2018年11月15日木曜日

英語ボランティアガイド



 ここ10年間、毎週、知人の歯科医師4名、アメリカ人教師がレストランに集まり、ワインを飲みながら英語の勉強をしている。10年というとかなり長い期間であり、本気で勉強するならもはや英語はペラペラなはずであるが、これが一向に進歩していない。振り返ってみると、10年前の英語力が100とすると今は105くらいか。あまり向上していない。他のメンバーも同じである。一番大きな理由は、勉強する気がないせいであろう。英語レッスンといっても、レッスン日以外は全く英語を喋るわけでもないし、英文を読むわけでもない。もちろん英語レッスン書など一切読んだことはない。ただ英語レッスンの内容は結構、高度であり、先週の集まりでは、アメリカ下院選挙とトランプ大統領のことで、1時間半のレッスンの大半を占めた。普段、アメリカの動向などあまり関心はないが、こうした英語レッスンで必ず取り上げられるので、語学の勉強はしないが、時事問題については一応予習しておく。

 ただこうした英語レッスンを10年間もしていると、少し外国人と喋りたいという欲求がわくもので、先月も弘前図書館に行くために家の近くを歩いていると、中年の白人夫婦が歩いていた。雨が降っていたので、傘を貸してあげようとすると遠慮していたが、奥さんにかけてもあげると喜び、どこから来たかと聞くと、イタリアのトリノから2日前に来日し、弘前に一泊して北海道に行くとのことで、さらにどこに行くかというと、小堀旅館という。小堀旅館は本町の大学病院近くにある日本旅館で、渋い選択である。それじゃ旅館まで案内しようと、一緒に10分ほど歩いた。トリノ冬季オリンピックやピエモンテワインの話などをした。個人的にバローロワインが好きなので、そうした話をしたところ、よくそんなことを知っているなと感心された。わずか10分であったが両者にとっていい思い出になったろう。それにしてもイタリア人の英語は私の英語同様にひどい。

 他には、数年前、東京駅のすぐ横のホテルに泊まった時、夜の十時頃だったかフロント横の喫煙ルームでタバコをすっていると、外国人が入ってきた。話しかけると、スイス出身の技術者とのことで、タバコを吸うのは難しい世の中になったなあと、お互いの国に禁煙政策のことを少し話した。わずか10分程度のことであるは、未だに覚えている。彼の英語もどうもドイツ語の匂いがした。

 今年の弘前城の桜祭りでは、外国人観光客の写真を撮ってやろうと意気込んで家をでた。まず大手門入り口では、多くの観光客が掘に映る桜の写真を撮っている。“Would you like to take photos”と言うと、最初は警戒されるが、私はでかい望遠レンズをつけたSIGMASD クアトロを肩から吊るしているので、かなりのカメラマンと思われたのだろう。彼らのIphoneを借りて二、三枚写真を撮るとかなり喜ばれた。その会話を聞いていた他の数名の中国人観光客にも頼まれて、写真を撮った。さらに城内に入り、数組の外国人観光客客にも声掛けして写真を撮り、最後は日本人の若い女の子のグルプーの写真を撮ってあげると、確認後、”最高ね“とみんな奇声をあげて喜んでくれた。結局、10組くらいの主として外国人観光客を中心に写真を撮ってあげたが、白人のグループの方がこうしたことに慣れているのか、大げさに喜んでくれた。

 もはやこの歳になると、英語を学んだからといって、仕事や生活にそれほど役には立たないが、それでも少しでも弘前に来る外国人観光客に喜んでほしいと思う。将来的にはできるかわからないが、外国人向けのボランティアガイドになれればと、これからの英語の勉強をしていくつもりだ。

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