例年、弘前の桜祭りでは、外国人観光客を中心に「写真をと入りましょうか、Can I take a picture for you」と言って、写真を撮るようにしている。今回も二度ほど、弘前公園に言って5人ほどの声かけて、4人には感謝され、一人からは“NO!”と強く拒否された。あまり経験がなかったので、少しびっくりした。そういえば、先日、行った埼玉の鉄道博物館でも中国人観光客に声かけすると、「結構です、ありがとう」と丁寧に断られた。
ここ10年くらい、それこそいろんな観光地で100人以上の外国人観光客に声をかけて、写真を撮ってきたが、二人も断られたのは始めてである。家内と一緒によく旅行するが、二人で撮る場合、ほぼ自撮りなので、同じような構図となってしまう。きちんと二人で写したい時はよく他の人に頼む。そうしたことあり、アベックや家族で来ている観光客には積極的に声をかけて写真を撮るようにしているが、皆本当に喜んでくれる。ある時は、一人の中国人観光客の写真を撮ると、私も私もと5組ほど写真を撮ったこともある。
一方、自分が海外の観光地に行って、こちらから写真撮影を頼むのはいいとしても、向こうから写真を撮りましょうかと言われれば、かなり怪しむだろう。まずスマホを盗まれて逃げられることも多々あるだろう。海外ではこうしたリスクも十分に警戒しなくてはいかず、私が写真を撮りましょうかと言っても断るのは普通なのかもしれない。
このことをいつもの英会話教室で喋っていると、アメリカ人講師からすれば、なぜ人の写真を撮ってやらないといけないのか、向こうから頼まれればそうするかもしれないが、こちらからすることはないという。そして、こうした親切に外国人は経験が少ないので断ったのではという。確かに海外で道を聞いても、断れられたし、かなりいい加減な説明もあった。目的地まで案内してくれるということはまずありえない。私自身、道を聞かれて、自分の目的地からそれほど遠回りでなければよく一緒に案内することがある。先日も、外国からの観光客らしい中年の夫婦が雨に打たれて中央通りを歩いていた。道がわからないようなので声をかけると、石場旅館に行きたいという。帰り道だったので、案内することにした。イタリア、トリノからの観光客で、仙台、弘前、札幌と旅行するという。大変喜ばれた。また中年の女性が土手町で道がわからず、眼鏡屋に道を聞こうとしが、店主が英語がわからないと困っている、声をかけると、自分はイタリア、ミラノから来た観光客で日本の雑貨店を探しているという。英語の弘前マップに雑貨店に◯がついている。そこで代官町の2件の雑貨店に案内したが、休みで、最終的には私の家のすぐ近所の雑貨店まで案内したことがある。これも大変喜ばれた。
人に親切にすると、こちらもその日は楽しい気分になるし、おそらく相手もそう思うことが多いと思う。まして観光に来たのであれば、なおさらでいい思い出になるのではと思う。それゆえ、親切をむげに断るのも、どうかと思う。逆に私自身が旅行に行って、人から親切を受けたなら、そのまま素直に好意を受けて、感謝する。さすがに日本で、写真を撮りましょうかと言って、スマホを渡すと、そのまま奪って逃げるということはないし、そもそも身なりや会話、雰囲気から判断する。
Googleで調べると、写真を撮りましょうかと言われると、どう断るかという質問がたくさんあった。なかには“Back OFF”と断るといいですよと意見もある(“消え失せよ”)。他にも自分のスマホを他人に触らせたくない、必ずこちらも撮ってくれといわれ、撮るのが面倒、そもそもなぜ声かけされるかわからない、自分達の世界に入ってくるな、他人と少しでも関わりたくない、他人の汚い手で自分のスマホを触られるのがイヤ、などの意見もけっこう多い。スマホは現代人にとっては自分の分身で、それを他人に触られるのもイヤだと思う人や人に関わりたくない、おせっかいな人は大嫌いという人も多いようだ。親切とおせっかいは紙一重で、東京では親切<おせっかいと思う人は多いので他人には声をかけない一方、大阪では親切>おせっかいと思う人が多く、他人にもよく声をかける。
今の所、“写真を撮りましょうか”といえばほとんどが喜んでくれるので、もう少し続けたいが、1/3くらいに断られるようならやめにしよう。
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