2007年2月6日火曜日

待合室


開業当初は完全予約制なので、待合室は小さくてもよいと思っていました。実際は家族で来る患者さんも多く、土曜日など患者さんの多い時は狭くて大変ご不便をおかけしています。小さなお子様をつれてくる方も多いことから、レゴ社のディプロを置いています。少しずつ足していってかなり多くなっていますが、人気があり、これ目当てで来るお子様もいます。最近の子でもはテレビゲームばかりするように思われますが、手先を使ったこのようなおもちゃも好きなようです。

床に座って遊ぶため、何か床に敷くものをと探していましたが、ふとキリムがいいのでは思い、4年ほど前からこの赤いキリムを敷いています。イラン、テヘラン北西部のザランドのもので、おそらく1950年代のものと思われます。この時代のキリムはオールド(約50年前になりますが)と分類されますが、イランのキリムは50年以前と以後とは染色法が違います。昔のものはほぼ天然染料ですが、50年代以降は合成染料が用いられます。このキリムもフィールドの赤はあかねの天然染料ですが、一部の色は合成染料が使われています。自然染料は時代がたつにつれアブラシュと呼ばれる染めむらがでて大変きれいなものになります。Susan Gomersall 「KILIM RUG Tribal Tales in Wool」(A Schiffer Book)にはZarand とBijarのキリムが多数載っています。あかねや藍のような天然染料は、そのもの自体に防虫、殺菌作用などがあるため、自然染料によるラグは体に大変やさしいもので、最近は病院などでも使われているようです。今は店舗はありませんが、兵庫県西宮のアートコアーで購入しました。アートコアー(http://www.artcore.co.jp/)では新作の天然素材を使ったラグを発売しています。ここの店主の竹原さんは日本でも屈指のオールド、アンティークラグの知識の持ち主で、白鶴美術館の展示品の監修もされています。私自身も大変勉強させていただきました。

0 件のコメント: