2011年11月25日金曜日

映画「阪急電車」


 映画「阪急電車」をDVDで観た。上映当時見たかったが、弘前では上映されず、ようやく昨日見ることができた。原作とはかなり、設定も変わっているが、脚本家が優秀なせいか、うまく出来た映画である。

 西宮北口から宝塚までの15分間、宝塚線を舞台にした映画であるが、色々なエピソードをうまく配合している。とりわけ、うまいなあと思ったのは、売れっ子の芦田 愛菜のおばあさん役をした、宮本信子さんで、彼女は名古屋出身だが、微妙な関西弁をうまく使っている。阪急沿線、神戸、芦屋、西宮では仁川、甲東園付近に住む、年輩の方で、ご主人が住友商事、丸紅など関西系の会社の割合高い地位の方で、転勤で何度か東京にも住んだという方の関西弁である。関西弁というと大阪弁を思い起こす方の多いと思うが、大阪と神戸は明らかに違うし、大阪、神戸間、阪神地域に住む人の関西弁も微妙に違う。また阪神、JR、阪急の3つの沿線でも言葉が違う。阪神尼崎から西宮はほぼ大阪弁であるのに対して、西宮でも山手、阪急沿線西宮北口、夙川、宝塚線はやや神戸の話し方に近く、芦屋、御影といった方面に近い。一方、阪急沿線でも武庫川を隔てた塚口、武庫之荘は大阪弁の影響が強い。これが違いだとははっきりは言えないが、微妙な違いがある。宮本信子さんはこういった微妙な違いをうまく表現しており、西宮出身の芦田 愛菜よりうまいくらいだ。

 電車に中での人の話し声というのは思った以上にひとは聞いているのもので、高校生のころ当時よく読んだ本多勝一の「NHK受信料拒否の論理」を友人にしゃべっていた折、うちの姉の友人が同じ車両の前(私は後ろ)にいたが、その話を聞いて妙に感心し、勉強になったと後日語ってくれた。お恥ずかしいことである。

 先日帰省した折、阪急電車に乗ったところ、前の席に座っていた60歳くらいのご婦人が妙にそわそわしている。そのうち「この電車は神戸にいくんですよね」と聞いてくるので、「ハイ、神戸に行きますよ」と答えたが、あまり納得せず、携帯電話で娘らしきひとに聞いている。それでも心配そうなので、「どうしましたか」と聞くと、娘さんのいる夙川から電車に乗ったが、間違って逆方向、大阪行きの電車に乗ったようである。60歳にしては少女ぽい服装をしていて、バックには宝塚の女役スターのシールを貼っている。どうも極度の方向音痴なため不安なのであろう。そう察して、色々とお話をしたが、私は六甲で下車したため、「心配いりませんよ。終点まで乗って、そこで駅員さんに聞けば必ずおうちに帰ります」と言って別れた。その後、どうなったであろうか。

 また高校生の頃、一言も話したことはないが、好きだった子に、卒業後5、6年たってから阪急電車内で偶然に再会した。中学生だった子が今風のあんなにきれいな大学生になったと、その変貌に本当にどきどきした。感激にふけっている間に疾風にように彼女は私の前を走り去ったが、未だにその光景が目に浮かぶ。こういったことが起こるのが、阪急電車で、今はうちの長女は西宮北口に、次女は門戸厄神に住み、映画「阪急電車」で舞台になった大学に通学している。自分が経験した過ぎ去った阪急電車の思い出を追従してほしいと思い、住まいを決める際には助言した。

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