2017年1月4日水曜日

再婚について


 沖縄県は全国でも出生率は一番高く、2012年の調査では1000名当たり全国平均1.41に対して、沖縄は1.90、さらに離島でいうと多良間村では何と3.14となっています。東京が1.09ですので、2倍あるは3倍となります。また離婚率は、1000名当たり全国平均は1.84に対して、沖縄県は2.56でダントツに高いようです。離婚率というとぴんときませんが、平成22年の調査から婚姻数70万組に対して、離婚数は25万組、すなわち35%のカップルが離婚することになります。単純に言えば、3組に1組は離婚することになり、おそらく沖縄県では半分近くのカップルが離婚するのでしょう。ところが沖縄県では離婚しても再婚率も全国一なので、その結果、子どもの数が多くなるようです。離婚が多いからといって出生率は下がるどころか、かえって増えるようで、これはシ ングルママ、パパに対する周囲の理解が沖縄ではいいのかもしれません。

 ちなみにロシアの離婚率は4.8、アメリカは3.6、アジアでは韓国の離婚率が高く2.6となり、国際的に見ると、日本の離婚率は高いといえません。1970年の調査では、婚姻件数100万に対して離婚件数は95000で、9.5%でしたが、2013年では66万軒に対して23万軒の35%で、ここ40年ほどで離婚カップルは3倍以上になっています。どおりで最近、周囲でシングルママ、パパが多いのがわかります。出生率をあげる努力は政府でも懸命にしていますが、どうも離婚した人の再婚については、ぽっかり空白になっています。

 アメリカ人の知人に「再婚する場合、どういう機会で知り合うのか、バーなどで相手を見つけるのか」と聞くと、そういったケースは少なく、NPO団体、文化サークル、スポーツサークルなどで、相手を見つけて再婚すると言っていました。休日や仕事の終わった後に、ボランティア活動やサークル活動を通じて、互いに相手に惹かれて再婚するようです。デートの際は、子どもをベビーシッターや友人に預かってもらったりします。

 翻って日本ではどうかというと、市町村の開催するサークル活動は主として年配の方を対象としたものが多く、働く女性、男性を対象にしたものは少ないように思えます。ボランティア活動にしても、ロータリークラブで言うと、ローターアクトという若い人たち、インターアクトという高校生の団体はありますが、働く世代の団体は、いきなりロータリークラブということなります。年齢が高くなります。仕事をしている30歳台の人たちが参加できるようなサークルが少ないように思えます。日本では国民性か、自宅でのパーティーも少ないし、学校での行事も、なかなか離婚したシングルファザー、マザーの参加は難しいものです。

  離婚した男女に聞くと、男性はいい人がいれば再婚したいという人はいますが、女性の場合は再婚を希望する人は少ないようです。多くの女性の場合、子供がいて、その世話、教育が大変であり、また子供が生きる励みになっています。そのため女性というよりは母親の立場が優先され、とても恋愛して新しい人と結婚する気にならないようです。さらに日本人の場合、外国人に比べて性について淡白なせいか、ある程度の年齢になると男女とも、そういった感情が希薄になり、ますます出会いを求めることが少なくなるのでしょう。また女性の場合、子供をおいて外出するのは不道徳と考えられ、アメリカのようにベビーシッターの雇うような文化はないし、さらに友人に子供を預けることもありません。女性が積極的に人生を楽しむような文化がないからでしょう。

  子供の出生率は、国の将来を考えると最も重要なことのひとつです。子供ができても働きやすい環境、託児所の充実や、補助金などとともに、離婚した人たちの再婚を促すような施策があってもよさそうです。

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