宰治が、自分の故郷、津軽に対する思いを発露した有名な言葉である。これは彼自身の偽らざる気持ちであり、故郷を離れると、堪え難いほど故郷のことを思い出し、懐かしいが、故郷に暮らすと、逆に息がつまり、もうここには居られないと思う。これは津軽を故郷とする多くの人々の声を代弁するものであり、東京に長年いて、老後は故郷の津軽に帰りたいと思っていても、いざ津軽で暮らしてみると、冬の雪かきや近所の悪口に耐えきれず、東京に戻ったというケースもある。

 

英語の集まりで、私が津軽人の悪口をしゃべっていると、別の先生が、「それは津軽というよりは全国どこでもあることではないか」、「津軽の悪口を言うが、他のところに住んでいないだけで、どこでもそうした問題点はある」と反論され、議論となった。そういえば今ニュースに話題になっている“ハシモトホーム”の賞状で社員を侮辱し、自殺に追い込んだことについても、こうしたパワハラの企業は全国いくらでもある。ただ令和の時代にああした笑えないようなジョークを平然として、笑いながら個人を宴会の場で侮辱をするような企業は、さすがに東京や大阪ではあり得ない。と言うのはまず、そうしたことはツイッターなどで流されると会社に大きな損害を与えるからであり、訴訟された場合に逃げられない証拠となるからである。頭が悪いとしか言いようがない(八戸本社の会社だが)。

 

太宰治、棟方志功、葛西善蔵、福士幸治郎、寺山修司これらは津軽人の典型で、優れた才能がある人であるが、わがままで、友人、知人としては実に迷惑な人物である。福士は東京に下宿すると、狭くで圧迫感があると、大家には内緒で窓をぶち壊し、さらに自分で材料を持ってきて増築する。太宰は好きな女性と何度も自殺を試み、葛西は周りの人皆から借金しては踏み倒す生活をしていた。異常である。

 

今回、議論になったのは、津軽人の甘えということである。ある知人は、不動産経営している奥さんの叔父さんに頼み、開業した。後で他の不動産屋に聞くと、あまり開業には向いていない場所であり、また土地価格も相場よりかなり高いという。普通、親戚であれば他人より便宜を図るが、逆のことが津軽ではおこり、もちろん親戚付き合いはなくなる。また長年の友人に診療所の冷暖房機器の設置を頼むと、信じられないくらい高い見積もりをしてくる。医者、歯医者には高く吹っ掛けてもいいと思うのだろう。そして友人でなくなる。また町内会費も医者、歯医者だけ高い。聞くと、金持ちから多く取るとのことだ。クレームを言うと、多分、近所中に歯医者のくせに町内会費に文句をつけたと言いふらすので、黙って払う(さすがに数年前には同じ料金になったが)。

 

こうした親類なら、友人なら、町内に住む住人なら、多分許してもらえるといった甘えがどうもあるようで、普通に考えれば、親類、友人、隣人であれば、他人以上に長い関係を求められるので、その関係を壊すようなことをしないのだが、どうも逆のことをする。同じように、長年、家の修理などで利用している工務店が急に高い修理費を請求したり、庭の管理費が急に値上がりすることがある。いつも安くやってるんだから、たまには高くてもいいだろうと言う論理である。もちろん逆に親類、友人に何かをしてもらって金がいるとなると怒る人がいる。知り合いなのだから安くしろと言うことか。これも甘えなのだろう。

 

長い関係を取りたい親類、友人、お得意さんには、困った時に頼る、あるいは頼られることはあっても、わざわざ関係を壊すような、あるいは壊す可能性のあることは極力避ける。ところが津軽では、そうしたことをしても親しい人であれば、笑って許してくれると思ってしまう。最初のハシモトホームの課長も、実際はそれほどパワハラするつもりではなく、社員なんだから少しくらいいじっても笑って許してくれると思ったのかもしれない。

 

よく考えると、友人に言われたように、こうした問題は多かれ少なかれ日本中どこでもあることだろう。ただ津軽では、夏と冬の寒暖差のように、極端な人が目立つために、県民性と思われてしまうのだろう。逆に信じられえないくらい優しい人がいるし、何をやってもお金を取らない人もいるのも津軽である。面白いところである。


2022年6月23日木曜日

吉井千代子さんの遺産


 


本町の旧千葉酒造店があっけなく消滅したのはショックであった。本町に残る最後の明治時代の商店だっただけに、古い建物を使って喫茶店、レストラン、インテリアショップなどできないか、何か方策はなかったのかと単純に思ってしまう。地価の下がった現時点では以前ほど土地価格は高くない。「ウチノカチ」というサイトで調べると、本町の土地価格は坪35万円となっており、旧千葉酒造店の敷地は150坪程度であるので、5250万円程度になる。ただ、この値段では売買は難しいであろう。というのは昔ほど商業地としての本町の価値はなくなり、実際の売買価格は坪25万円がせいぜいであり、さらに旧千葉酒造店、住宅などの解体費用に500万円かかる上、買っても駐車場くらいにしか用途はない。旧オーナー、吉井千代子さんはかなり趣味人で、調度も素晴らしかったようで、内部をよく知る人によれば、十分に住める状態であっただけに、全国的にもう少し募集あるいは、弘前市の多少の助けがあれば、買い手は見つかったかもしれない。相続人にとっては、一刻も早く、現金にかえたかったのであろう。

