2026年7月1日水曜日

ワールドカップは体に悪い


1993年のドーハの悲劇以来、日本代表のビッグゲームはライブで見たことはない。みるとあまり興奮して、血圧が上がり、脈の早くなっているのがわかるからで、勝てば嬉しいのでまだしも、負けると悔しくて後まで持ち越す。そのため、ビデオに入れて結果が分かってから見るようにしている。周りの友人もそう考えている人は意外に多い。オランダ:モロッコ戦をライブで見たが、全く関係ない私でも興奮したゲームで、あのPK戦ではオランダ、モロッコ国民はやばかっただろう。亡くなった人もいたかもしれない。

 

今回も結果が分かってからブラジル:日本戦を見たが、結果は順当と言える。世界には大きく分けて、一部、二部、三部、四部のリーグがあり、各リーグが10チームとしよう。最初のフランス大会に出た時の日本は、四部リーグであった。その後、日韓ワールドカッップ頃から三部リーグに昇格し、ここ十年くらいで二部リーグに昇格してきた。ランキングで言えば20位以内ということである。フランス、ブラジル、アルゼンチン、スペイン、などが一部リーグとすると、二部リーグはアジアでは日本だけで、韓国、オーストラリアは三部リーグである。ここまでは奇跡的に順調に進んできた。ここから優勝を狙うには一部リーグに行く必要があり、ワールドカップでも常にベスト8に入るようなチームになってほしい。目標はまずベスト8ということだろう。

 

今回のワールドカップで最も世界的に注目を浴びたのは、ゴールキーパーの鈴木ザイオン選手で、確実にワールドカップ戦後に移籍となろう。理想的にはイギリスのプレミアムリーグの中堅くらいのチームで確実のレギュラーとなるチームがよい。才能ある若手のゴールキーパーが移籍したのはいいが、出場機会がなく、そのまま潰れていったケースが多々ある。日本代表の川島永嗣選手や川口能活選手もこれで苦労した。一方、GKが成長するためには厳しいリーグでの経験が必要で、ハーランドのような化け物のような選手と対戦する経験が必要となる。

 

以前の鈴木ザイオン選手は、若さによる安定性に欠けるプレーがあったが、今回のワールドカップでのプレーは見事であり、イタリア、セリエA、パロマでのゴールキーパー教育の賜物で、ここでの練習、経験が役立った。何しろ、パロマはイタリアの名GK、ブッフォンを産んだチームで、このチームで鍛えられたことは大きい。

 

鈴木ザイオン選手は、近代GKの特徴、広い守備範囲、足捌き、安定した高さ、キック力と精度、鋭い反応、など全て兼ね備えており、とりわけ特徴は、体重である。身長は190cmでまずまずであるが、細いGKはハーランドのような選手には負けてしまい。胸幅のある、ごつい体系がGKに求められる。ソ連のレフ・ヤシンは189cm82kg、イギリスのゴードン・バンクスが183cm 84kg、ドイツのオリバー・カーンは188cm91kg、イタリアのブッフォンは192cm91kgとなっており、ザイオン選手の190cm100kgという体格は歴代の名GKに比べるとやや体重が重い気がするが、パロマはでかいFWに対抗するためにこの体重を選んだ。今のところ成功しており、ワールドカップでもあのオランダ相手にも高さでも全く問題ない。

 

ザイオン選手は現在、23歳。ゴールキーパーのピーク年齢は3033歳頃であり、40歳頃までは十分に活躍できる。とすれば、ザイオン選手もあと16年、ワールドカップで言えば四回は十分に活躍できる。他のフィールドプレーヤはかなり入れ替わるが、不動のGKがいることは日本の将来は明るい。上田綺世選手がオランダリーグで得点王になったが、現地でも上位チームでは得点できないことが以前から指摘されており、現状でプレミアムリーグへの活躍は難しい。できれば、オランダリーグのような下部リーグから、プレミアムリーグやセリエAなどで活躍する選手がもっと多くなれば、日本も一部リーグに進めるだろう。世界最高峰のリーグ、プレミアムリーグ選手、三苫、遠藤、鎌田、田中選手、さらにセリエAの鈴木ザイオン選手、ラ・リーガの久保選手のうち、三人の欠場は痛かった。