2012年6月24日日曜日

モール ウォーキング



 最近は、ほとんど運動をしていない。唯一の運動と言えば、歩くことぐらいしか思いつかないか、これが運動と呼べるのか、はなはだ疑わしい。私は車を持っていないので、どこかに行くのも基本的には歩くか、あるいはバス、電車、飛行機を使うことになる。地方ではバスの便数が少ないため、もっぱら弘前市内であれば、大抵のところは歩いていく。歩いて3040分は、それほど気にならず、ほぼ弘前の全域はこの範囲内に入るため、週末はどこそこに歩いていく。前は自転車も好きで、隣町まで自転車でいったが、2,3年前からお尻の病気になりそれ以来、自転車はめったに乗らなくなった。最近は調子がいいのでまた復活しようとは思うが。

 ただ弘前のような雪に降るところでは、冬場のウォーキングがきびしい。道の両側に雪うず高く積み上げられているため、歩くのも命がけ、ましてはすべったりもするため、冬場はあまり歩いておらず、家に引きこもりがちである。12月から4月が雪のため、遠くまで歩くのはオフとなり、ほぼ家と診療所、紀伊国屋、イトーヨーカ堂など近場を歩くのみである。一時は、ストックを使ったストック歩きというものをしようかと思ったが、平地ならいざしらず、雪が盛り上がった歩道を歩くのはストックを使っても危ない。むしろ公園や学校の校庭を歩くものであろう。

 アメリカでは老人を中心にはやっているのは、モールウォーキング(Mall Walking)というもので、広大なモールの中を歩き、健康増進に役立てようとしている。郊外にあるモールに朝早く、車で行き、お店の開店前のモールを老人達が歩く。モール側は朝8時ころにモールを開店し、そこに老人達が三々五々集まり、場合によってはインストラクターの指示に従って運動する。モールに入っているお店の開店は9時か10時ころなので、通常の買い物客はおらず、早歩きをしても誰にも迷惑はかからない。運動を終わって、朝ご飯などをモールでとったり、買い物をするから、モール側のとっても利益となる。全米の多くのモールで、こういったことが行われているようで、一部日本のモールでもこういった試みがなされている。

 モールの中を歩くのがいいのは、まず温度管理がきちんとしているので、冬場の寒さ、夏の熱さによる老人達の不慮の事故を防げる。さらにアメリカでは、朝とはいえ、外を歩いていると事件に巻き込まれる可能性があり、その点、モール内では警備員もいて安心である。何よりいいのは、ウィンドーショッピングしながら歩くのは、ランニングマシンに比べて楽しい。モール側では優待券や割引券を配ったり、あるいは市町村でも血圧測定や医師による医療相談などを行ったり、会を作って歩き方教室や歩行距離を測定したりしている。

 老人にとって、最もだめなことは家に閉じこもって外に出ないことであろう。外に出て、ウィンドーショッピングをしたり、ちょっと仲間と喫茶店でコーヒでも飲むのが、一番肉体的にも精神的にもよいことであろう。日本でも急速に老人人口が増えているが、モールウォーキングのような試みをもっとやってもよいし、モール側にとって人口の多い老人層の獲得にもつながる。特に津軽は冬場の運動不足が懸念されるため、五所川原のエルムの街など、開店を8時頃にし、モールウォーキングを実施すれば、近隣の老人層が集まるかもしれない。弘前でも土手町通りから車をシャットアウトし、木々が繁る長い広場のような通りにして、段差の全くない、融雪歩道を整備すれば、歩くには楽しい場所となろう。

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