 

同様なことは同じ吉井千代子さんが保有していた、弘前大学裏、富士見町の桜林も跡形もない。先日、散歩がてらに見に行くと、50坪くらいの敷地に区分けされ、住宅が建設中であった。昔の面影は全くない。ここは坪15万円くらい、一区画700-800万円程度、建物価格2000万円くらいとなり、全部で44戸の区画となる。住宅、土地合わせて3000万円以下となる。弘前では、住宅付きで2500万円くらいが、よく売れる価格帯であるので、こうした分譲になったのであろうが、坪単価としては少し高い。2000坪以上の土地を開発し、販売する場合、人気のある価格帯の住宅を売るやり方をとるのだろう。ただ周辺を見ると学生向けのアパートばかりあり、それもあまり入居者がいないようである。人工減の弘前で、こうした住宅を建てても、将来的に魅了ある、あるいは土地価格が上がるような要因とはならない。桜林の中の住宅といった、昔の面影を残したような魅力的な土地開発も可能であったと思われるし、家の周りが全て庭、森という環境は子供達の格好な遊び場ともなる。費用を無視すれば、同じ住宅にするにしても、自然環境を残しながらもっと魅力的な空間を作ることはできそうである。昔の記憶が全くなくなるのは残念である。

 

いずれの物件も、相続関係で、関係者が一刻も早く現金化したことが、残念な結果となったと思われるし、仕方がないと言えよう。自分に置き換えれば、遠い親戚の持つ土地が、例えば宮崎県の延岡市にあったとしよう。そんなところは一度も行ったこともないし、思い入れも全くない。たとえ、明治時代の貴重な建物があっても、そんなものは関係なく、できれば金をもらいたいと思うは当たり前である。

 

吉井千代子さんが残した遺産のうち、吉野町のレンガ倉庫は、奈良美智さんの功績もあり、レンガ倉庫美術館として残ったが、残る弘前駅前の吉井酒造事務所、倉庫については、早晩、壊された更地になるのだろう。この倉庫も使われていなかったが、台風などで屋根が壊れたりし、その都度、吉井さんが修繕していたが、そうした費用を出す人もいなければ、潰すしかない。ここは市民にとっては全く未知のところであり、少なくともテレビ、雑誌などで取り上げていただき、内部の状況を伝えてほしい。それはまずは保存の第一歩となるかもしれない。

 

PS1988年の藤代営業所から弘前駅前までの弘南バスからの風景を撮影した、この動画は本当に面白い。上鞘師町と元寺町との交差点は非常に狭い一方通行の道で、齋吉旅館も大きく、その前にはたこ焼き屋があった。駅前も全てアーケード街であった。19831984年頃は家内と遠距離恋愛で、2ヶ月に一回ほど弘前に来ていたので、このころの弘前の街の風景も覚えている。画像が悪いが、一種のストリートビューで、貴重な動画である。ちょっと気になるのは、ねぷた村の横の道をすぎ、蔵主町に曲がる道の角に大きな屋敷がある。今はセシーズ弘前公園というマンションになっている。カネショウ、櫛引家のあったところである。

 

https://www.youtube.com/watch?v=1q5zxgXgl_c&t=423s

 

 

 

 

写真のマルエ食堂の一部がたこ焼き屋になっている

























2022年6月19日日曜日

20歳代の男子の40%はデート経験なし

 



日本の独身20代男子の40%はデート経験がないという内閣府の調査は、私にとっては衝撃的であった。最初、“20歳男子、この一年で”と思ったが、よく見ると20代、ということは20歳から29歳の男性、の40%がこれまで一度も女性とデートしたことがないことを意味する。もちろん、デートもしてなければ、結婚することはなく、ましては子供ができて父親になることもない。

 

このことについてテレビで、独身男性がインタビューに答えていて、インターネットを使ったゲームや他の趣味が充実しており、あえて女性と交際したいとも思わないし、面倒であるという。女性と恋愛あるいは進んで、セックスしたいという願望があまりなさそうである。これは出生率の低い日本では致命的なことであり、大きな問題である。

 

マスコミなどは、こうした問題の背景を若者の貧困化や階級差別などの点から語ろうとするが、恋愛には貧しさはあまり関係ないのは、古今の恋愛小説、映画を見てもわかる。別に金がなくても男女が恋愛に陥ることはあるし、デートも街や公園を歩けば、費用はかからない。もちろん、恋愛から結婚あるいは出産に至るには給与や住まいなどの経済的な要因は大きいが、その最初のデートの段階での40%という数字はやばい。

