ニューバランス990V4を買って1か月になる。晴れた日はほとんど、この靴を履いているので、10kmは歩いていると思う。感想を言うと最高である。60年間、色々な靴を履いてきたが、これほど歩きやすい靴はない。
これまでの靴、多分、百足以上は履いていると思うが、小指のところにまめができたり、踵の部分が痛くなったり、膝、あるいは下肢の前の部分の筋肉が痛くなったり、何らかの問題点があった。ウルバリン1000マイルブーツやダナーのブーツもいいのだが、いかんせん重くて、長距離の走行には向いていない。
スニーカーについても、アディダ、アシックス、プーマなど多くの靴を履いてきたが、本当によい靴には恵まれず、唯一、ニューバランスの996の評判がよいので買ったものの、地面の硬さを直接ひろうため、膝が痛くなる。その点、ニューバランス990は、軽い上に、膝、あるいは下肢部筋肉の痛みが全くなく、長距離の走行をしても疲れが少ない。特に4Eという幅広のサイズがあるため、年配者にも優しい。
以前、パタゴニアのR-2とR-3を93歳になるお袋にあげたところ、非常に気に入り、寒くなると毎日使っている。軽くて、フォルムが立体的になっていて、肩こりがしない、疲れないなどの利点を持つ。パタゴニアというと若い人のブランドと思われがちだが、その機能性の高さは十分のシニア世代にも通用する。
同じように、ニューバランスも若者向けのメーカーと思われがちだが、例えばこの990などはシニア世代にもっとつかってほしいものだ。自分も若いうちは、やれ格好だ、流行だと追いかけていたが、この歳、61歳になると、機能的なものを追い求める。とりわけ靴、衣料は毎日、着るものだけにできるだけ楽なものを着たい。軽くて、動きやすい、来ていて楽、靴では疲れにくい、あるいは少しの段差でつまずきにくいなどを重視する。
ニューバランス社でも会社としてシニア世代に売るべく、色々な対応をしているが、どうも値段の比較的安くて、履きやすい靴を勧めている。2万円以上の高価な靴は若い人を対象にしているようで、年配向けとしては紹介されていない。実は若い人より、老人を方が金は持っていて、本当にいいものであれば、金をだす。ただこうした若者向けで高価な品は老人には紹介されていないため、知らないだけである。一方、メーカーもこうした老人向けの需要には無関心なのか、全く広告もしていないし、製品開発も考慮していない。パタゴニアに例で言えば、昔のR2はゆったりしたシルエットで老人のも着やすいものであったが、最近のものは若者に合わせて細めのものとなっている。老人の場合は、気に入ってもフェイスブックやツイッターで言わないので、そのまま廃番となってしまう。また老人向けの雑誌も、こうした若者向けの製品は扱わない。
若者に人気のあるもので、定番になっているものは、単にかっこがよいというだけでなく、機能的に優れているものがある。パタゴニアのR2もそうだし、ニューバランスの990もそうであるし、最近ではグラミチのクライミングパンツも履いていて楽である。アメリカの老人向けのHPや雑誌では、かなり広い範囲の製品が扱われているが、どうも日本の広告媒体は未だに若者—老人のラインを引いているようだが、もっと機能的な面からの分析、評価が必要と思われる。
ニューバランス990は日本ではD、2Eのサイズしかないが、アメリカの店では2A、B、D、2E、4E、6Eの幅のサイズと長さは7から16(24.5cmから34cm)までサイズがある。他の靴はこれほどサイズの種類はなく、おそらく若い人から年配の人までの需要に答えたもので、そうした意味でもアメリカでも990はシニア向けの靴として売れているのだろう。あるいはこの下のランクとなる928も幅のサイズがBから6Eのサイズがある。できれば日本のニューバランス直販店では6Eサイズまでは用意し、客のあらゆるサイズに対応してほしい。靴の履きやすさも年配の方では重要であるが、最近はできるだけ靴べらを使用するようにしている。靴の傷みも減る。
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