2008年12月25日木曜日

世界ふれあい街歩き


 NHKハイビジョン、BSで放送されている「世界ふれあい街歩き」にはまっています。この番組は世界各国の街をあたかも一人歩きしているように旅行するもので、「世界の車窓」同様結構コアなファンがいます。ただNHK総合では日曜日の深夜(12時ころ)から始まり、月曜日を控えるものとしては少し放送時間帯にはきついものがあります。

 他の旅行番組と異なり、まるで自分がその国に行って歩いているような錯覚を起こせる点もおもしろいのですが、全体的な雰囲気がのんびりしているところが好きです。実際はハイピジョン撮影の機器と、常にブレないような装置を身につけ、相当重装備で撮影しているようですが、それほど打ち合わせ、編集もせず、その場で会ったひとに話しを聞くというスタイルをとっているため臨場感があります。

 地中海のマルタ島(写真)と最近見たニュージランドのウエリントンもよかったです。この番組を見るたび、考えさせるのはみんな街を愛しており、何もなくても生活をエンジョイしている点です。老人は木陰で酒を飲みながら友人と日がな話しをしている、海岸で奥さんと一緒に夕日を毎日見ている、庭いじりに精を出す、など、日本人からすればひまでしょうがないと感じるかもしれませんが、そんな生活を市民は実に楽しでいます。見終わると実に幸せな気分になります。

 Youtubeを貼付けようと思いましたが、NHKの規制がきびしく、すべて削除されています。またNHKの過去の番組はアーカイブされ、インターネットで引っ張れるようになっていますが、一番組300円くらいかかります。イギリスのBBCでは無料なのにNHKもちょっとがめつい。テーマ曲も結構よく、Cで吹けばハーモニカでも簡単に吹けます。

 過去の無くなったもので今見たいものと尋ねられても、皆さんは何をイメージするでしょうか。私は船であれば、戦艦大和、建物であれば安土城を見てみたいと思いますが、それ以上に見てみたいのは建物や物より街とそこに住む人々です。江戸時代の大川周辺や吉原はいったいどんなところだろう。弘前の昔の土手町はどんなだったろう。本当に見たいものです。人々の記憶は、物や建物ではなく、街とそこに住む人々に結びつけられています。そういった意味ではこの番組で取り上げられる街はそれほど時代の波にも弄ばれず、昔のままの姿を今に伝えています。安易に街を便利なように再開発するのではなく、街の臭いを残して、多少不便でも、愛される街を作ってほしいものです。

 今、グーグルアースのストリートビューという機能を使えば、あたかも街を歩いているような体験ができるようですが、こういった記録、あるいは世界街歩きのような映像が残っていれば、100年後、200年後の人々は昔の町並みを追体験できるのかもしれません。

 12月29日の午前4時から1月2日までの連続5日間、総合テレビでアンコール放送が決定しましたので、録画してみてみてください。それにしてもすごい時間帯です。

12月29日(月) 午前4:00~「レイキャビク~アイスランド~」12月30日(火) 午前4:00~「ミュンヘン~ドイツ~」12月31日(水) 午前4:00~「レーゲンスブルク ~ドイツ~」1月1日(木) 午前4:00~「リンツ ~オーストリア~」1月2日(金) 午前4:00~「ウィーン ~オーストリア~」

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