 

私は男子校にいたので、女性に対する憧れは強く、中学、高校生だった頃は女性と話す機会もなかったので、大学に入ると、誰かと付き合いたい、デートをしたいと気持ちが強かったし、それが大学生の最大の楽しみであった。そうしたこともあり、合コンもたくさんしたし、その中の何人かとはデートもした。女の子にモテたいというのが、ほとんどの男子の望みであり、ファッションもそうした観点から選ばれた。

 

ところが最近の女性を見ると、どうも男女の相違が減ったように思える。昔は女性らしさということが強調され、女の子は赤やピンクといったイメージ、服も可愛い、性格も優しいというイメージが強かった。ところがこうした女性らしさが、いつの間にかなくなり、最近ではスカートを履く女性も少なくなったし、運転の荒い女性も多くなった。横断歩道を歩いていて、右折車が突っ込んでくることがあるが、多くの場合は女性で、びっくりする。私のイメージでは女性はこうした乱暴な運転はしないと勝手に思い込んでいる。また政治家の女性政治家は嘘をつかない、誠実な印象を持つが、それも幻想であることが、女性政治家の様々な事件からもはっきりしている。つまり女性も男性も変わりないというのは今の状態なのである。

 

もともと人が他人に惹かれるには自分にない点を持つことで、その最大の差異は男女の肉体差であり、男性にとっては、女性のバストであり、性器なのであり、さらにいうなら女性の持つ肌の柔らかさなのであろう。ところがこうした肉体差もネット上の動画で、くさるほど観ることができるし、男性が化粧して女装化したり、逆に女性が男装するようになると、この男女差がかなりぼやけてきて、男女の関係だけでなく、男—男、女—女、さらに男が女装し、女が男装して、互いに付き合うような関係もあり、ありとあらゆる関係は許容されている。

 

こうした中、男性が女性に、女性が男性に興味がなくなることはある意味、当然なのかもしれない。実際、現在では、1980年代にあった平凡パンチ、プレーボーイなどの女性のヌードを中心とした男性向けの雑誌は、ほとんどなく、アダルトポルノの主たる鑑賞者は中年男性と言われていて、若者の性離れは凄まじい。女性の裸を見ても興奮しない、キスしたい、セックスしたいという欲望、性欲がなければ、女子と付き合う必要はないのかもしれない。こうした性的欲求を持たないセクシャリティーをアセクシャルと呼び、100人に一人くらいいると言われている。

 

政府にとっては、今後の少子化を何とかしないと思っているが、もしこうした男女の恋愛自体がなくなっているのであれば、その解決はより難しい。少し古いが2015年度の調査では、新成人にこれまで片思いも含む恋愛経験数について、一回もないが女性で21.3%、男性で16.7%、一回あるのは女性で17.3%、男性で20.0%となっている。学校や電車で会う異性に一回以下の恋愛感情しか持たない割合が40%いるという結果となった。他者に対して恋愛感情を持たないセクシャリティーをアロマンティックと呼び、恋愛感情がなければ、デートもしないし、さらに結婚もしない。私の周囲にも恋愛映画、ドラマ、あるいは音楽にも全く関心がないという人も割合いて、こうした人はアロマンティックの要素を持つ。調査によればアロマンティックの割合は0.8%と言われるは、実際はもっと多いのではないだろうか。人類の生存にとっても怖い話である。

 

 

セクシャルマイノリティー LGBTQIA A

 

アロマンティック:性的欲求の有無に関係なく、恋愛感情を抱かない

ノンセクシャル: 恋愛感情があるが、他社の性的欲求を抱かない

アロマンティック・アセクシャル:恋愛感情、性的欲求どちらも抱かない




 

2022年6月13日月曜日

日本が強い分野

 






日本製といえば、真っ先に浮かぶのがトヨタ、ホンダなどの自動車産業であるが、それ以外にも日本が強い分野が数多くある。

 

世界中の小型船に使われる船外機は、日本は圧倒的なシェアを誇り、ヤマハが40%、スズキが15%、ホンダが6%とほぼ60%が日本製である。高級クルーザだけでなく、アフリカの漁民が使う小さな船にもヤマハの船外機が使われている。海上でエンジンが止まった時のことを考えると、故障が少なく、信頼性の高い日本製を重視するのはわかる。

 

また釣り具の世界シェアを見ると、日本のグローブライト(ダイワ)が6.1%、シマノが5.4%と世界一位、二位を日本勢が占める。いずれも高級フィッシング機材として日本の2社が、人気がある。さらに日本製が圧倒的に強いのが、自転車部品メーカーのシマノで、世界の変速機やブレーキなどの自転車部品のシェアの85%を占める。さらにすごいことは、シマノの最高級製品、ディラエースは、値段も高いが、世界中の自転車レースでほとんど使われ、完全にブランド化している。高くてもここの製品を買う。つい40年前にはまだまだイタリアのカンパニョーロというメーカーがカメラのライカのような扱いで高級ブランド化していて、シマノはそうした方面では二番手であったが、最近では完全に追い越した。ただ残念なことは最近、流行しているE-bikeの分野で、その主体となるモーター、これは日本のヤマハの専売特許であったが、最近はドイツのボッシュの方が高級E-bikeに使われ、ヤマハのブランド化は失敗した。日本国内のママチャリ電動バイクに主眼をおいた結果である。それでもE-bike、アシストバイクの先鞭をつけた功績は大きい。

