2020年7月1日水曜日

誰でもできる水彩画


元の写真

A4普通紙にトレースし、それを画用紙に再度トレース
トレースしたもの


透明水彩絵具


色をつけすぎ


 昔から絵は、無心で描けるので好きだったが、いざやろうとするとなかなか才能がなく、うまく描けない。一つにデッサンが苦手で、風景画や静物画を描いても、どうも空間バランス的に変で、それを着色してもおかしい。

 絵画では、まず対象をよく見て、それを平面のキャンパスに写し取ることから始まる。もちろん抽象画などはその限りではないが、ある意味、カメラ的な技術がまず必要となる。例えば、風景画を描く場合でも、目で風景を見て、写真のようにその図をキャンパスに写し込む。まずこれが難しい。

 うちの母は、ここ40年ほど絵を描いていて、アマチュアでも、生徒に教えるくらいなのでまあセミプロといっても良い。そのスタイルを見ていると、まず気に入った景色が対象であれば、写真を撮り、それも参考に描いている。もちろん写真そのものではなく、デフォルメしたり、省略するため、元の写真と完成した絵は全く異なる。写真集などを参考にすることも多い。実際に風景を見てキャンパスを立てて写生するのが本筋なのかもしれないが、今のようなデジタル写真が発達した時代ではこうした写真を使用する画家も多いのではないかと思う。

 先日来、絵本画家、田畑精一さんの原画を集めている。買った原画の多くはマジックペンのみで描かれたイラスト風のもので、額に入れて飾ると、かっこいい。その絵を見ていて、ふと気づいたことは、写真を拡大して、それをトレースすれば同じようなペン画が描けるのではと思った。早速、以前、撮っていた弘前市内の建物をA4にカラーコピーし、それをトレース台に乗せ、A4の普通紙に水性インクでトレースしてみた。ものの10分くらいで簡単に描ける。細かいところは省略し、大まかにトレースする。普通紙では、着色に向かないので、今度はそのトレース図を画用紙に再度トレースする。画用紙の厚さでもインクで描かれていれば、十分にトレースでき、これも10分くらいで終わる。ここではpigmaという太さの違うドローイングペンを使い太さを変えてトレースした。元のカラーコピーなどをみながら細かいところも書き込んでいく。これでペン画は完成である。コピーから始めても1時間はかからない。

 これでもいいのだが、少し彩色しようと、以前買ったペリカンの固形透明水彩で彩色してみた。透明性も高く、塗っていくと、これも面白い。結果的に、塗りすぎて、失敗作となった。もう少し、無地の部分を多くした方が良かったと思う。また画用紙にペン画を書き、もう一度トライしてみたい。

 こうした写真をトレースして絵を描くというのは、本格的に絵を描く人からすれば邪道であり、軽蔑すべき行為なのかもしれないが、私自身、最も簡単で、絵が下手な人でも誰でも描けるいい方法だと思う。建物や風景でも複雑な構成である方が良い。プロの絵描きでも、構図はかなり神経を使う行程であり、遠近法の適用をきちんとする人は、定規を使って建物や人物の配置を決めていく。写真を使えば、そうした手間は必要ないし、広角レンズや望遠レンズ、あるいは画像ソフトを使えば、デフォルメも可能である。もちろん、デジタル写真をコンピュータ上の画像ソフトで加工して、絵画風にするソフトは多くあるが、これでは人の個性がほとんど出ず、写真をトレースする方がより人間味が出る。人物画でも顔、首、体のバランス、あるいは衣服の感じを出すのは難しいが、トレースして体型、顔、さらに目、鼻、口の位置をトレースで来れば容易と思い、やってみたが、あまり向かず、建物や風景に限定する方法であるようである。


PS:こうした写真から描く絵を、トレース水彩画と呼ぶようです。未読ですが、本も出ていて、プロの画家やイラストレーターなどもやっている方法のようです。カーボン紙を使う方法もありますが、ライトボックス(アマゾンで2000-3000円くらいで売っている)を使う方法がうまく行くと思います。

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