 

意外なものが、世界的に人気がある。理髪店や美容院で使うプロ用の理美容鋏で、日本製が値段がすごく高いにも関わらず、その切れ味と耐久性で世界中の理髪師に人気がある。とりわけ和歌山県の菊井鋏製作所や千葉県の水谷鋏製作所は、日本の理髪師、美容師のほとんどが使うブランド鋏メーカーで、これまでは国内向けに販売していたが、アメリカをはじめ徐々に世界中に売れはじめている。さらに料理包丁や爪切り鋏も人気がある。

 

建設機械では、日本のメーカーも健闘しており、一位はアメリカの巨大メーカー、キャタピラ社であるが、二位は日本のコマツ、そして三位は日立建機となっている。日本製は耐久性があり、これらのメーカーの中古品もアジアやアフリカでは人気がある。アメリカのキャタピラ社は、戦車のモチーフとなるキャタピラが同社の登録商標であることから、その歴史がわかる。

 

ファスナーでは、YKKが圧倒的に強く、シェアは45%であるが、宇宙服から吊り橋用のファスナーまで作っており、他を寄せ付けない会社である。工業用ミシンではJUKI30%のシェアを誇る。また医療機材では、オリンパスが内視鏡シェアの70%を、家庭用血圧計ではオムロンが、また歯科用エアータービンはおそらく日本のNAKANISIがシェアトップだろう。卓球ラケットはバタフライが、バレーボールやバスケットボールでは、モルテンとミカサが二強となるし、ハンマー投げや砲丸投げなどの投擲用具ではニシ・スポーツが強い。また船舶用スクリューではナカニシプロペラがシェア30%でトップ、ボタンのアイリスも国内最大シェアを誇るだけではなく、海外有名ブランドで使用されている。小型モーターの分野では、マブチが世界シェアの50%以上を、また音楽楽器ではヤマハ楽器が世界シェアの24%で圧倒的に強く、二位は同じく日本のローランドで5.7%、そして三位がカワイで5.5%となる。家庭用ゲームとなるとかってはセガ、アタリ、マイクロソフト(Xbox)などもあったが、今はソニーと任天堂が独占している。もちろんカメラの分野ではニコン、キャノンなど日本製が大半を占める。

 

こうして見ると日本の産業はまだまだ捨てたものではないが、金を直接うむ銀行では10位に三菱UFJ銀行が入るだけです。さらに問題なのは資産運用会社で、ほぼ20位までがアメリカの会社が独占し(17社)、さらにこの20社で世界の運用資産残高の43%、おおよそ43兆ドルを占有している。アメリカに経済を牛耳られている。一番楽して儲けるシステムで世界を牛耳っているのがアメリカである。

 

アジアにおける近代的産業のほとんどは日本が最初であり、車、オートバイ、船舶、鉄道、飛行機、鉄から、ほとんどありとあらゆるものが、日本がアジアの嚆矢となっている。中国の大国化は近年目覚ましいが、近代産業で日本より中国の方が早かったものは知らないし、いまだに韓国、中国にはブランド品と呼ばれるものは存在しない。逆に問題なのは、韓国、中国、台湾など勢いのある国は、これまで先を進む日本を模倣すればよかったが、追いついた途端、自分で開発しなくてはならなくなった。日本企業、特に家電企業は、サムソン、ハイアールの方法を学び、これらの企業が成功してから作る二番煎じ作戦をとるようになった。結果、サムソンはカメラ、製薬など他部門に手を出すが、どれも失敗に終わり、産む苦しさに悶えている。そしてようやく売れるようなると、日本企業が真似する。世界初の薄型テレビ、IHクッキングヒーター、ウオークマン(アイフォンのヒント)、QRコードのような画期的な発明は日本起源であり、どうもこうした日本の発明に相当するようなものは中国、韓国からも出ていない。そのためサムソン、ハイアールが家電の首位に立った時点から新しい概念の家電は登場していない。

2022年6月8日水曜日

インビザライン の失敗、結局、マウスピースを入れれば治ると思っている

 


最近は暇があれば、youtubeのインビザラインの動画を見ている。個人的には30年以上しているワイヤー矯正以外はしようと思わないし、講習会にも行こうと思っていない。このまま引退する予定である。

 

矯正先進国のアメリカでは、全矯正患者の1/3くらいはマウスピース矯正になっており、今後ともこうした傾向は増加していく。そこで、現状での問題点を探るために、日本のインビザラインの第一人者である尾島賢治先生の講演をyoutubeの動画で見ている。尾島先生は、大学の矯正科で矯正歯科の基礎教育を受け、ワイヤー矯正もしている先生なので、その考えは動画を見ていても納得いく。

 

動画を見ていると、矯正歯科における診断と治療法はワイヤー矯正であれ、インビザライン矯正であれ、同じであり、治療法が違うというだけである、その上で、尾島先生はこれまでインビザライン矯正での治療が難しかった症例をいろんな方法で解決している。インビザライン社からきたアライナーを単純に使うだけでは無理で、いろんな方法も駆使しないと治らないことを動画で訴えている。ただこうした解決法は、インビザラインでも次第に複雑となり、その理解と応用には、矯正歯科の基礎知識(セファロ分析を含む)とワイヤー矯正治療の理解を必要とする。ワイヤー矯正を習う時間がない、経営的に自費診療を増やしたいとする先生は、理解するのは難しいであろう。

 

先日、インビザラインで2年以上治療したが治らず、外科的矯正になった患者さんに、前の先生のところでの治療を聞くと、3ヶ月ごとに来院するが、先生は予定枚数の何番目であるかを確認するだけで、治療の進行についての説明は一切なかったという。五分ほど見て口腔衛生指導をして治療は終了ということである。あたかもインビザライン社からくるマウスピースを使って言えば、治ると思っている。同様なことはワイヤー矯正でもあり、5年間、矯正治療したが治らず、結局私のところで外科矯正になったが、この先生も毎回ワイヤーを変えるだけで、ゴムをかけたり、抜歯して治そうという行為は一切ない。ワイヤーを変えれば、自然と治ると思っているのだろう。

 

 

 

こうした光景は以前にも見た記憶がある。最初、日本にストレートワイヤーが紹介されたのは1970年代、当時、スダンダードエッジワイズを使っていた先生から、こんな治療では治らないと言われていた。その当時の雰囲気では、ストレートワイヤーでは誰でもまっすぐなワイヤーを入れておけば治るような宣伝をしていた。そのため一般歯科医向けのストレートワイヤー矯正治療の講習会が、当時、人気があったが、結局は、実際の治療はそんな簡単なものではなく、ワイヤーもほとんどの患者で曲げなくてはいけないし、ゴムの使用など、ほぼスタンダード矯正治療と変わらず、いつのまにか一般歯科医はやらなくなった。同様なことは、舌側矯正もインコグニートやハーモニーなどの決められたワイヤーを入れれば、治るような宣伝をしていたが、やはり患者ごとに個別の屈曲やゴムの使用が必要となる。現在、アメリカでは舌側矯正をするところはかなり少なく、日本でも多くの矯正歯科医は面倒なために症例数は少ない。一部の非常にうまい舌側矯正の専門医を除けば、私のような一般の矯正歯科医はあまり得意としていない。それでも舌側矯正で治療できない症例はほぼなくなったといえよう。

 

一方、インビザラインによる治療も、尾島先生の症例を見るとかなりのことができるが、ワイヤー矯正に比べて難しそうなのは、ゴムを使った治療となる。反対咬合を非抜歯で治療する場合、私はマルチループ、ゴムメタルによる治療を行う。強力なゴムで咬合平面を反時計回りに動かし、開咬の治療も同様な方法を用いる。これはインビザラインでは難しそうである。またワイヤー矯正では最終段階になると、前歯部に強力なアップアンドダウンゴムを用いて全体的に咬ましていくが、これもインビザラインでは難しいであろう。またインビザラインでは開咬の治療として大臼歯の圧下を勧めるが、どうしても前歯部の提出が必要なことがあり、これもゴムがかけにくので難しい。

 

結論としては、インビザラインも不正咬合を治す治療法の一つであり、抜歯が必要なこともあれば、手術が必要なことあり、最初の検査でそれをきちんと分析、診断し、その上でどの治療法が向いているか、あるいは患者が希望するかを決めていく。一般歯科医におけるマウスピース矯正がうまくいかないのは、この診断ができていないことと、その上で抜歯が必要と決まった場合、抜歯してのインビザライン治療ができないことによる。ワイヤー矯正においても、一般歯科医は歯を並べたらおしまいと考えており、きちんとしかみ合わせや前歯の関係を確立するのは狙っていないのか、できないかある。これはストレートワイヤーが出現した時と全く同じ流れであり、今後はインビザラインも一部のインビザライン専門医とワイヤー矯正の矯正歯科医が使っていくものとなるであろう。セファロ撮影もしない歯科医院でのインビザライン の治療は、成人患者からのクレームが殺到し、いずれ淘汰されていくであろう。




2022年6月6日月曜日

今後のビジネスとしての、矯正歯科を勝手に検討する。

 



 

1.     買手、市場

 数十年前に比べると、歯並びに対する関心は高くなり、多くの若者は歯並びが気になって治したいと考えている。そもそも歯並びが悪い人の比率は、かなり悪い人が20%くらい、少し悪い人は40%くらいいて、両者合わせると、全人口の60%が、歯並びが悪いと言っても良い。逆に全くでこぼこもなく、口元も出ていない、理想的な歯並びの人は数パーセントしかおらず、それ以外の人は潜在的な矯正患者といえる。このうち、実際に矯正治療を受ける頻度はアメリカでは50-70%くらいであるが、日本ではせいぜい20%程度であり、最近の矯正をする人の急激な増加をみると、今後はアメリカ並みの治療開始率になっていきそうである。虫歯のない子供、若者も多いことから、子供、若者世代を中心にすれば歯科の分野では矯正治療が今後の柱となる。

 

2.     売り手、提供者

2015年度の調査によれば、矯正歯科を標榜する歯科医師数は、約27000名、矯正歯科学会の会員数は6500名、日本矯正歯科学会認定医は3300名、臨床指導医は350名ほどとなる。全国の歯科医院数68000軒のうち、半分近くが矯正歯科を標榜している。さらに矯正歯科のみに従事する矯正歯科専門医院は、およそ2000軒で、青森県で言えば、八戸市に1軒、青森市に3軒、弘前市に2軒の計6軒である。今後、日本歯科専門医機構が認める専門医しか広告に掲載できないため、日本矯正歯科専門医機構、矯正歯科専門医が主体となるが、初年度で300名、最終的には1000名程度と予測される。

 

3.     市場拡大への阻害材料

1)     高い料金

 患者需要が多いが、実際に治療する割合が少ない一番の要因は、価格の高さにある。マルチブラケット装置による本格矯正で60-100万円、見えない裏側からの舌惻矯正で100-150万円、透明なマウスピースによるアライナー矯正で40-100万円と高額である。アメリカで矯正治療をする人が多い理由として民間保険で治療費の半分ほどがカバーされ、子供の場合、実際の支払いが2000-3000ドルくらいとなる。おそらく日本でも矯正治療費が総額で30万円以下であれば、治療希望する人は相当増える。できれば小児の反対咬合など健康保険適用となると普及の弾みとなる。

 

2)     期間

矯正治療は、月1回の通院であるが、平均的には約2年間の動的治療を要し、さらに治療後も後戻りを防ぐ保定期間が必要となる。少なくともさらに2年間の保定が必要で、計4年間の治療期間がかかる。就職、転勤、進学など、動的治療のために2年間、拘束されることはいろんな場面で問題となる。できれば一年以内で動的治療は終了すべきである。

 

3)     見た目

矯正装置は、金具が外に見えて、見た目が気になり、できれば治療をしているのがわからない装置にしてほしいという要望は多い。50年前であれば、全ての歯にバンドを巻いた、全帯環装置という矯正装置であったが、歯に直接、接着剤でくっつける方法が発明された。さらに30年ほど前にはセラミックでつくられた歯と同色のブラケットも登場し、今では成人患者のブラケットはこうした透明、歯と同色の審美性ブラケットとなっている。また歯の内側に装置をつけた舌側矯正装置もでき、10年ほど前からはマウスピースを用いたアライナー矯正も登場した。見た目で言えば、舌惻矯正>アライナー矯正>唇側矯正(審美性ブラケット)の順番となる。

 

4)     不快感、疼痛、発音障害

唇惻矯正では装置を入れてから1、2週間の痛みがあるが、それ以降は慣れてくる、また発音障害はほとんどない、舌惻矯正も同じく、1、2週間の痛みがあり、慣れてくるが、発音障害、舌の違和感は強い。アライナー矯正も痛みは同じで、発音障害、舌の違和感は舌惻矯正よりは少ない。こうした問題は唇惻矯正<アライナー矯正<舌惻矯正の順となる。

 

5)     その他

きちんとした結果が得られる確実性。自分が希望する、理想的なかみ合わせ、口元、顔貌になってほしいというのは患者の最も希望するものであり、これが達成できないと満足感は乏しい。今の所、アライナー矯正について適用は限られ、最終的な結果も不十分であることが多い。

 

これらをまとめると、患者はできるだけ安くて、期間が短く、目立たず、痛くなく、希望するような結果を得られる治療法を切望していることになる。

 

 

現在の矯正治療法は、昔からある唇惻ワイヤー矯正治療、舌惻ワイヤー矯正治療、アライナー矯正治療の3つに分けられる。

 

費用で言えば、舌惻矯正>アライナー矯正>唇惻矯正の順となり、期間の点ではアライナー矯正>舌惻矯正>唇惻矯正、目立たない点では、舌惻矯正>アライナー矯正>唇惻矯正、痛くないあるいは不快感という点では、舌惻矯正>アライナー矯正、唇惻矯正となる。希望する治療結果というのは術者の腕に起因するが、唇惻矯正>舌惻矯正>アライナー矯正と言える。

 

アライナー矯正は、メーカーによりいろんなタイプがあるが、適用が広いインビザライン社のものでいうなら、技工料が20-30万円かかるために、料金を30万円以下にすることはできない。他のメーカーのものはもっと技工料が安いために料金も安くできるが、適用はかなり限定されてくる。

 

料金を30万円以下にするのであれば、現状では材料費の安い、ワイヤー矯正が強い。飲食店の原価率が30%程度であり、これを基準にすれば30万円の矯正治療費でも、十分にペイできる。逆に言えば、アライナー矯正については技工代が25-30万円とすれば、原価率から90万円以上の料金となる。医院でのコンピュータ、ソフト、3Dプリンターで、現状のインビザライン並みの精度が作れるなら、原価率は安くなる。

 

確実性の高い治療結果を得るには、これも唇惻矯正が優れている。舌惻矯正については一部の先生は、ほとんど唇惻矯正と全く変わらない安定した治療結果を達成できるが、全体のレベルとしては唇惻矯正に軍配が上がる。またアライナー矯正に関しては、まだまだレベルが低い。治療期間の点でも、舌惻矯正と唇惻矯正は、それほど変わらないが、アライナー矯正は期間がかかる。

 

アライナー矯正がさらに進歩して、技工料が今の1/3になるか、自院で設計、製作ができるようになれば、最も安価な治療法になる可能性があるが、インビザライン社は特許でライバル会社を締め付ける可能性がある。むしろ簡単なケースであれば、スマイルダイレクトクラブのような歯科医院ではないショップによる治療が伸びる可能性が高い。最近の経営手法としては、低価格大量販売ではなく、きちんと利益を見込んだ継続的な経営が重視されており、そうした観点では手頃な価格、総額で考えると、唇惻ワイヤー矯正およびインビザラインが40万円くらいであれば、かなりの集客が望めそうである。アメリカなどでは、1日の患者数が300人以上という巨大な矯正歯科クリニックがあり、一人の先生で、十数名の助手を使って治療している。まだ日本ではこうした大型店は少ないし、またチェン店の展開も少ないが、材料費や勤務医教育も含めて、スケールメリットが出てくる。ただ20年ほど前にOCAという会社が、患者紹介システムを作り、加盟店向けのテレビ、雑誌CMをかけて集客したが、結局は10年ほどで、破綻し、撤退した。未だにこの時の関係者が、矯正に特化した経営アドバイサーとして出ていて、今はアライナー矯正を盛んに取り上げている。全く失敗に懲りない面々である。

 






2022年6月2日木曜日

北欧陶器 6

 





久しぶりにYahoo オークションの北欧陶器のところを見ていると、スウェーデンのWilhelm Kageデザインのカップ&ソーサーとプレートが出品されていたので落札した。Atlantaというシリーズのもので、生産されていたのは1937-1958年なので、すでに70年以上の古いものである。カップは小ぶりのエスプレッソコーヒー用のもので、それに合わせたソーサーと19cmのプレートのセットである。値段は7000円で、他にも2枚、プレートがあるというのでこれも購入した。Kageのものは10年ほど前にTablettというシリーズの皿を二枚買った。今回のものと同様に、全て手書きでペイントされたもので、元々の発色が悪いのか、あるいは長年、洗われて色が落ちたのか、色合いは少し退色している。

 

こうしたマスプロダクションが始まったばかりの頃の北欧陶器は好きなジャンルである。同様のシンプルなデザインのカリン・ビヨルクイストのTea RodBlaシリーズのカップを4客と皿6つを持っている。当初は朝食のパンとコーヒー用と思っていたが、ここ数年、朝はご飯を食べているのでほとんど使っていない。頭の中では、外のテラスに野外用の椅子とテーブルを用意し、そこでこうした陶器を並べて朝食をと考えていて、折りたたみのディレクターチェアーとテーブルも購入しているが、組み立て、準備が面倒なので、まだ一度も使ったことがない。いずれいずれと思いながら十年以上たつ。

 

Atlanta, TablettTea Rod シリーズはいずれもほぼ60年以上のものであるが、デザインのおしゃれ度は劣化しておらず、いまだにかっこいい。1950-60年代の北欧のデザインはアメリカから始まったミッドセンチュリーの影響を受けてシンプルでモダンな作品が多く、家具でもデンマーク、ウエグナーのY-チェアーは1950年、フィンユールの名作椅子も1940-50年代のものが多い。食器にしてもグスタフスベリのリンドベリの作品も1950-60年代のものがいまだ人気があり、復刻版が数多く出ている。また今回のカップやプレートと同じようなシンプルなデザインのノルウエイのキャサリンホルムのホーロ食器も、そのデザインの可愛らしさから、世界中にファンがいてコレクションしている。おそらくこの時代は、シールを貼って大量にプリントする絵付け方法も確立されておらず、大量に生産するとなると単純なデザインで直接、手書きで絵付けをしたのであろう。簡単な作業であるが、それでも一枚一枚、手書きで、微妙な違いがあるのが。楽しい。

 

北欧陶器のブームも数年前に比べれば、少しずつ落ち着いてきている。一時はびっくりするような値段をつけていたが、最近では北欧から日本語で直接注文できるネットサイトもあるため、競合から値段の標準化が進んだと思われる。日本で同じような陶器というと、旅館の定番、佐賀県副千製陶所の有田焼、水玉の湯呑であり、これも1955年から作られたというので70年経つ。一個500円くらいで、頑丈でデザインも素晴らしい。最初に述べた北欧陶器に匹敵する日本の優れた、隠れたロングセラー商品である。今後、海外からの観光客にも良さが認められるであろう。

 


2022年6月1日水曜日

Gifted child 、 Himari Yoshimura 吉村妃鞠

 


Gifted childとは、恵まれた才能を産まれながら与えられている天才少年少女を指す。絵画、音楽、運動など、各分野で並外れた才能が早い段階から開花し、注目された子供たちである。おそらく人間の能力はほとんど正規分布を示すと考えられ、50m走のタイムは、小学6年生男子の平均で 8.79秒、偏差値は0.77秒となるが、日本記録は5.75秒で、3秒も違う。学校の同級生と一緒に走ると20m近くの差があいてしまい。もし小学6年生で50m5秒を切ったら、どうであろうか。超超天才ということになろう。

 

最近、注目を集めているのが、ヴァイオリン界の超超天才の吉村妃鞠ちゃんで、その演奏技術、表現力、集中力は、多くの指揮者からは数十年に一人の天才と言われている。ロシアで行われたコンテストでは、審査員の三人が、審査を忘れ、演奏終了後はブラボーと叫び、拍手が続いた。審査員の一人、ロシアの著名なヴァイオリニスト、指導者のザハール・ブロンは、その演奏を聴いて「天使か神かが舞い降りた」と称するほど感動した。ブロンは日本人では庄司紗矢香や川久保賜紀の指導者であり、世界で最も優れたヴァイオリニストであるヴァデム・レーピンの指導者でもあり、多くの天才を見てきた指導者である。この指導者がこれほど驚く才能はどんなものであろうか。

 

私自身、クラシックましてやヴァイオリンなど全く知らないが、Himariちゃんの演奏姿がまずカッコ良い。まるでリカちゃん人形のように可愛いく、両足を少し外側に向けてガッチリと地面を踏みしめ演奏する。時折、右足で拍子をとることもあり、またヴァイオリンを見つめる眼光は子供とは思えないほど鋭い。演奏テクニックは完璧で、その上の表現力を追求している。あるインタビューでは、チゴイネルワイゼンなどの悲しい曲を弾くときは、シマウマの赤ちゃんがライオンに食べられ、それも見ているシマウマの母親の気持ちで弾くという。優れた想像力であるし、これほどの悲しみはない。特に2年前、9歳の時に日本フィル、小林研一郎指揮のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はすごい。小林によれば、将棋界の藤井聡太に匹敵する才能であると激賞している。

 

こうした天才的な子供は、演奏は上手くても、精神性、表現力では到底、年配の演奏者に負けるとされてきた。ただ彼女の演奏を聴くと、この年齢でこれほどの表現力があるのかと驚かされるし、演奏自体の質は高く、ロシアの著名なバイオリニスト、指揮者であるウラディミール・スポヴァコフも指揮をしながらの2度、溢れる涙を拭いていた。おそらく1/2分数バイオリン(子供用バイオリン)での最高の演奏を始めて聴いたからであろう。大人用のバイオリンより容量が小さいので音量とともに低音、重厚感が出にくく、全体的に高い音となる。これがまた違った表現となっている。ピカソの若い頃の作品、青の時代の作品が一つの独立した領域であるように、Himariちゃんの演奏も、思春期前の天才的演奏家の作品として大きな価値を持つものと思う。

 

今年からアメリカ、フィラデルフィアの名門カーティス音楽院で習うことになっているが、できればアメリカで長く演奏活動をしている五嶋みどりに住み込みで短期間でもいいので習ってほしい。天才少女と騒がれた五嶋みどりも今年で50歳、そろそろ自分の後継者候補のこの少女を育ててほしい。2歳でヴァイオリンを始め、短期間でここまで伸びたHimariちゃんであれば、吸収も早いはずだ。

 

Himariちゃんのお母さんもプロのヴァイオリン演奏家で、有名であり、コンサーツやCDで活躍しているが、おそらく自分の子供ながら、その才能には驚いているだろう。画家ピカソの父親も画家であったが、13歳の息子、ピカソの才能に驚き、以後、絵を描くのをやめたという。Himariちゃんもどこまで伸びるかわからないが、すごい才能である。


ps:五嶋みどりさんは、カーティス音楽院でも教鞭についており、Himariちゃんも彼女の指導を受けるでしょう。




これが最高のチゴイネルワイゼン